この星の格闘技を追いかける

【UFC216】暫定ライト級王座決定戦、盤石のTD=ケビン・リー×独特過ぎるボクシング=ファーガソン

Ferguson vs Lee【写真】えげつないほど高レベルな攻防が見られそうなファーガソン×リーの暫定王座決定戦だ(C)MMAPLANET

7日(土・現地時間)、先日痛ましい銃撃事件があったネヴァダ州ラスベガスのTモバイル・アリーナで開催されるUFC 216「Ferguson vs Lee」。メインは正規王者がスペシャルファイト路線を突っ走るライト級の暫定王座決定戦としてトニー・ファーガソンとケビン・リーが対戦する。


UFCライト級エンセン戦線で12勝1敗という驚異的な戦績を残すTUF13ウィナーのファーガソンは現在9連勝中でハファエル・ドスアンジョス、エジソン・バルボーサ、ジョシュ・トムソンらに勝利している。対するリーはオクタゴン9勝2敗、マイケル・キエーサとの因縁マッチでレフェリーの早すぎるストップもあったが得意のRNCで一本勝ちを収め5連勝とした。

レスリングベースでバック奪取を得意とするリーは、世界最高峰のUFCライト級で最もテイクダウンに成功した数が多いリーの特徴は、相手の左足に巻き付くように深く右腕を差し込んでいく点にある。

完全に左足を制することで、左手の位置はワキ、腰、あるいは足の付け根だろうが自在に押し付けてテイクダウンを奪っていく。またボディロックからのテイクダウンも強く、UFC Fight Passの技術解説番組インサイド・オクタゴンで注目されたようにボディロックの状態で相手の太腿に右ヒザを突き上げて重心をあげさせ、同じ足で足払いを仕掛けて転がすことも得意としている。

この右手と右足の作用で相手を持ち上げることが可能となり、インパクトを残すスラムを比較的容易に仕掛けることができるのもリーの大きな武器となっている。これらのテイクダウンに加えスクランブル、もしくは組んでテイクバックという流れの前に、見落としてならないのが絶妙なタイミングでテイクダウンを仕掛けることだ。

長いリーチを生かし、蹴りも交えてプレッシャーを与え、相手のパンチに合わせてスッともぐり込む。あるいはやや遠い位置で仕掛けた場合も、他の選手なら諦めるかという位置取りから、足がしっかりと前に出てシングルでドライブできるという強み持っている。

そんなリーのテイクダウンをファーガソンが回避できるかどうか、いやファーガソンの独得な打撃の圧力にリーがこれまでのようにテイクダウンを奪うことができるのかが、今回の試合の最大の焦点となる。ファーガソンの打撃に関していえば、決してフォームは良くない。上半身、もしくはヘッドムーブを使って相手の攻撃を受けないが、その上半身の動きが大きい。それでも軸が乱れないことで、頭や体を振ったあとでも打撃、テイクダウンの両方で自らの攻撃を仕掛けることができる。

ジャブ、ストレートの威力は抜群で、一見して左右の足をドカドカと動かし、ドタドタ前進するようなステップインは実のところスピード満点。このファーガソン・スタイルと呼ぶべきユニークなボクシングで、相手を徹底的に痛めつけてテイクダウン、バック奪取、スタンドの状態でギロチンやダースに捉えてフィニッシュに持ち込む。

そんなファーガソンのボクシングを支えているのが、パーリングだ。相手の前手をはたいて距離を掴み、時にはパンチを被弾しながらも無類のタフネス振りを発揮、プレッシャーをかけ始めることができる。距離を詰めた時にはエルボーというオプションもあり、バルボーサやトムソンを切り裂いたヒジを接近戦で用い、ゼロ距離でクリンチに持ちこむ。

ファーガソンが試合を組み立てる上で、難しい局面があるとすればリーの方が僅かながらリーチが長いこと。そのような対戦相手にもこれまで通りの試合ができるのかが、気になる。

また、テイクダウンを許した場合は10thプラネットでエディ・ブラボーの指導を受けるファーガソンだけに、サドルポジション系の新足関システムも見られるかという期待もできる。引き出しが多いのはファーガソンの方であるものの、その引き出しが必要になるのはリーが優勢の場合。とにかく見所の多い暫定世界ライト級王座決定戦だ。

■ UFC216対戦カード

<UFC暫定世界ライト級王座決定戦/5分5R>
トニー・ファーガソン(米国)
ケビン・リー(米国)

<UFC世界フライ級選手権試合/5分5R>
[王者]デメトリウス・ジョンソン(米国)
[挑戦者]レイ・ボーグ(米国)

<ヘビー級/5分3R>
ファブリシオ・ヴェウドゥム(ブラジル)
デリック・ルイス(米国)

<ライト級/5分3R>
エヴァン・ダナム(米国)
ベニール・ダリューシュ(米国)

<バンタム級/5分3R>
トム・デュケノワ(フランス)
コディ・スタマン(米国)

<ライト級/5分3R>
ウィル・ブルックス(米国)
ニック・レンツ(米国)

<ライト級/5分3R>
ランド・バンターナ(米国)
ボビー・グリーン(米国)

<女子ストロー級/5分3R>
パール・ゴンザレス(米国)
ポリアナ・ボテーリョ(ブラジル)

<ヘビー級/5分3R>
ウォルト・ハリス(米国)
マーク・ゴビアー(英国)

<フライ級/5分3R>
マゴメドフ・ビブラトフ(ロシア)
ジョン・モラガ(米国)

<ミドル級/5分3R>
ブラッド・タヴァレス(米国)
ターレス・レイチ(ブラジル)

<フライ級/5分3R>
マット・シュネル(米国)
マルコ・ベルトラン(メキシコ)

PR
PR

関連記事

Tokyo Int JJC

Movie