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【UFC208】血気盛んな猛牛ブルンソン×老&達人・闘牛士アンデウソン・シウバ!!

Anderson Silva【写真】MMAに武道張りの枯れの美学を持ち込むことがアンデウソンはできるのか──(C) MMAPLANET

11日(土・現地時間)、ニューヨーク州ブルックリンのバークレイズ・センターで開催されるUFC208「Holm vs de Randamie」。同大会では生ける伝説アンデウソン・シウバが、レジェンド枠でなく、ミドル級の第一線で戦うデレック・ブルンソンと対戦する。


元UFC世界ミドル級チャンピオンが持つ、10度の王座防衛記録はGSPとデメトリウス・ジョンソンの9度を上回り、今もUFC最多記録。それだけに留まらず、アンデウソンは7度のノックアウト・オブ・ザ・ナイト、タイトル戦でフィニッシュした数が9回、王座奪取以前と合わせて16連勝など、数々のUFC最多記録を持つ

2013年7月に王座陥落、12月のクリス・ワイドマンへのリベンジ戦で足を骨折。2015年1月にニック・ディアズ戦を判定勝ちで復帰も、禁止薬物の使用が認められノーコンテストに。誰も、もうこれ以上戦う理由はないだろうと思われたアンデウソンだったが、昨年2月のマイケル・ビスピン戦でオクタゴンに戻ると、判定勝ちでもおかしくない内容で現王者と真っ向からやりあった。

そして7月のUFC200ではジョン・ジョーンズの欠場を受け、ファイトウィークになって代役出場を決め──敗れる。いってみれば6年間、敗北を喫していなかった伝説のチャンピオンは、4年4カ月も勝利から見放されていることになる。

ただし、前述したようにビスピン戦は十分にトップとやり合えることを証明しており、自己啓発のような心境で、格下で実力者のブルンソンと戦うというのは、欲しいモノを全て手にしてきたベテラン・ファイターとしては異例中の異例といえるだろう。

ブルンソンは昨年11月にロバート・ウィティカーに敗れるまでオクタゴン5連勝、4試合連続で1R・KO勝ちしてきたファイターだ。サウスポー、レスリングベースで組みを狙うような姿勢で飛び込み、破壊力満点の左ストレートを打ち込む。これが外れて、クリンチの状態になっても、での打撃=ダーティーボクシングですらKOパワーを秘めている。

猪突猛進といって良いブルンソンに対し、あのケージを背にして木人に対して入れるカンフー殺法を用いることがアンデウソンはできるのか。もはや達人の域になりつつあるアンデウソンだが、自己への欲求ファイトでは──どこまで勝負に対し粘りを見せることができるかという不安もある。

血気盛ん、油の乗り切った闘牛を相手に──老&達人・闘牛士がどのような戦いを見せるのか。とにかく、アンデウソンの一挙手一投足の全てを見逃したくないファイトだ。

■UFC206対戦カード

<UFC世界女子フェザー級王座決定戦/5分5R>
ホーリー・ホルム(米国/※女子バンタム級2位)
ジャーメイン・デランダミー(オランダ/※女子バンタム級10位)

<ミドル級/5分3R>
アンデウソン・シウバ(ブラジル/7位)
デレック・ブルンソン(米国/8位)

<ミドル級/5分3R>
ジャカレ・ソウザ(ブラジル/3位)
ティム・ボッシュ(米国/13位)

<ライトヘビー級/5分3R>
グローバー・テイシェイラ(ブラジル/3位)
ジャレッド・キャノニア(米国/15位)

<ライト級/5分3R>
ダスティン・ポイエー(米国/10位)
ジム・ミラー(米国)

<ウェルター級/5分3R>
ランディ・ブラウン(ジャマイカ)
ベラ・マハメッド(米国)

<フライ級/5分3R>
ウィルソン・ヘイス(ブラジル/5位)
佐々木憂流迦(日本)

<ライト級/5分3R>
ニック・レンツ(米国)
イスラン・マカチェフ(ロシア)

<フライ級/5分3R>
イアン・マッコール(米国/6位)
ジャレッド・ブルックス(米国)

<ヘビー級/5分3R>
ジャスティン・ウィリス(米国)
マルチン・ティブラ(ポーランド)

<ウェルター級/5分3R>
ライアン・ラフレアー(米国)
ホアン・ジュカオン・カルネイロ(ブラジル)

<フェザー級/5分3R>
フィリップ・ノヴァー (米国)
リック・グレン(米国)

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