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【Bu et Sports de combat】 仁木柔道。失われつつある技を伝える─08─蟹挟

Niki sensei【写真】若かりし頃、空手家との他流試合で相手の頭部を痛打させた――伝説の技が蘇る(C)MMAPLANET

高専柔道の技術を後世に伝え、在野の達人と言われる仁木征輝七段。投げ技にも長じ、レスリングで全日本選手権出場、合気道も学んだ仁木七段のエッセンスがつまった仁木柔術の真骨頂は、投げで崩して極める──「待て」に対応した技だ。


仁木七段の歴史に関しては、Fight & Life誌Vol.63で掲載されているが、仁木七段が東京都立川市のネクサセンス柔術&MMAスクールで講習会を行った際に指導してくださった技術をここでは紹介させてもらう。

今回は仁木先生の得意技、そして講道館柔道では禁じ手となった蟹挟(カニバサミ)だ。先生が口を酸っぱくして言っていたのは、必ず横から仕掛けること。真正面から飛びつくと、人体の機能にない方向に負荷がかかり負傷に直結する恐れがある。仁木柔道、柔道が格闘技たる所以の蟹挟とは。

■蟹挟

喧嘩四つから

喧嘩四つから

大内刈りや

大内刈りや

大外刈のフェイントから

大外刈のフェイントから

横に回って、右手をつきながら飛びつき、

横に回って、右手をつきながら飛びつき、

右足をしっかりと相手の両足のヒザ裏に当てて、左足は腰の位置に当てて自らの両足を交錯させるように、相手の両足を刈り

右足をしっかりと相手の両足のヒザ裏に当てて、左足は腰の位置に当てて自らの両足を交錯させるように、相手の両足を刈り

仰向けに倒す。正面からかけると相手のヒザや足首に対して、本来は荷重がかからない方角に体重が掛かるためケガの要因となる。「蟹挟は横から仕掛けるように」(仁木七段)

仰向けに倒す。正面からかけると相手のヒザや足首に対して、本来は荷重がかからない方角に体重が掛かるためケガの要因となる。「蟹挟は横から仕掛けるように」(仁木七段)

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