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【UFC217】因縁マッチ。世界バンタム級選手権試合=ガーブラント×ディラショー戦の鍵はテイクバック?!

TJ Dillashaw【写真】かつてのチームメイトと因縁の世界戦に挑む。元UFC世界バンタム級王者TJ・ディラショー (C) MMAPLANET

4日(土・現地時間)、ニューヨーク州ニューヨークのマジソン・スクエア・ガーデンでUFC 217「Bisping vs St.Pierre」が開催され、コメインイベントでコディー・ガーブラントが自らの持つUFC世界バンタム級王座の初防衛戦をTJ・ディラショーを相手に行う。


昨年12月30日にドミニク・クルーズを倒し、キャリア11戦目で世界の頂点にたったガーブラントは、必殺の右と同様に左のリードショットにも圧倒的な破壊力を持つ。このパンチ力と強い軸が可能にするスウェイを融合させ、中間距離MMAを制し続け、ついにはドミニクをも下すこととなった。

そのガーブラントが王座奪取直後に名前を出したのは、元同級世界王者で元チームメイトのTJ・ディラショーだった。両者はTUF25でコーチとなり、チーム・アルファメールのユライア・フェイバーも交えて、常に一触即発、時にはそれ以上の小競り合いを繰り返してきた。

もとはアルファメールで練習パートナーだった両者、ディラショーの王座奪取をガーブラントが助け、ガーブラントの勝利をケージサイドで観戦していたディラショーが大喜びする仲だった。

彼らの人間関係が変化したのは、アルファメールのヘッドコーチだったドゥエイン・ラドウィックがサクラメントから、デンバーに戻り自らのジムでの指導に専念することになってからだ。その背景にはラドウィックとユライアの不仲があるといわれているが、アルファメールのファイターのなかにはラドウィックという名伯楽を失いたくないがために、コロラドとサクラメントで練習をする者が現れた。

その筆頭がディラショーであり、日本のようにMMAでの練習をするには複数の場所が必要という認識が当然なら、このような問題は起こらなかったかもしれないが、一つの場所で全てを済ませることができる米国のトップジムだけに、ここから所属選手内にも人間関係がもつれていくことになった。

当初はドミニクとの戦いを前にアルファメールとラドウィックの両方で準備する予定だったディラショーが、ラドウィックの下だけで行いたいという希望を持つようになり、問題は表面化した。ディラショーの判断の裏には同じデンバーのエベレーション・ファイトチームが所属選手にサラリーを支払う形で彼をスカウトしたことも多分にあるだろう。

この決断に至ったことが後ろめたかったのか、自らの正統性をアピールするためかディラショーはアルファメールの批判を始め、ユライアもジムや練習環境ではなく個人的な問題を口にするようになった。

泥沼のユライア軍団=アルファメールとディラショーの人間関係が、そのままTUFに持ち込まれ、爆発し続けた形だ。そして本来は7月に両者は戦う予定だったが、ガーブラントのヒザの負傷で、今大会に持ちこされることとなった。

2年間の因縁が清算される一戦を前に、ディラショーは南カリフォルニアに出向きMMAを始めた時のコーチであるマーク・ムニョスの下でレスリングを洗い直した。スイッチヒッターで出入りが多いことで、ドミニク・クルーズのシャッフルMMAに似たスタイルと捉えられがちなディラショーだが、その根本はレスリングスタンスにキックボクシングを組み合わせたスタイルにある。

上半身を大きく揺らし、反動のような形でパンチやハイキックを繰り出すことができるが、シングルレッグの速さとそこからバックに回るという精度の高い武器を見落としてはならない。上にあるようにスウェイ後の軸が乱れないことで、テイクダウンディフェンスに長けたガーブラントだが、寝技という部分においては未知な部分が実は残されている。即テイクダウンを防ぐ術は十分、ただしあのシングルからバックコントロールへの移行という手段がハマったケースはどうなるのか。

何かが起こるとすれば、ディラショーのシングルレッグ&バック奪取。その過程においてレッグリフトや、レッグスイープというテイクダウン手段もあるが、そうなるとガーブラントはスクランブルに長けており、やはり注意すべきはテイクバックになるだろう。

■ UFN217対戦カード

<UFC世界ミドル級選手権試合/5分5R>
[王者]マイケル・ビスピン(英国)
[挑戦者]ジョルジュ・サンピエール(カナダ)

<UFC世界バンタム級選手権試合/5分5R>
[王者]コディー・ガーブラント(米国)
[挑戦者]TJ・ディラショー(米国)

<UFC世界女子ストロー級選手権試合/5分5R>
[王者] ヨアナ・イェンジェチック(ポーランド)
[挑戦者]ローズ・ナマジュナス(米国)

<ウェルター級/5分3R>
スティーブン・トンプソン(米国)
ホルヘ・マスヴィダル(米国)

<ミドル級/5分3R>
ジョニー・ヘンドリックス(米国)
パウロ・ボハンチーニャ(ブラジル)

<ライト級/5分3R>
ジェイムス・ヴィック(米国)
ジョー・ダフィー(アイルランド)

<ヘビー級/5分3R>
ウォルト・ハリス(米国)
マーク・ゴビアー(英国)

<ライトヘビー級/5分3R>
ミハウ・オレキシェイジュク(ポーランド)
イオン・クテレバ(モルドバ)

<ウェルター級/5分3R>
ミッキー・ガウ(米国)
ランディ・ブラウン(ジャマイカ)

<ヘビー級/5分3R>
カーティス・ブレイズ(米国)
アレクセイ・オレイニク(ロシア)

<ライトヘビー級/5分3R>
オヴァンス・サンプレー(ハイチ)
コーリー・アンダーソン(米国)

<バンタム級/5分3R>
エイマン・ザハビ(カナダ)
ヒカルド・ラモス(ブラジル)

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