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【Special】月刊、青木真也のこの一番:番外編─クリッサダの後方への投げが反則になる現実に対して……

ONE68【写真】見事な投撃に見えたのだが、反則負けに……(C)ONE

過去1カ月に行われたMMAの試合から青木真也が気になった試合をピックアップして語る当企画――番外編。

ここでは月24日、ONE69クリッサダ・コンスリチャイ×ロビン・カタラン戦で、クリッサダが後方への投げTKO勝ちと思いきや、イベント終了後に頭部から落とす攻撃ということで反則負けとなった。

投げで、頭部を打ちつけた選手が反則勝ちになる事態、青木はどう考えているのかを尋ねた。


――クリッサダ・コンスリチャイの後方への投げが、禁止行為だとして裁定がTKOから反則負けに覆りました。

「あぁ、ジャーマンやバックドロップは反則負けというヤツですね」

――今回はよりバックドロップに近かったですね。クリンチで押し込まれている相手が、逃げようとしたところでグレコの選手だったクリッサダがボディロックから見事に投げ切ったのですが……。

「う~ん、ノーコンテストではなくて反則負けなんですよねぇ……。これは顔を殴っちゃいけないって話ですよ、行き着く先は」

――危険だから反則というのは、つまりそういうことだと。

「だから小手投げや内股で投げて、相手が頭から突っ込んだら反則負けなのかと……」

――昨年、米国でも一本背負いで体をすかして、顔面から落としてTKO勝ちした選手がいました。あれも反則になってしまいますよね。頭から落とす、顔面から落とすことで頸椎が危険であるという観点で見ると。

「竹中大地がバックマウントを取ってRNCを仕掛けているとき、前方回転により頭を打って反則勝ちになりましたよね」

――竹中選手には申し訳ないのですが、あれも故意かどうか分からないし、結果的にああなったのであれば自分の身を守ることができていないということになるという考えもできます。

「どうなっていくのか、怖いですね。テイクダウンを狙った行為、エスケープを図った行為が反則負けになる可能性もある。倒そうとはしても、どう相手が倒れるかまでコントロールできないですからね。

どんなテイクダウン、投げでそうなるのか。大外刈りなんて、もう使えなくなりますよ。そうなると、戦いが変わってくる可能性があります」

――ONEですから、青木選手は完全に関係してくる事態ですしね。

「頭から落として、チョークを取って。ピヨらせて、チョークだっていっても、映像を確認して反則負けになるわけですよね。でも、クリスチャン・リーが朴(光哲)さんを投げたのはOKでしたよ」

――そうでしたね。頭を打ってのTKOですよね。あの試合も。

「要は頭から落とすな、背中から落とせと」

――ならばこそ、頭から落ちないように受け身を取るべきという意見は、横暴になるのでしょうか。

「いや、受け身を取るべきですよ。格闘技なのか、スポーツなのか。安全性を貫くことで、そうなるのかってことで。あれで反則負けになるのは、僕はあまり賛成ではないです。

戦いで負けているわけだし。僕自身はランデルマン×ヒョードルのような試合は好きだったから」

――凄い投げだと思った技が反則になるのは、MMAにとっても勿体ないですね。

「ハイ。だから受け身を取るのと同じように、投げられる側が体を相手に預けることですよね。そうすれば絶対に大丈夫なので。MMAだからこそ、事故が起きない。体を預けてしまえば、そんな風に落ちないので。だから、そこら辺の攻撃はOKにしてほしいです。

体を預けないから、あんな風に落とされる。つまりは技術不足ってとらえて良いし。でも体を預けられない人は、MMAでは多いですよ」

――投げられたくない、離れたいという意識があるのに投げられるとそうなるのでしょうか。

「そうですね。投げられると劣勢になるし、裁定にも響くから綺麗に投げられて、受け身を取って身を守るというのはないですよね。だからMMAの選手は受け身が取れない子が多いのでしょう。

僕はプロレスをやるとき……、危ない技を受けるときは体を相手に預けるんです。そうすると、それほど痛くはないし頭が落ちることも当然ないです。

MMAでも投げられないように拒否をしても、投げられるときには体を預けないと。特にインパクトの瞬間まで、MMAは叩きつけるから。体を預けること、そして受け身は必要です。それができれば大丈夫なんだから、ああいう投げ技が反則になるのは、どうなんだろうなって思います」

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