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【Pancrase281】クロスヒールと、その後の北岡悟<03>「僕だけがエネルギーを貰っている感じで……」

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satoru-kitaoka【写真】自らの勝利が出ると、ジムの仲間の戦績を気にする。勝負は水物とはいえ。常にMMA闘争下にある北岡。全ての飲み込みそうな目力の持ち主だ(C)MMAPLANET

2日に開催されたPancrase281で、レオナルド・マフラをクロスヒールで破った北岡悟インタビュー第3弾。

パンクラスイズム横浜で、多くのプロ選手に指導をすることで常在戦場という心構えでいる──そのことが自らの成長につながっている一方で、練習仲間は試合結果が出てこない。ジムを充実させるための資金を得たいという話は、エネルギーの好循環、エネルギーを供給し合いたいという思わぬ方向に流れて行った。

<北岡悟インタビューPart.01はコチラから>
<北岡悟インタビューPart.02はコチラから>


──パンクラスイズム横浜がより充実するためにも稼がないといけない?

「ジムに全てのお金をつぎ込んでいるので、僕が自由にできるお金はないんです(笑)」

──……。

「アッ、でも全然、そのことで卑屈になるなんてことはないですよ。むしろ、イケている。男前だと思っていますから(笑)」

──今日は試合前のダークサイドでなく、真っ白なエンジェルバージョンですね(笑)。

「この2連勝は僕のなかで大きいです。ジムを開いて、現役を続けることを結果をもって肯定されたということですから。自分のなかでは以前より、強くなることができている。人としては強くなれるとは思っていましたけど、僕が欲しいのはMMAでの強さだったので。

それが格闘技選手としてもチョット強くなっている──かもというのがあります。練習をしていて、そういう実感が持てています」

──なぜ、これだけ多忙になったのに強くなることが可能だったと思いますか。

「理解度ですかね。理解度が深まった。一つは選手達を指導していて、彼らが代わり代わり試合に出続けているので、もう常在戦場(※いつでも戦場にいる心構えでことをなす──という心得)とうか、頭がずっと格闘技でいっぱいなんです。

その興奮具合が冷めた時は怖いというのあるんですけど、自分の試合が終わってもDJの試合もありましたし。DJが終わるとSARAMI──高野さんの試合が控えていて、片平(なぎさ)選手、松岡(嵩志)君と続く。この間にアマチュアの子の試合もあるので、ずっと終わりなき闘争の中にいるようです」

──そんななか、北岡選手の勝利の直後にロッキー川村選手がミドル級王座を取り戻しました。

「あれはデカいです。ロッキーも僕が前の試合で勝てたから、そのままセコンドにつけた。そういう意味でも、マフラに無傷に勝てたことは大きかったです。

まぁ、DJも勝ってほしかったんですけどね……。彼が弱いというより、元谷君が強いという試合ではありました。でも、DJ自身も言っているように相手が強ければ諦めるのかって。それは違うだろうっていう話もしています。

色々と勝負の綾はあるとはいえ、元谷君は素晴らしかった。同時にDJもあんなものじゃないし、やる気はまだあるので。DJに関しては、僕を上回るマンパワーを持っていると思っていたんですけど……。僕が彼のエネルギーを貰って強くなってきたのに対し、僕は彼にエネルギーを供給できていないのかって……。

それって、皆そうなんです。貰い合って、与え合うことができれば良いけど、今のところDJもそうだし、若い子から僕だけがエネルギーを貰っている感じで……試合結果から判断すると。エネルギーを循環させるために、この場を作ったのに」

──……。

「この間、とある恋愛モノのアニメ映画を見たんですけど、それが人と人のつながりを描いたSF映画で。あの映画を見て、同じ場にあるエネルギーは限られていて、そのエネルギーや運を僕がバーッと持っていっちゃっているのかなって感じたんです」

──それは考えすぎではないですか。

「いや、あの映画を見る前にアマチュアの子が試合に出ていて、押し気味に戦っていたのに最後はフロントチョークの形に入られて。20秒ぐらいですかね、そうしたらレフェリーがどういう判断なのか試合を止めたんですよ。

ホント、タイムアップか落ちたかと思ったら、落ちてもいないし、絞めで見込み一本なんてありえない……。つまり、僕が皆の運とか取っているじゃないかって。奪うつもりはないけど、結果的にそうなっているのかなって。

僕は現役選手だし、ただ試合に出続けるんじゃなくて、向上心を持ってまだ上に行きたいと思っています。この気持ちがあるから、こういう状況になっているのかとチョット思っています。だから、好循環をこのジムでどう創っていくのか。

それもジムを創った時とは違う、一つ上のレベルの悩みだとは思ってはいますけどね」

──好循環を生むためにジムをより充実させたいので、お金が必要だと。巷では1億円ライト級トーナメントが話題になっていますが。

「ROAD FCのトーナメントですね。ちゃんと、最後まで行われるのかなっていうのは頭にあります。それと優勝賞金だけでなくて、1試合のファイトマネーがどれだけなのか。そこがしっかりしているなら考えることはあるのかと……。

でも、そういうのって最後まで行われないようなことが多いという印象なので……。1億という賞金につられて、これまでの関係を無にするのも、また違うだろうっていう気持ちも当然あります」

<この項、続く>

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