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【Bellator169】ダブリンで石井慧×キング・モー=柔道ストライキング×レスリング打撃

mo-vs-ishii【写真】組み、それ以前の打撃のレンジと狙いが興味深い石井×キング・モーのダブリン決戦だ(C)BELLATOR

27日(木・現地時間)、Bellatorより12月16日(金・同)にアイルランドのダブリンhは3アリーナで開催されるBellator169のメインに石井慧が出場し、キング・モーと対戦することが発表された。


石井にとって7月のランペイジ・ジャクソン戦以来、半年ぶりのベラトール出場はアイルランドの地で赴くこととなった。ベラトールにとっても初の同国でのイベント開催は、英国のMMAイベント=BAMMAとの共同開催で、位置的にはプレリミ的に開かれるBAMMA27では戦極に出場していたロニー・マンが出場。元TUFファイターでベラトールでもフェザー級Tに出場したことのあるマーチン・ステープルトンとBAMMAフェザー級王座を賭けて対戦する。

そんなダブリン大会で石井と対するキング・モーは、5月にフィル・デイビスに判定負けを喫して以来の復帰戦となる。本来はライトヘビー級だがご存じのように昨年末はRIZINヘビー級GPを制し、ベラトールでも去年の2月にチーク・カンゴとのヘビー級で戦いスプリット判定勝ちを収めており、ライトヘビー級と遜色のない動きを見せてきた。

この試合、もちろん打撃というファクターは重要だが、どちらがテイクダウンで上を行くのかが最大の見どころとなる。ランペイジには得意の大内刈りだけでなく、大外刈りまで決めた石井と、伝説のReal Pro Wrestling(※2004年、2006年&2007年にプロモートされたフリースタイル・レスリングのプロ大会)でダニエル・コーミエーと並び優勝経験もある元D-1オールアメリカンのキング・モー。

離れた距離から殴って倒すキング・モーに対し、石井は殴ってより接近して投げや崩しを狙う。このレンジの違いが、両者の打撃の違いに通じており──石井はより接近戦で連打を駆使し、キング・モーはロングレンジのオーバーハンドやダブルに入るかのような踏み込みでフックを放っていく。いわばフリースタイル・レスリング打撃×柔道ストライキング、よりテイクダウンに持ち込みやすいための、打撃戦も非常に興味深いところだ。

柔道と同様に正面、いや真っ向勝負の石井の打撃だが、MMAはやはりよりずる賢く戦う必要もある。加えて打撃の押すパワーと、組み合いの引くパワーを交互に使うMMAでは、スタミナロスという課題も見え隠れする石井だけに、この2点が如何に矯正されてキング・モーに相対するのか。3連敗は絶対に避けたい石井、組みへのセットアップと効かせる打撃の成長を期待したい一戦だ。

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