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【RFC43】明日はRoad FC43 朝倉未来と対戦するイ・ギルウ「何かを切実に思えば思うほど強くなる」

Lee Kil-Woo【写真】魂のファイター、イ・ギルウ。一つ一つの言葉に考えさせられる(C)MMAPLANET

明日28日(土・現地時間)に韓国ソウルのチャンチュン体育館でRoad FC43が開催される。同大会で元ロードFCバンタム級王者イ・ギルウが2年10カ月振りの復帰戦を日本の朝倉未来と戦う。

幼少期より喉頭乳頭腫を患い、幾度となくメスを入れてきたイ・ギルウ。MMAファイターとしてのキャリアも、対戦相手だけでなく持病との戦いの日々でもあった。

そんな彼が、ようやくケージに戻ってくることができる。喜びの裏にある覚悟と使命感。イ・ギルウの言葉を読み、噛みしめて欲しい。


──いよいよ約2年10カ月振りの試合が近づいてきました。今の心境を教えてください。

「再びケージに上がることができることになりました。とても幸せです……」

──2014年12月にイ・ユンジュン選手に敗れ、バンタム級王座を失って以来の試合です。この間、これだけ試合期間が空いたのは、持病の喉の影響があったのでしょうか。

「正直なところ、運動量が多くなって疲労が溜まると、喉の病が再発することがあり、かなり悩みました。歳もありますし、ここまでかな……と考えたりもしました。

持病である喉頭乳頭腫(※声帯粘膜上皮直下にできる良性の腫瘍。声帯全体に広がると、声がでなくなることもある。小児の場合は呼吸困難やチアノーゼに至るケースも。治療法は確立されていない)は、再発すると一旦様子を見てから、手術を受けなければなりません。

またどうしても声帯に、乳頭腫のいぼのようなものが出来ると、体が疲れやすくなり、呼吸も辛くなります。その場合はレーザー治療、手術を受けないといけなくなります。

それでもジムで仕事をしながら、暇を見ては体を動かしていました。試合をしたい気持ちをずっと持っていましたので、かかりつけの病院の先生からもう大丈夫だろうという診断を受け、試合の準備を始めることにしました」

──いつから練習を再開したのですか。

「練習は3カ月前からですね。ヒト乳頭腫ウイルス(HPV)というウイルスのため、再発すると手術をしなければいけません。多い人だと60回も(手術を)受けた人もいたと先生あら聞いています。

運動量が多くなると再発する確率も高くなるので、もう引き際が来たと思う時もありました。試合がしたくても、やはり健康も重要なので」

──その通りだと思います。

「スポーツをすることは僕の夢でした。小さい頃はこの病気のせいでスポーツ選手になる夢など考えることも出来ませんでした。

MMAの選手生活を送りながら、自信が持てました。静かで小心者だった自分が、MMAをすることで積極的な性格に変わることができた。MMAが僕の人生を変えてくれました。

ロードFCは韓国では名前を知らない人は、もうほぼいないほどの団体です。なのでロードFCのチャンピオンだったことは誇りに思えます。

それでも試合に出ることより、健康のことをまずは考えました。ケージに上がりたい。でもまた手術は受けたくない。休んでいる間は健康のことだけに気を遣おうとしていました。

状態が良くなってまた試合が出来るようになって本当に幸せです。準備をしている間に再発しなければと思ってやってきました」

──その決意の前には何を言っても、私達の言葉は軽くなってしまいます。いちファイターとして、朝倉未来選手の印象を教えてください。

「朝倉未来選手は2階級でチャンピオンになったことがあると聞いています。そういう選手と戦えることがとても嬉しいです。未来選手は腕、足のリーチが長いので打撃の面では少し厄介ですね」

──最も気を付けないといけないのは、どのような点ですか。

「相手の攻撃に合わせるタイミングが上手い点だと思います。先に攻撃するより相手が入ってきた時にフックをよく打ちますよね。距離が離れていてもキックやストレートを放ってくる面倒な相手です」

──イ・ギルウ選手にアドバンテージがあるとすればどのようなところでしょうか。

「僕は何かを切実に思えば思うほど強くなると思います。今回の試合をとても切実に願っていました。初めてのフェザー級の試合で、復帰戦でもあるので、華麗に復活を果たしたいです」

──フェザー級に階級を上げたのは、何か理由があってのことでしょうか。

「バンタム級で強い外国人選手と当たってみたいと思っていたのですが、韓国人選手に負けてしまうので、一階級上の階級に挑戦したくなりました」

──では朝倉選手との試合以降、MMAファイターとしてのイ・ギルウ選手の目標は?

「ロードFCのフェザー級チャンピオンになることですね。そのためにも朝倉選手に必ず勝ちます。

僕と同じ病気の人達、そして違う病と戦っている人達。病気と戦って、勝ってやりましょうと試合を通して伝えたいです。僕も今では病気に打ち勝つことができました。

病気を患うと、どうしても体だけでなく、心も弱くなってしまいます。体も心も強くなれば、誰でもどのような病気にも勝つことができると信じています。外に出ましょう。痛いと考えないようにしてみましょう。希望を持ちましょう。そして決して諦めないでください」

──素晴らしい言葉、ありがとうございました。最後に日本のMMAファンに一言お願いします。

「僕のプロデビュー戦は日本でした(※2010年7月4日、戦極 Asia Vol.01)。10秒くらいでKOで勝ち、その時から自信を持てるようになりました。希望を持てるようになりました。日本でまた試合がしたいです。朝倉未来選手と良い試合をしたいと思います」

■Road FC43対戦カード

<Road FC暫定ミドル級王座決定戦/5分3R>
RYO(日本)
キム・フン(韓国)

<フェザー級/5分3R>
朝倉未来(日本)
イ・ギルウ(韓国)

<ライト級/5分3R>
ナム・ウィチョル(韓国)
ジョン・ドゥジェ(韓国)

<ライト級Tリザーブ戦/5分3R>
アレクサンドル・メレスコ(ロシア)
キム・スンヨン(韓国)

<ライト級/5分2R>
キム・ギョンピョ(韓国)
アルマン・ツァルキャン(アルメニア)

<フェザー級/5分3R>
イ・ジョンヨン(韓国)
マルシオ・セザール(ブラジル)

<フェザー級/5分2R>
ミン・ギョンチョル(韓国)
エウゲニ・ラザノフ(ロシア)

<女子ストロー級/5分2R>
ホン・ユンハ(韓国)
ジョン・スルギ(韓国)

<フライ級/5分2R>
キム・テギュン(韓国)
ジョン・ウォンヒ(韓国)

<ミドル級/5分2R>
ファン・インス(韓国)
ジデネク・ポリフカ(チェコ)

<フライ級/5分2R>
コ・ギウォン(韓国)
コ・ドンヒョク(韓国)

<ヘビー級/5分2R>
チェ・ウォンジュン(韓国)
イ・ホジュン(韓国)

<フェザー級/5分2R>
ミン・ギョンミン(韓国)
キム・テソン(韓国)

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