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【Pancrase289】ストロー級王座挑戦権を獲得した室伏シンヤ「絶対王者の砂辺選手にきっちり勝利を」

Submit【写真】御殿場からの応援団と。試合当日に誕生した第1子と文字通り命がけで頑張った夫人に勝利を送った(C)KAORI SUGAWARA

20日(日)、東京都江東区のディファ有明で開催されたPancrase289のセミファイナルで小塚誠司をスプリット判定で下した室伏シンヤは、ストロー級KOP砂辺光久への挑戦権を獲得した。

小塚との3Rに及ぶスクランブルの接戦を制し挑戦権を獲得し、御殿場から応援に来たたくさんの仲間に祝福されていた室伏をキャッチし、大会後の控え室で王座戦への意気込みを訊いた。

──今の気持ち聞かせてください。

「一本やKOは理想ですけど、勝つ事が最低条件だったので、そこをクリアできた事が非常に嬉しいです。実はですね、今日の夕方4時頃に第1子の男子が誕生しました」

──それは、本当に本当におめでとうございます。

「ありがとうございます。本当は2日前が出産予定日で遅れていたんですが、妻も無事出産を終えてストリーミングを視聴してくれたみたいです。彼女が出産を頑張ったので自分も頑張ったよと、お互いに『お疲れ様』と言葉を掛け合いました」

──素晴らしいです。

「子供が産まれたこともあって致し方ないところでもありますが、多少緊張があったかなと思いますし、子供が生まれたからこそ頑張れたのかなとも思います」

──ハイ。

「勝たなければベルトには繋がらないのでスプリットでも勝ちを取ることまでは意識していました。自分は寝技の選手というイメージが強いと思うんですけど、打撃でも多少できるというところは自信に繋がりましたし、北方戦ではスクランブルで負けているのですが、今日はスクランブルでも勝利をもぎ取れたので、少しは成長したのかなと思います」

──2Rは記憶がないとさきほど、話していましたが……。

二人三脚の兄・室伏カツヤとネオブラバンタム級優勝を決めた山本哲也と共に喜びを分かち合っていた (C)KAORI SUGAWARA

二人三脚の兄・室伏カツヤとネオブラバンタム級優勝を決めた山本哲也と共に喜びを分かち合っていた
(C)KAORI SUGAWARA

「自分のパンチで相手の額をカットしたのは覚えているんですけど、どうスクランブルになったかという流れはあまり覚えていないですね。いつもだったらテイクダウンを狙って行くんですけど、1Rに組んだ時に自分の良い展開が作れなかったので、どう攻略をしようかなと悩んだ分、アタックできなかったように思います。

相手の額から血が出てきた時に思ったよりは激しく出ているのかなという印象はあったんですけど、ストップはないというのも覚悟してはいました。

1、2Rを僕が取っているという時点で最終回は相手が出てくることは分かっていたのに、下になってしまったことは今後の修正点ですね。僕はスタミナがないと見られがちなので、いかに克服して行くか。試合のペース配分も改善して行けば、今後につながって行くと思います。

結果的に3Rの前半は取られましたけども、トップを取り返してラウンド自体は落とさず出来たので、気持ちの面でも成長出来たかなと思います」

──ストロー級王者の砂辺選手への挑戦権を獲得しました。

「ペース配分や試合運び、自分のペースに持って行くのが非常に上手いですし、フィニッシュ出来る力もある、本当に穴がない選手だと思います。そこをどう崩すかというのをこれからの課題に練習を積んで行くようにしたいですね。

実は10月から兄と二人で格闘技のジム1本で進んで行く道を決めたので、毎日練習ができる環境が整って行くと思います。砂辺選手はパンクラスに君臨する絶対王者なので、その牙城を崩すようにしっかりと準備を整えて勝利を出来るように頑張っていきます」

──ちなみに前回の試合から少し期間が空いたようですが、この試合の期間が空いたのには何か理由があったのでしょうか。

「そうですね。家内が妊娠したというのもあって、実はリルデシ戦が結構自分の納得できる試合内容だったので、フェードアウトしても良いのかなと一瞬迷いもあったんですけど、今回良いチャンスを頂いたので、このタイミングになりました。

僕は元々試合の期間が長いタイプだったので、試合の間隔が空いても気負わずには居られました」

──フェードアウトなど勿体ないです。では最後にファンにメッセージをお願いします。

「今回はヒヤヒヤハラハラさせるような展開になったと思いますけれども、次は砂辺選手にきっちり勝利する姿を見せられるように頑張っていきます。応援宜しくお願いします」

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