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【JBJJF】韓国国際を終えて、KBJJAイ・ジョンウ代表に訊く ──ネットで批判も「スポーツはルールが前提」

Lee【写真】世界標準の柔術運営を掲げる、イ・ジョンウ氏(C)JBJJF

3日(日・現地時間)、韓国・ソウルのチャムシル学生体育館(ハクセン・チェユクカン)において第1回となるコリア・インターナショナル柔術チャンピオンシップ2017が開催された。日本ブラジリアン柔術連盟(JBJJF)が主催した新しい試みとなった同選手権。JBJJFに協力を要請したKBJJAのイ・ジョンウ代表の目には、どのように映ったのか。手応えと今後についての抱負を語ってもらった。
Text by Takao Matsui


――初めてのKBJJAとJBJJF共同開催、お疲れ様でした。

「ありがとうございます。これまで私たちKBJJAの主催大会は、韓国内において最もワールドスタンダーな基準でやって来た自負があります。ですが、それでもやはり韓国国内のニーズに合わせていた部分があったことは否めません。それが今回は、JBJJFと共同開催することにより、よりIBJJFが推奨する基準での開催となりました」

――基準が変わったことで、韓国国内の反響はいかがでしたか。
.
「大会前からホームページやSNSなどで、道着の色や大きさの違いを含めて世界基準のルールを告知したことにより、大会当日に大きな混乱がありませんでした。その点につきましては、とりあえず安心しております。ただ、やはり大会前のカテゴリー変更や、キャンセルなどの変更は期限を守らない方が多く、JBJJFにはご迷惑をお掛けいたしました」

――オンラインで申し込みをする大会ページには、キャンセルなどの期限が記載されていたようですが、それが順守されなかったのですね。

「これは今まで韓国国内では、それが当たり前のようにやってきてしまったことが原因かと思います。IBJJFやJBJJFでは期限を過ぎたら変更が出来ないことは当然のことですが、韓国国内では何とか変更してあげようと直前まで対応することが普通になっていました。それに慣れている背景がありながら、急に期限が過ぎてからの変更が出来ないというルールを設定しましたので、大きなクレームとなり、ネットで悪評を立てられてしまいました」

――特別な救済処置が、いつの日か当たり前になってしまっていたのですね。

「はい、韓国はネット文化が非常に発展しており、対応しないとネットで多くの批判をし、さらに何も関係ない人までもが、そのことを鵜呑みにしてクレームを言ってくることがあります」

植松審判ディレクターの大会の印象 「大会中の抗議は柔術のルールやレフェリングではなくて、試合で怪我をした選手の知人が治療費を払えと主催者に詰め寄り、ここに対して『ルールに則って行われた試合での怪我は応急処置こそしますが、それ以上の治療費は払えない』という規約の話をしました。 他にはレフェリー判定で負けた選手がなぜ負けたか納得できないという抗議くらいで、レフェリーに関しては全くと言っていいほど問題のない大会でした。韓国大会は事前にレフェリーにルールを細かく確認し、レフェリング上の注意事項やコツといったものを指導した上で大会に望んだため、とても良いレフェリングだったと思います。 まだ競技者の方たちには正確なルールを把握していない方がいるようですが、レフェリー達が厳格にルールを適用することで、ここも浸透していくと思います。今後も同じアジアの柔術家として大会を運営し、アジア地区の大会のさらなるレベルアップ、そしてアジア地区から世界で活躍できる柔術家が育っていく事を願っています」

植松審判ディレクターの大会の印象
「大会中の抗議は柔術のルールやレフェリングではなくて、試合で怪我をした選手の知人が治療費を払えと主催者に詰め寄り、ここに対して『ルールに則って行われた試合での怪我は応急処置こそしますが、それ以上の治療費は払えない』という規約の話をしました。
他にはレフェリー判定で負けた選手がなぜ負けたか納得できないという抗議くらいで、レフェリーに関しては全くと言っていいほど問題のない大会でした。韓国大会は事前にレフェリーにルールを細かく確認し、レフェリング上の注意事項やコツといったものを指導した上で大会に望んだため、とても良いレフェリングだったと思います。
まだ競技者の方たちには正確なルールを把握していない方がいるようですが、レフェリー達が厳格にルールを適用することで、ここも浸透していくと思います。今後も同じアジアの柔術家として大会を運営し、アジア地区の大会のさらなるレベルアップ、そしてアジア地区から世界で活躍できる柔術家が育っていく事を願っています」

――……。

「またレフェリー判定に対してクレームを言ってきたり、ケガをした選手が治療費を請求し、ネットで主催者に対して悪評を立てたりといったことが多くありました……」

――植松直哉・大会審判ディレクターも大会当日はクレーム対応に追われていましたね。

「はい、ご迷惑をお掛けしてしまいました」

――日本ではほとんど起きないクレームが起きていますね。

「しかし、今後KBJJAでは、よりIBJJF、JBJJFが行っているワールドスタンダーな基準を目指し、韓国から日本や世界で大会に出場する人が困らないようなシステム作りを構築していきたいと考えております」

――厳しい船出ですが、あえて逆風を突き進むわけですね。

「KBJJAは厳しい、と言われるかもしれませんが、スポーツはルールが前提であり、その基準を変えては意味がありません。批判も多くなると思いますが、その一方で賛同者も多くおります。まだまだ自力では難しい部分がありますが、JBJJFとの交流をより深めてワールドスタンダード基準の大会運営が出来るように努力したいと思います」

韓国国際柔術選手権から1週間後、イ・ジョンウKBJJA代表をはじめとした大会運営陣がJBJJF主催の西日本柔術選手権に参戦、大会視察の為、来日。イ・ジョンウは選手だけではなく、勉強としてボランティアで審判としても参加した。大会審判ディレクターの滝川直央氏からは「ジェスチャーもはっきりし、声も出て素晴らしいレフェリングでした。アジア選手権は日本人と日系ブラジル人の審判しかいないので、韓国からも審判を派遣してアジア大会として大会を盛り上げてほしいですね。」と、氏のレフェリングを絶賛した。また彼が率いたデラヒーバJJ(韓国の単独チーム)は団体3位入賞、底力を見せている。

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