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【RFC44】減量も問題なし。藤野恵実 、サテルメイヤー戦を前に「厳しいことをやってきた方が勝てる」

Emi Fujino【写真】美白の女王エマニュエルという路線も開拓しつつある藤野(C)MMAPLANET

11日(土・現地時間)に中国・河北(ホーベイ)省の石家庄(シーチャーチュワン)のホーベイ体育館でROAD FC44が開催され、藤野恵実がブラジルのアリーニ・サテルメイヤーと対戦する。

減量が上手くいった――男子顔負けの激しいダイエットを行ってきた藤野の変化の裏にはどのような成長が見られるのか。現実を直視し、新しいことにチャレンジする藤野に明日の試合について尋ねた。


――計量を終えて、今の体調の方は?

「体調はバッチリです。今回は減量も凄く楽だったので」

――肌の艶も良く(笑)。

「本当ですよぉ(笑)。もう、相手の選手は10歳ぐらい下なんですけど、随分と大人っぽくて……落ち着いていて」

――負けていないぞ、と(笑)。ところで減量が楽になったのは、何か理由があるのでしょうか。

「9月に試合があったのも関係しているかと思います。それと水抜きよりも、走って落とすようにして、そのためにこれまでは摂っていなかったのですが、栄養補給や燃焼率を上げたり、疲労回復のためにサプリメントを摂るようになったんです。ケミカルの助けがあると、減量が楽になりました(笑)。ビタミン、バーンアウト、回復のサプリ効果です。

色んなことをやっていきついたのが、ここです。どうしても体力、代謝などが落ちているのに、ずっと同じやり方を続けていると体が厳しくなる一方でした。だから、新しい取り組みをして、その効果が確認できればまだやれるんだという気にもなれましたしね。やり方を変えるのもチャレンジだし、色々な人のアドバイスを聞いて試す。そして、必要なモノだけを摂るようになりました。

女子は以前はサプリは摂っていなかったのですけど、V(V.mei)も浜(崎朱加)ちゃんも少しずつとるようになってきました。オバはんが若いのに負けてられないですからね(笑)。なんて言っていたら魅津希ちゃんみたいな、本当に強い子がいたわけだけど……やっぱり若い子に負けていられないですよ、明日の試合も含めて」

――今回北京の空港からアリーニ・サテルメイヤーとバスで5時間も一緒に移動しました。対戦相手と同じ空間の中に長い時間いるというのはどのような気分なのですか。

「な~んにも思わないです。3月のロードの時は、最後にミルで走っていると対戦相手が横で走っていましたから。サウナが一緒になっても気にならないですし。若い時はそうでもなかったですけど、今はもうケージの中に入って試合が始まるまで、何も悪い感情を持っていないです。嫌いとか、憎くて戦っているわけじゃないので。

相手の態度がピリピリしていたら嫌ですけど、そうじゃなかったですしね。ケージインするまでは何も思わないですよ。別にいつ用以上に仲良くなるわけでもない。それも無駄な感情ですしね」

――ロードの中国大会でブラジル人と戦う。なかなかユニークなシチュエーションです。

「もともと相手は中国人選手でしたけど、また代わるかなって思ったらブラジル人になって。あぁ、またかぁという感じでした。試合の3週間ほど前になった対戦相手が代わるという連絡を受けた時も、実はもう1回ぐらいあるかもって思っていたぐらいです。

それに前にも一度、ブラジル人になるかもしれないという話もありました。結果的にロシア人になりましたけど、ロードで戦っている選手の面子を見ていたら、ブラジル人も有り得ることですからね」

――今、国内もロードも藤野選手の立ち位置は難しいところがあります。

「そうですね……ハイ&ローもやはり韓国人が中心ですし、多くの選手が若くてキャリアが少ない。インヴィクタのように強い選手だと国籍は関係ない。そうなると米国に行きたいなぁって気持ちにはなります。アッ、違いますね……米国に行きたいんじゃなくて、強い選手と戦いたいんです。インヴィクタだ、UFCだ、日本だとRIZINだっていうのではなくて、とにかく強い選手と試合をしたい。

国籍に関係なく、一番強い人間を決める戦いに加わりたいという気持ちでいます。私もいつまでも、コレができるのか分からないので。残された時間は限られている。なら、もう勝つのは分かっている、まぁ勝つだろうという相手と試合をする時間的な余裕はないです。試合は簡単でもそのための準備も、減量も強い選手と戦う前と同じだけしないといけないわけですから。

ただ、ロードは日本人の私に今回のようにブラジル人選手を用意いてくれたり、ロシア人を呼んで試合を組んだりしてくれていますし、凄く感謝しています。なのでロードがストロー級王座を創ってくれると、そこは絶対に獲りたいです。恩があるという部分では、DEEPも同じですが、とにかく強い相手と戦いたいんです」

――簡単でない状況だからこそ、どの試合も負けることはできない。そのなかでアリーニ・サテルメイヤー戦ですが。

「映像も見ましたし、強いです。26歳で22試合も経験がある。最近戦った選手のなかでは間違いなく一番強いと思います。ここ最近は勝てていますけど、そんな風に簡単に勝てる相手じゃないと思っています。接戦になるだろうし、ある程度のテクニックがあったうえでメンタル、フィジカルと厳しいことをどっちがしてきたか。

01そういう勝負になると思います。だからこそ、そこは譲れないです。厳しいことをやってきた方が勝てる、そういう試合になるはずです。

映像を見るとムラもあるのですが、ブラジルで戦い続けてきたわけだし、弱いはずがない。フェイスオフの時も、気の強さが伝わってきました。でも、そこでは……ギリギリになるかもしれないですけど、そこだけは絶対に負けられないです」

■ROAD FC44計量結果

<無差別級/5分3R>
アオルコロ: 161.6キロ
藤田和之: 110.2キロ

<ライト級T準々決勝/5分3R>
シャミール・ザフロフ: 70.2キロ
アマチュシン・フーヘンフウ: 70.2キロ

<ライト級T準々決勝/5分3R>
下石康太: 70.4キロ
バオ・インカン: 69.6キロ

<ライト級T準々決勝/5分3R>
ホニ・トーレス: 70.2 キロ
トム・サントス: 69.9 キロ

<ライト級T準々決勝/5分3R>
マンスール・ベルナウイ: 69.9キロ
ムングントスズ・ナンディンエルデン: 70.3キロ

<71キロ契約/5分3R>
シャ・イーラン: 71.4キロ
SHUNYA: 71.3キロ

<無差別級/5分2R>
ウー・ラーハン: 113.3キロ
ワン・イーチャン: 117.2キロ

<無差別級/5分2R>
桑原清: 104.6キロ
マ・アンディン: 112.1キロ

<女子ストロー級/5分2R>
藤野恵実: 52.4キロ
アリーニ・サテルメイヤー: 52.4キロ

<バンタム級/5分2R>
ウー・ジェ: 61.6キロ
ウー・シャオロン: 61.6キロ

<バンタム級/5分2R>
根津優太: 61.6キロ
バーサンクフー・ダムランプレウ: 61.8キロ

<ライト級/5分2R>
岩田啓輔: 70.1キロ
ホアン・ツェンユー: 70.1キロ

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