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【European Open 2016】世界レベルの軽量3階級に挑む芝本、玉木&岩崎

Shibamoto【写真】日本の柔術界で最も世界イチに近い芝本。テハ戦の前にギャラールへのリベンジ戦も見ものだ (C)MMAPLANET

ポルトガルのリスボン、パヴィラォン・ムルチウソス・ジ・オジヴェラスで20日(水・現地時間)から24日(日・同)まで開催されているIBJJF主催のヨーロピアンオープン柔術選手権が開催されている。

例年、黒帯の部でもヨーロッパを中心に、各国から強豪が参戦するこの大会。残念ながら今年は、去年に比べて有名選手の参戦が目減りした感がある。それでも軽い階級に関しては世界の強豪が集っている。ここでは、そんな世界のトップ選手に日本人選手が挑む黒帯アダルト軽量級3階級を軸にして、その見所をお届けしたいと思う。

【ルースター級】
8人参加の最軽量級の大本命は、一昨年、昨年の優勝者のカイオ・テハ(ブラザCTA)。昨年は世界柔術こそ欠場したものの、ノーギ・ワールズにおいて前人未到の8連覇を達成した、押しも押されぬルースター級第一人者だ。上側の足のスネを盾のように相手に密着させる、いわゆるニーシールドを用いたハーフガードからの変幻自在の攻撃を駆使し、さらに上から飛び込んでのベリンボロでバックを奪うことも得意とする万能柔術家に見当たらない。

そんな難攻不落のテハの打倒を目指すのが、一昨年にテハと決勝で僅差の勝負を演じている日本の芝本幸司(トライフォース)だ。現在、世界に最も近い男の一人である芝本は、今回一回戦を勝ち抜くと、続く準決勝で昨年一本負けを喫している二コラ・ギャラール(トゥーロンJJB)と当たる可能性が高い。昨年ギャラールの下からの仕掛けに手こずった芝本。最後三角絞めに屈してしまったが、再戦が実現するならばどのような対処を見せてくれるのか。ギャラールに雪辱を果たした上で、決勝で頂点・テハと一騎打ちを期待したい。

【ライトフェザー級】
昨年の同階級にて、兄のパウロとともに圧倒的な強さを見せてクローズアウトしたジョアオ・ミヤオ(シセロ・コスタ)が大本命。昨年はIBJJF系の大会だけでなく、話題のサブミッションオンリー系の大会EBI04やスーパーファイトにも精力的に出場し、階級上の選手たちに僅差で敗れることもまま見られたジョアオだが、裏を返せばあらゆるルール、あらゆる大きさの強豪との対戦経験を積んでいるということ。相手に攻める機会をまったく与えない怒涛の攻撃を、防ぐことができる者はいるのだろうか。

この階級には日本のテクニシャン、日本から欧州オープンに挑む最後の年となる玉木強(カルペディエム)が初参戦。ぜひとも一回戦を突破し、ミヤオ兄弟と真っ向勝負に挑んでもらいたいところだ。

【フェザー級】
昨年はライトフェザーで弟ジョアオとともに圧巻の強さを見せたパウロ・ミヤオが、今回はこの階級にエントリー。今年は兄弟それぞれひとつずつ金メダルを目指すことにしたようだ。

そして、一回戦を突破すればこのパウロ戦に行き着くのが、昨年の準々決勝=マーシオ・アンドレ(ノヴァ・ウニオン)戦で悔しい敗北を喫した岩崎正寛(カルペディウム)だ。岩崎の代名詞であるディープハーフガード、そして近年強化に取り組んでいるトップゲームが正真正銘の世界のトップにどこまで通じるか、大いに楽しみなところだ。

またミヤオや岩崎とは別グループには、岩崎を下した後に初優勝を果たしたマーシオ・アンドレ(ノヴァ・ウニオン)や、コブリーニャことフーベンス・シャーレスの弟子にして、昨年の世界柔術茶帯の部同級にて準優勝しているアイザック・ドーダーライン(アリアンシ)がエントリー。いわゆるモダン柔術技術の最先端を追求し続け、将来の世界王者候補である彼らの成長、進化にも注目したい。

これら軽量3階級より上のクラスにおいては、残念ながら世界最高峰の黒帯の参加があまり見られない今年のヨーロピアン。しかし各階級に注目選手が点在している。ライト級には昨年の世界柔術茶帯同級王者にして、Copa Podio10で悔しい想いをした──飛び三角絞めの名手としても名を馳せるエドウィン・ナジム(グレイシー・バッハ)や、神童マルセロ・ガウッシアの驚異の愛弟子の一人、マンシュー・ケラ(アリアンシ)といった新世代の旗手が参戦する。

ミディアムヘビー級では、柔術とADCCの両方で世界の頂点に立ったホムロ・バハウ(グレイシー・バッハ)が参戦。代名詞のスパイダーガードからの攻撃を武器に、愛弟子のナジムとダブル戴冠を狙う。またヘビー級には、一昨年の世界柔術で優勝し(その禁止薬物使用が発覚してタイトルは剥奪された)、さらに昨年のADCC世界大会でも準優勝を遂げたフィリッピ・ペナ(グレイシー・バッハ)がエントリー。他の追従を許さない圧倒的なスイープ力に注目だ。ペナへの対抗馬は、道着着用、ギ無しともに安定した実績を残すジャクソン・ソウザ(チェックマット)だろう。

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