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【GLORY13】プロキック禁止カナダから、T準優勝バルテリーニ

JosephValtellini

【写真】GLORYでは4勝1敗、通算戦績は11勝2敗のジェセフ・バルテリーニ。カナダ人のキックボクサーは、重量級ではチーム・アンディ・フグのマイケル・マクドナルドがK-1で一時期注目を浴びたが、中量級では世界的ステージで結果を残したのはバルテリーニが初めてか(C)MMAPLANET

21日(土)、東京・江東区の有明コロシアムで開催されたGLORY 13 TOKYO。ウェルター級ワールドチャンピオンシップ・トーナメントはニキー・ホルツケンが優勝を果たしたが、最後まで勝負を諦めることなく戦い続けたジョセフ・バルテリーニへ称賛の声が多く聞かれた。

キックの世界で皆無だったカナディアン・キックボクサーにイベント終了直後に話を訊いた。

――全く日本ではカナダのキック界のことは知られていないのですが、GLORYの米国進出とともにジョセフ・バルテリーニという選手の存在を知ることが出来ました。

「僕の国のキックボクシングは日本やヨーロッパと比較するまでもなく、盛んじゃない。GLORYがイベントを開催するようになって国際的なイベントに出場する機会を得ることができたけど、もちろんカナダではこんなに大きな大会が開かれない。ばかりか、プロのキックボクシングはイリーガルなんだ」

――エッ、そうなのですか……あれほどMMAが盛んになっていてなお、キックボクシングが認められていないなんて知りませんでした。

「だから、僕は米国まで遠征して試合をしてきたんだ。NYで何度か戦ったことがあり、9連勝しKOも少なくなかったことでGLORYから誘いを受けることができた。4月にムラット・ディレッキーというレジェンドを倒し、6月のNYショーで戦い、10月のシカゴでカリム・ガジに勝ってワールド・チャンピオンシップ・トーナメントに出場できたんだ。

でも、まだ13試合しか経験がない。決勝ではずっと経験豊かなニキー・ホルツケンと戦った。トーナメントでなく両者がフレッシュな状態のワンマッチで再戦したい。そうしたら、また違った話を綴ることができるんじゃないかな。でも、この結果には凄く満足しているし、また戻ってくるよ」

──ところで今もプロのキックボクシング大会が認められてないような国で、なぜプロのキックボクサーになろうと思うほど、このスポーツに夢中になったのですか。

「僕は子供の頃に始めたテコンドーを10年やってきた。自然とプロフェッショナルのアスリートになりたくなった。そして、キックボクシングのジムを見つけた。テコンドーと同じように、もう10年もキックボクシングをやってきたことになる。たまたま練習するようになったジムのコーチが、ゲーリー・グッドリッジを指導していたような経験のある人物で、彼のおかげでハイレベルな指導を受けることができた。コーチとずっと一緒にやってきたから、これだけの試合経験しかなくても、ずっと経験が豊かな選手とGLORYで渡り合えるんだ」

──ところでトロントで5万人ものファンが集まるほどUFC人気が高く、カナダのMMAは盛り上がっています。プロ・アスリートとして、MMAにチャンレジしようという気持ちになったことはなかったですか。

「GLORYが大きくなる前は、MMAに転向しようかと本気で考えたこともあったよ。でも、GLORYが台頭してきて大会を見てからは、キックを続けようって決めた。僕はスタンディングアップ・ファイトが好きなんだ」

──そして日本で戦うチャンスも得たのですね。

「若い頃からずっと日本のファイトを映像で見てきた。ファンはこのスポーツを理解している。そして、ファンが凄く静かに試合を見るということは、僕らの間でも有名な話だった。試合で何が起こっているか、それを観客が理解しているなんて凄いことだよ。

今回、戦ってみて本当に素晴らしいことだと実感できた。国籍なんて関係なく、どっちのコーナーの選手にも拍手を送ってくれる。今日の大会でも、一切ブーイングが起らなかった。驚いたよ。素晴らしいカルチャーだよね」

──そのファンにとってもジェセフの試合は凄く印象に残ったと思います。トーナメント準優勝という結果を残した2013年を経て、2014年のターゲットは?

「世界でベストのキックボクサーになることだよ。その一歩は示せたんじゃないかと思う。キャリア13戦でランキングが2位、悪くない。ばかりか、自分に誇りが持てるね。2013年は、『やり抜いた』という気持ちもあるし、もっともっと強くなれるという思いもある。とにかく2014年はトーナメントで優勝したいね。そして東京に戻って来られればって思っているよ(笑)」

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