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【FOX Sports Presents】木曜午前9時から、UFN27ライブ中継

2013.08.26

Mizugaki & Hioki

【写真】水垣偉弥はトップ10入りを目指し、日沖発はタイトル戦線への返り咲きへ負けられないインディアナ決戦となる(C)MMAPLANET

8月28日(水・現地時間)、インディアナ州インディアナポリスのバンカーズライフ・フィールドハウスで行われるUFC Fight Nightに、日本人から水垣偉弥と日沖発が出場。岡見勇信を加え日本のUFCファイター・トップ3を形成する両者が、昨年のUFC JAPAN以来、1年半振りに揃い踏みを果たす。

2009年4月のWEC初出場からメジャーを拠点に活躍するようになり、早5年目を迎える水垣は、この試合がUFC7戦目。これまで4勝2敗と上々の戦績を残している。昨年11月のマカオ大会、今年3月のUFC JAPANと初めて連勝を果たした水垣の対戦相手は、UFCデビュー以来、3試合連続1Rで勝利しているエリック・ペレスだ。
メキシコ出身、ラテンアメリカ系ファンの間では、すでにスーパースター的な存在になっているペレスを破り、水垣はトップ10返り咲きを目指す。

水垣の最大の武器は、強力なパンチ攻撃だ。パワーに優る外国勢に負けないパンチ力を持つ数少ない日本人といえる。ただし、UFCを勝ち抜くために水垣本人が、パンチ力に依存することなく、トータル・パッケージで強さを求めた。そして、テイクダウンを有効な武器に加えている。パンチとテイクダウン、UFCでも決して珍しくないポイントゲームで勝てるだけの引き出しの数を得た水垣だが、その結果、彼は自らの最大の武器であるパンチで活路を開くスタイルをより強固なものとした。

とはいっても今回の試合、ペレスとの打ち合いは得策ではない。一発のパンチ力ではペレスに負けない水垣だが、ラッシュでペレスに分がある。パンチの回転数に優る相手に対し、水垣が取るべき手段は、しっかりと距離を取って戦うことだ。確実にパンチを当てて、自分の距離を守ることで、ペレスの勢いを削いでいくことが可能になる。3試合連続1Rで勝利しているペレスだからこそ、UFCで初めて2R、3Rを迎えれば、スタミナ配分など未知の要素も広がってくるに違いない。そうなれば、持ち味であるラッシュに陰りも見えるはず。

水垣が北米で重ねてきた経験と持前のスマートさをもって戦えば、ペレスの右フック、ボディへのヒザ、強烈なパウンドを止めることは、さほど難しくないはずだ。

水垣と同級生(ともに1983年生まれ)の日沖は、日本でプロ修斗世界ライト級、戦極=SRCフェザー級王座を獲得、カナダでもTKO世界スーパーフェザー級のベルトを巻くなど実績は十分、世界を目指す位置からUFC参戦を果たした。ただし、世界最高峰の水は甘くない。リカルド・ラマスクレイ・グイダという強豪に敗れ、これまでの戦績は2勝2敗だ。フェザー級トップ集団での生き残りを賭ける彼の相手は、インディアナ在住のダレン・エルキンス。一度はUFCで5連勝を果たした強豪中の強豪といえる。

何が強いのか、一見分かり辛いエルキンスは動き続けることで、手数を稼ぎ、打撃の精度を上げてきた。また、テイクダウンの攻防もスパッと上を取るのではなく、気が付けばスクランブルを制している粘り腰のファイトが信条だ。それでも技術的に負けていない日沖、特に寝技に持ち込めば、一本を狙う姿勢とすぐに立ち上がるという二つの動きをリンクさせ、寝技の印象点を確実に稼ぎたい。ペレスもエルキンスも生半可な相手ではない。だからこそ、水垣と日沖にとっても今後の活路が開かれる戦いとなる。

なお、4年4カ月ぶりの再戦となるメインイベント=ウェルター級カーロス・コンディット×マーチン・カンプマン戦、ドナルド・セラーニ×ハファエル・ドスアンジョスのライト級ムエタイ+柔術対決など、見所タップリの同大会、この模様は29日(木)午前9時より、FOX bs238でライブ中継される。

■UFC Fignt Night 27 「Condit vs Kampmann 2」対戦カード

<ウェルター級/5分5R>
カーロス・コンディット(米国/2位)
マーティン・カンプマン(デンマーク/6位)

<ライト級/5分3R>
ドナルド・セラーニ(米国/6位)
ハファエル・ドスアンジョス(ブラジル/10位)

<ウェルター級/5分3R>
ケルヴィン・ガステラム(米国)
ブライアン・メランソン(米国)

<ウェルター級/5分3R>
コート・マクギー(米国)
ロバート・ワイッタカー(豪州)

<バンタム級/5分3R>
水垣偉弥(日本)
エリック・ペレス(メキシコ)

<ミドル級/5分3R>
ブラッド・タヴァレス(米国)
ロバート・マクダニエル(米国)

<ミドル級/5分3R>
ディラン・アンドリュース(ニュージーランド)
パピー・アベディ(スウェーデン)

<ウェルター級/5分3R>
ジャスティン・エドワーズ(米国)
ブランドン・ザッチ(米国)

<フェザー級/5分3R>
ダレン・エルキンス(米国)
日沖発(日本)

<ウェルター級/5分3R>
ジェイムズ・ヘッド(米国)
ジェイソン・ハイ(米国)

<ウェルター級/5分3R>
ザク・カミングス(米国)
ベン・アロウェイ(豪州)

<ライト級/5分3R>
ロジャー・ボウリング(米国)
エイブル・トゥルージロ(米国)

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