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【JBJJF】東京国際マスター3黒帯ライトフェザー級優勝・金古一朗「背中を見せる必要がある」

kaneko-vs-sawada【写真】眼光鋭く得点ボードに目をやる金古 (C) TSUBASA ITO

18日(日)、墨田区総合体育館でJBJJF主催『東京国際柔術選手権2016』が行われた。マスター3黒帯ライトフェザー級は、国内ではひさびさの試合出場となった金古一朗が制覇。アダルト黒帯で4度の全日本制覇やアジアオープン優勝など、輝かしい実績を誇る金古だが、Ground Impact 2015を最後に第一線から退き、昨年11月にはシュラプネル柔術アカデミーをオープンしている。今大会に出場した理由や今後の展望を聞いた。
Text by Tsubasa Ito


――『東京国際柔術選手権2016』では、マスター3黒帯ライトフェザー級を制しました。大会の感想をお願いします。

「日本で試合をするのは1年2ヵ月ぶりだったので、緊張しました。去年の11月に道場をオープンしたんですけど、そちらが忙しくて国内の試合に出ていなかったんです。去年で現役生活に一区切りをつけて少し本気度も落としたんですけど、それでもやっぱり緊張するんだなと思いました」

ichiro-kaneko――澤田真琴選手とのワンマッチ決勝では、ポイント7-0で完勝を収めました。

「変則的な選手で密着されるとやっかいなので、いつも通り距離を取って自分の攻めをやろうと思いました。結果としては、自分のプランで試合運びができたんじゃないかと思います。

マウントを取って極めまでつなげられたらベストでしたけど、相手をまたいだところで戻されてしまったので、そこは課題が残りました」

――今年8月には、ラスベガスで開催されたワールドマスターズで初優勝を飾りましたね。

「ずっと目標にしていたので、やっと獲れたという感じでした。手放しでうれしいというわけでもなく、選手として最後の目標を達成できたかなという感じです。

これまでのキャリアの中でムンジアルは手が届かないなと感じたので、現実的な目標の中ではですね」

――選手としての最後の目標を達成してもなお、東京国際柔術に出場したのはなぜだったのでしょうか。

「選手としての目標は、一個人としての目標なんです。単純に試合自体が好きなのもあるんですけど、アカデミーの代表として生徒が見ている前で戦って、背中を見せる必要があるんじゃないかと思ったんです。

僕が試合に出れば自分も出ようと思ってくれるかもしれないですし、僕が試合に出ていないのにみんなに出ろと言ってもあまり説得力もないですからね」

――Ground Impact 2015での加古拓渡戦を最後に第一線から退きましたが、アダルト部門に未練は残らないものですか。

「その試合が最後というのは、やる前から決めていたことでした。国内では全日本を4回獲ってアジアも獲ったので、それ以上タイトルを獲りたいというモチベーションもなくなったんです。

それに、アダルトでやっていくための練習量をこなすのは負担が大きいので、去年の10月を区切りにしました。どんどん若い選手も上がってきていますし、いつまでも若くいられるわけではないですからね」

――それでも、試合出場自体は続けようと。

「マスターではやろうと思っていました。ただ、やっぱり道場を起ち上げたばかりの頃はいろいろ手がかかりますし、安定するまでは出られないなと。最近は道場生も試合に出るようになってきたので、いいタイミングかなと思いました」

――アカデミーの代表という立場になって、何か心境の変化はありましたか。

「前のチームに所属していた時もチームメイトが勝ったらうれしかったですし、そこはそんなに大きな変化はないかもしれません。ただ、去年までは先輩後輩の関係だったものが、今年からは先生と生徒になったので、責任が増えた感覚はあります。やっぱり勝てなかったら自分の責任もあるので。

喜びを分かち合うという部分はあまり変わらないですけど、生徒を勝たせるために、普段のクラスをしっかりやらなければいけないという気持ちは大きいですね」

――今、道場生は何人くらいおられるのですか。

「35人くらいです。移籍組も2割くらいいますけど、一から始めた人が多いですね。今はようやく成長の兆しが見え出したかなという感じです。東京国際柔術にも3人出ていました」

――個人としての練習量は減りましたか。

「だいぶ減りました。以前と比べると半分以下ですね」

――そこにフラストレーションは?

「全然溜まらないですよ。むしろ毎日元気で健康的でいいなと(笑)。以前は限界までやっていたので体がすごく疲れていたんですけど、今はいいペースでやれています。

このくらいのペースでずっと続けられたら、ある程度強さを保てるんじゃないかなと思います」

――何歳まで試合に出続けようと思われていますか。

「その年齢になってみないとわからないので何とも言えないですけど、50歳くらいまでは出たいなという気持ちはあります。同年代の相手であればそのくらいの年齢でも普通にできるんじゃないかなと」

――金古選手は29歳から柔術を始め、30代中盤から数々のタイトルを獲得しましたから、いつまでもやれそうな印象があります。

「そうですね(笑)。ケガをしてしまってもう出られない人もいるじゃないですか。そういう人とお話をすると、試合に出られること自体がすごく幸せなんだなと感じますね。だから、出られる限りは出たいなと思います」

――最後に、今後の目標をお願いします。

「おそらく来年2月の全日本マスターズに出場すると思います。来年のワールドマスターズはまだわからないですけど、またチャレンジしたいなという気持ちはありますね。

具体的に何のタイトルを獲りたいというのはないんですけど、とにかく長く続けて試合に出続けられたらいいかなと思います。道場ももっと大きくしていきたいですし、強い選手もどんどん育てていきたいですね」

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