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【UFN28】ジャカレ戦に挑む岡見勇信。参謀:磯野元に聞く(02)

Gen Isono

【写真】岡見のスパーリングを見やる磯野氏。エリック・デルフィエロMMAアライアンス・ヘッドコーチの指示などを日本語に噛み砕いて伝える役割もこなしている(C)MMAPLANET

9月4日(水・現地時間)、UFC Fight Night 28でホナウド・ジャカレと対戦する岡見勇信、その参謀・磯野元氏に聞くアライアンスMMAでの岡見のトレーニングとは。

2カ月に渡り、同ジムでトレーニングを積んできた岡見の現在、そしてアライアンスMMAとの相性を尋ねた。

<磯野元インタビュー、Part.01はコチラから>

――岡見選手は『ジャカレと戦うことで、5月から6月に掛けて2週間練習したときに、フィル・デイビスの強さに触れ、良い柔術家が多いアライアンスMMAでトレーニングを積むという選択をした』と言っています。また、『チェール・ソネンが多忙だし、ジャカレ相手に戦う準備はチーム・クエストよりもアライアンスMMAの方が向いていた』とも。磯野さんの目から、アライアンスで練習する利点はどこにあると思っていますか。

「アライアンスの利点は、天才がいっぱいいるけど、その天才たちが自分の言葉でなく、一般的な言葉でしっかりと話すことだと思うんです。そのことによって、自分が本当にやろうとしていることからは少し離れてしまうかもしれないけど、根底にあるコンセプトの部分をしっかりと理解させるために、例えばレスリングであったり、柔術などの非常にベーシックな考え方に、今やっていることを上手く乗っけて話しをしている。これは凄く良いやり方だと思うんです。

もの凄く新しいことをやっているかといえば、そんなことはない。むしろ、格闘技をやっていない子供だったら、頭が柔らかいから『当たり前じゃん』って感じることをやっているに過ぎない。けれども、そうでない格闘技をやり込んでいる人間が、分かる言葉に分かりやすく乗っけて、丁寧に教えていると思います。

あと練習メニューが1週間単位、1週間で1回のスパーリングをする。そのために様々な打ち込みであったりを、1週間単位で作っていくので、僕から見た日本の一般的なジムや他のジムよりも、打ち込みをする回数が多くなるんですね。これは非常に良いことです。

プロの選手は体力があったり、器用であったりし、習ったことはある意味、何となくはすぐにできてしまう。形が悪くても体力があれば馬力で何とかしてしまうし、逆にセンスが良い者は一発で形ができてしまう。だから、出来たと思って反復しないんです。結果、本来は出来る能力があるのに、試合やスパーリングで使えるまで体得できずに、次の新しいもの、次の新しいものと、なりがちだなって見ていて思うんです。

アライアンスは1週間単位という長いスパンで1回のスパーリングに持っていくので、その分、同じ打ち込みを1週間の間で日を跨いで繰り返すケースが多く、ここは非常に学ぶべき点だと思います」

――そのような練習に岡見選手自身も馴染んでいるようですか。

「そうですね、馴染んでいます。ただ、1週間に1度のスパーリングに関して意気込み過ぎているようにも感じます。それ以外の個々のメニューはスプリントでもエクスプローションでも流せば誰でもできるんですね。でも、それを本当に自分のためにと思って追い込んでやると、ものの30分のメニューでもメチャクチャきついんです。彼はソレを一回一回、やり切ろうと追い込んでやるんです。

そこで1週間で1回か2回しかスパーリングができないと、どうしても前回のスパーリングで上手くいかなかったことが頭に残っていて、今度はしっかりとやるという気持ちが出過ぎる部分があります」

――それも岡見選手らしいです。調子的に見て、アンデウソン・シウバに挑戦した時と比較してどれぐらいの仕上がりだと思われますか。

「肉体的ということでは、鍛えてきた方向が全く違うので、アンデウソン戦はアンデウソン戦で100点で、今回は今回で100点です。精神的には勇信の話していることを聞くと、今回の方が気持ちよく試合に臨めているようですね。現時点では……ですけどね。

僕自身は実力というのは何があっても変わらないと思っているんですね。なかには気持ちの持ちようで、その実力が出せない人がいる。アライアンスでも、米国の他のスポーツのジムでもピーキングという考えた方があります。精神的にベストな状態で試合に持っていく、そうすると素晴らしいパフォーマンができると。

それは正しい部分もあるだろうけど、全ての状況、誰に対してでも当てはまるかというと、疑問なんです。というのは勇信は今回、『今まで追い込み過ぎてパフォーマンスが出ていなかった気がする』と言っていたんです。でも、僕はパフォーマンスができるかどうかでなく、勝つかどうかだと思うんです。だから、『勇信、パフォーマンスは出ていなかったけど、結果は出てるじゃん』って思うんですよ」

<この項続く>

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