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【RFC Korea01】福田力 「RFCはレベルが凄く高い。全力で」

Riki Fukuda

【写真】RFC初陣を控える福田力。自らの置かれた状況など、非常に冷静に捉えて落ち着き払っている(C)MMAPLANET

18日(土・現地時間)、韓国ソウルのグランドヒルトン・コンベンションセンターで開催されるROAD FC Korea01のメインに出場する福田力。

UFCリリース後、福田が選択したのは韓国のRFCだった。本来は昨年10月にRFC初戦を迎える予定だった福田だが、蜂窩織炎により出場を回避。来週の土曜日にKorea大会のメインイベントでキム・フィスンと戦うこととなった。RFC初戦に向け調整を続ける福田に練習環境など、近況を尋ねた。

──18日にRFC KOREA01でキム・フィスンと対戦する福田力選手です。UFCをリリースされたあと、北米でも日本でもなくアジアのRFCを選択した理由を教えていただけますか。

「北米の方はWSOFとBellatorに話をしてもらったんですけど、言ってしまえば話がまとまらなかったんです」

──同じアジアでOFCも実際に会場で試合を見られたことがありました。OFCという選択肢もあったと思います。

「何よりもRFCが熱心に誘ってくれたというのがあります。日本人選手が負けている状況もあり、レベルが凄く高い。だから選ばせてもらいました。僕の相手も弱くは絶対にないと思いますし、全力で戦いたいです」

──相手の映像などは見ましたか。

「テイクダウンして上からパウンドで勝つ試合なんかをチェックしました。僕はUFCも含めて意外とレスラーとやっていないので、タフな試合になると思っています」

──一時期、ウェルター級転向という話も伝わって来ていましたが、ミドル級に留まったのは?

「体重は落してみようと思ったこともありました。でも、落ちないなって(苦笑)。何というのか、落せば落ちるんでしょうが、体重を落とすことをメインにしていると闘争心がなくなっていくように感じたんです。自分はカウンターを狙うタイプでもないですし、攻める気持ちがなくなってしまうと、厳しいと思うんです。

体重を落そうとしていた時期は、スパーリングをしていても『取られなきゃ良いや』って、思ってしまうようになってしまって。攻め込むよりも、『今日は一本取られなかったから良かった』という風になっていたので、それは良くないと思うようになりました」

──ミドル級に留まったことが、前に出て戦うという気持ちも表れでもあるのですね。

「そうですね。ミドル級だと僕は小さい方なので、今度の相手はそうでもないですが、リーチの長い相手と戦うことが多くなると思います。相手のパンチを掻い潜って、ひっついて戦っていきたいです」

──RFCはルール的には、ユニファイドルールは使用していません。

「何か、今年からルールが変わったみたいなんです」

──エッ、そうなのですか? ユニファイドになったとか。

「いえ、それでもユニファイドではないようで。4点ヒザが禁止になって、ヒジはグラウンドでの顔面以外は許されることになったと聞きました。がぶってからヒザの練習をしていたので、ちょっと修正が必要ですね。マーク・コールマンを意識して練習していたのですが……」

──と同時に、ケージに押し込んだ状態でのヒジ打ちが許されると、スタンドでもまた戦い方が変わってきます。福田選手としては、しっかりとRFCで結果を残し、再びUFCを目指したいという気持ちですか。

「自分はDEEPで戦っていた時も、紙一重で勝っていて……、余裕のある勝ち方をしてUFCへ行ったわけではなかったです。あの頃と同じように先のことよりも、一戦一戦を大切に戦っていきたいです。今回はKOREA大会ですが、規模の大きな舞台になるナンバーシリーズにも出ていきたいですし、RFCでチャンピオンになりたいですね。それと韓国以外でも了解を得ることが出来れば試合ができる契約になっていますし、国内で良い試合があればと……いうのも頭に入れています」

──ところで現在の練習環境は?

「グラバカと時々、和術慧舟會東京道場に行かせてもらっています。あとは元チーム・タックラー、TEAM CLIMBで安西信昌選手や新村優貴選手たちと練習しています。それと今は柔術のジムにも通っているんですよ」

──エッ、ブラジリアン柔術ですか?

「ハイ。登戸にVISCAブラジリアン柔術というジムがあり、アリアンシ柔術で黒帯を貰っている水野普之さんの指導を受けています。どうしてもMMAだとスパーリング有りきになってしまうのですが、そのスパーで行き詰った部分も尋ねると、水野さんは明確に答えてくれるんです」

──道衣を着て練習しているのでしょうか。

「ハイ、道衣に白帯を巻いています。柔術ではスパーよりも、テクニックと打ち込みに力を入れています。特に打ち込みはほとんどやっていなかったので、反覆練習をして自分を練り直しています。あと下北沢にある金子ボクシングジムにも通っています。ボクシングも柔術と同じで、MMAのスパーで疑問が残った部分を尋ねると、しっかりと指導してもらえます。シャドーとかバッグも、いつの間にかやらなくなってきていたので、基礎練習の大切さを思い出しました」

──MMA練習はスパー中心になってしまいがちですしね。

「スパーリングも大切なんですけど、基礎練習も同時にやらないといけないと思います。あとは専修大学のレスリング部にも通うことがあります。MMAは体重を落とす傾向にあるのですが、レスリング部だと若い選手がバンバンと飯を食って、がんがんウェイトをやって体重を増やしている。彼らと組むと良い練習ができます。加えて佐藤満コーチが、技術的なことも教えてくれるんです」

──登戸、下北沢、専修大学、某小田急沿線ばかりですね。

「ハイ。近場は自転車で通っています。二部練習とかあると、一度都心に出て、次の練習まで自宅に帰ることなく、向こうで時間を潰すようになってしまう。どうしても体調的にもしんどくなります。朝から夜まで出ずっぱりだと、集中力も落ちますし。だから、家に戻って次の練習に行けるようにしています。近場でも、探せば質の高い練習は出来ると思います」

──なるほど。初めてのRFCでの試合、期待しています。

「ありがとうございます。今年はやります……頑張ります。これまでの分を取り返すつもりで。次の試合もフィニッシュを狙って戦います。そういう試合をしていきたいです」

■RFC Korea01対戦カード

<ミドル級/5分3R>
福田力(日本)
キム・フィスン(韓国)

<ライト級/5分3R>
クォン・アソル(韓国)
モスタファ・アブドラヒ(イラン)

<フェザー級/5分3R>
イ・ユンジュン(韓国)
キム・ウォンギ(韓国)

<ライト級/5分3R>
イ・ヨンジェ(韓国)
ジョン・ドゥジェ(韓国)

<ミドル級/5分3R>
ジョン・オジン(韓国)
アン・サンイル(韓国)

■Young Guns 10対戦カード

<バンタム級/5分2R>
キム・ミンウ(韓国)
ホン・ジョンギ(韓国)

<バンタム級/5分2R>
パク・グァンス(韓国)
キム・ギュファ(韓国)

<フェザー級/5分2R>
パク・デソン(韓国)
オ・ホテク(韓国)

<フライ級/5分2R>
キム・ヒョリョン(韓国)
チョ・インヘン(韓国)

<ライト級/5分2R>
ヨ・ミョンギュ(韓国)
リュ・ギョングァン(韓国)

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