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【ONE69】秒殺魔アルサラエフと対戦する山田哲也 「怖いモノは怖い。でも、根性勝負で絶対に勝つ」

Tetsuya Yamada【写真】この時になると、吹っ切れている山田。怖くないのではなく、恐怖を克服するからこそ尊敬に値する (C)ONE

24日(土・現地時間)、タイ・バンコクのインパクト・アリーナで開催されるONE69「Iron Will」で、ロシア・ダゲスタン出身のサイー・フセイン・アルサラエフと山田哲也が対戦する。

Arslanalievキャリア4勝1敗、その1敗はサッカーボールキックで反則負けというアルサラエフはONEで3勝全てが初回KO&一本勝ちで、平均試合タイムは驚異の58秒だ。

山田は2年間のタイガー・ムエタイでの練習、さらには昨年は9カ月で8試合という連戦を経験してきた。これだけの経験を積みながら、アルサラエフとの戦いに恐怖を感じるという山田の試合直前の心境を訊いた。


──試合が近づいてきました。プーケットからバンコク入りし、体調の方は如何ですか。

「そうですね、移動の疲れもないですし気候の変化もなく、この暑さにも慣れているので絶好調です。かつてないほど、コンディションは良いです。

もうタイで生活するようになって2年ですし、湿気も気にならなくなりました。ただ、相手のことを考えるとやはり恐怖心もありますし、そことバランスを取りながら過ごしています」

──怖さを克服するためにタイガー・ムエタイへ行き、これだけ戦績を積んでなお、恐怖が伴う相手になりますか。

01「ダゲスタン出身、ロシアのチェチェンやダゲスタンの選手って例外なく強いじゃないですか。タイガー・ムエタイにもかなりあっちの選手が滞在しているので、肌でその強さを知っています。だから……怖さが半端ないです。恐怖で頭がおかしくなりそうなこともあります。

あの反則負けのサッカーボールキックにしても、反射的に出てしまうような選手ですし」

──率直に試合で気を付けるところはどのような点になりますか。

「1R序盤の爆発力です」

──オーソで左のリードフックですら、どれだけの威力を持っているのかと。

「あれをジャブのように使いますよね。いやぁ怖いです」

──山田選手は昨年2月のフィンランドでのアントン・クイバネン戦から中国、香港のローカルショー、そしてONEと実に9カ月で8試合というハイペースで試合をし、色々な経験をしてきたと思うのですが、それでもそういう気持ちになるのですね。

「あの試合数は……タイガー・ムエタイでは試合をすると、1週間ぐらいの休みが貰えるんです。あまりに練習が厳しいので、試合をやって休みを取っていた。休み欲しさに試合をするというか……、試合の方が練習よりも怖くなかったので」

──えぇ、それが連戦の理由だったのですかぁ!!

「試合度胸をつけるためとか、そういうことではなかったです(笑)。オファーは全部、自分に回してくれって伝えていて2週間前や5日前でも試合を受けました」

──それはそれで、十分に度胸がつくかと。中国人選手が相手だと、バキバキで何かやっていそうだし、玉石混交でどのような相手が出て来るか分からないわけじゃないですか。

「そうなんですよ。内モンゴルの選手とか、ウィグルの選手が強くて。11月もトーナメントで2日連続っていうオファーがあり、決勝でチェチェンの選手(※タフパルアリ・アスタミウルノフ)とやって、序盤にボコボコにされてしまって……」

──映像をチェックさせてもらったのですが、いなされて、ケージに頭から突っ込むなどとても危ない状況でした。それでも逆転でTKO勝ちできており、随分と自信をつけて今回の試合に臨むことができているのだと思っていました。

「そういう意味では自信はつきました。9月にジャダンバ・ナランドガラグとの対戦が流れた時も、そのために準備を積んでいたので残念でしたし。まぁジャダンバも怖かったですけど、今回ほどではなかったです」

──アルサラエフはそれほどまでと。

「先ほども言いましたが、序盤の爆発力が向うの強味なので1Rに致命傷を貰わずにコーナーに戻ること。そこが第一だと考えています」

──つまり2R、3Rになればアルサラエフも綻びが出て来るかも知れないと。

「あの爆発力に注意しながら動く練習もしてきましたし、あんなスピードのある動きを、ずっと続けることができるわけがない。なので、どんどん触っていきたいですね。2Rから先は組んでいけるのか、そこでバテてくれればと思っています。この試合に向けて、組みとスタミナを強化してきたので、最後は根性勝負に持ち込みたいと思います」

──組んでいく時に、パワーギロチンには気を付けたいです。

02「あぁ、ありますねぇ(笑)。そこに関しては、僕は一度も一本負けをしていないので多少は自信がありますし、極められないように気を付けて戦います。ただし、彼は柔術でも茶帯みたいでグラップリングの映像とか見ると、普通に寝技ができていて穴がないんですよね(苦笑)」

──恐怖心はいつになれば、消え去るのでしょうか。

「試合が始まるまでは、感じているでしょうね。嘘でも『怖くない』なんて言えないです。試合が決まった時から、凄く怖くて。ただ、そのおかげで充実した練習ができました。完全に仕上がったうえで、本当に怖いということです。

この試合から先のことは、一切考えることできない。だからこそ、気持ちで負けないのがこの試合のテーマです。怖いものは怖い、それはどうしようもないので逆にいえば大丈夫です。怖くても、これだけ厳しい練習をやってきたので、試合でやらないとしょうがないと思っています」

──やるしかない。その気持ちで勝利を手にすることを期待しています。

「今回に関しては綺麗な勝ち方ができるとは思っていないです。かなりの高い確率でボコボコにされるのでしょうが、それでも絶対に気持ちで負けず、しっかりとやるべきことをやって、最後は絶対に勝ちます」

■ONE69対戦カード

<ONE世界バンタム級 (※65.8キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]ビビアーノ・フェルナンデス(ブラジル)
[挑戦者]マーチン・ヌグエン(豪州)

<ストロー級(※56・7キロ)/5分3R>
デェダムロン・ソーアミュアイシルチョーク(タイ)
ジェレミー・ミアド(フィリピン)

<ライト級(※77.1キロ)/3分5R>
シャノン・ウィラチャイ(タイ)
ラフール・ラジュ(インド)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
サイー・フセイン・アルサラエフ(ロシア)
山田哲也(日本)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
ワカー・ウマー(パキスタン)
チャオ・チーカン(中国)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
ゲイリー・トノン(米国)
リカルド・コーミナル(フィリピン)

<ストロー級(※56・7キロ)/5分3R>
クリッサダ・コンスリチャイ(タイ)
ロビン・カタラン(フィリピン)

<ライトヘビー級(※120.2キロ)/5分3R>
アラン・ンガラニ(香港)
アリウンボルド・トロチェル(モンゴル)

<ミドル級(※93.0キロ)/5分3R>
ジェイク・バトラー(米国)
ジルベウト・ガルバォン(ブラジル)

<バンタム級(※65.81キロ)/5分3R>
ヒシャム・サムス(マレーシア)
ツー・ノット(インドネシア)

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