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【UFN129】ポリアナ・ボテーリョと対戦、朱里 in チリ―01―「遠い。真逆、地球の裏じゃん。何で!!」

Syuri Kondo【写真】 UFCにとっても初のチリ大会で、朱里はオクタゴン2勝目を狙う(C)KAORI SUGAWARA

19日(土・現地時間)、南米チリはサンチアゴのモビスタル・アリーナで開催されるUFC FIGHT NIHGT129「Maia vs Usman」で近藤朱里が、オクタゴン2戦目をブラジルのポリアナ・ボテーリョと戦う。

ストロー級クィーン・オブ・パンクラシストからUFCへステップアップを果たした朱里は、昨年の日本大会でのデビューから一転、直線距離で1万7千キロも離れたチリの首都サンチアゴで戦うことになった。

世界最高峰の甘くない環境を体験することになった朱里が、今回の試合へ向けてどのような心境でいるのか。未知なる世界、未知なる対戦相手との戦いをポジティブに捉える彼女の姿が見られた。


──5月19日、UFC2戦目が迫ってきました。日本人選手が避けたがるのがブラジル大会で、朱里選手もそのようなことを言われていたことがありましたが、チリのサンチアゴで戦うことになりました。

「アハハハ。チリですぅ。遠いですぅ。なんか、そっち系になってしまいましたね(笑)」

──経由は米国、欧州、中東どちらになりますか。

「アメリカです」

──だと乗り継ぎの時間もありますが、ドア・トゥ・ドアで40時間ぐらいでしょうか。

「えぇ、そんなに掛かるのですかぁ!! 長い、きつ過ぎます」

──チリで戦うというオファーがあったときは、率直にどう思いましたか。

「えっ、遠い。真逆、地球の裏じゃん。何で!!──です。だって他の日本人選手、シンガポールとかアメリカじゃないですか。なんで、自分はチリなの?って。何でなんですかねぇ。まぁ、仕方ないんですけど(苦笑)。

しかも、私一人ですよ。日本人は。シンガポールはたくさん、日本人選手が出るのに」

──ちなみにシンガポールだと、飛行時間は7時間でドア・トゥ・ドァでも半日で済みますね。

「えぇ、どういうことですかぁ!!」

──6勝1敗のポリアナ・ボテーリョにとって、6勝0敗の朱里選手は良い相手だという判断だったのではないでしょうか。

「あっちのブラジル人選手、持ち上げられていますよね?」

──確かにそういう面もあるかと思います。試合映像などチェックして、どのような印象を持っていますか。

「大きいですよね。自分より10センチぐらい身長が高くて、筋肉ムキムキだし。どうやって体重落としているんだろうって思います」

──ボテーリョに判定負けをしたパール・ゴンザレスは、Invicta FCではフライ級で戦っています。

「そうなんですか!! あの選手、リリースされちゃったんですね。とにかく、デカいです。筋肉がヤバくて。インスタで見ても、ホントそこばかり目が行ってしまいます」

──あの大きさだと、フライ級という選択肢があるのにストロー級ということは、上手く落とせるコツがあるのかもしれないです。

「ホント、そうですよね。あの体でストロー級は凄いです」

──UFCではずっとケージでテイクダウンにされない試合でした。離れた展開だと、ワイドスタンスで左足が前に出ているのに重心はやや後ろ。そして、そのスタンス故に振り回すパンチは手打ちになりがちですが、ハンドスピードが速いように感じました。

「それでいて、自分からテイクダウンに行くこともありますよね。う~ん、力は強いだろうと思います。テイクダウンディフェンスは上手いし……でも、実際に目の前に立ってみないと分からないですよね」

──身長差があるので、上から首相撲でガチっと取られると嫌かなと思いました。

「そうッスねぇ。でも、勝つつもりで戦いますから(笑)。UFCに出る前の試合を見ると、後ろ蹴りが得意そうだし、下になっている映像も見ました。腕十字を外して、勝っていましたね」

<この項、続く>

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