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【UFC FS1 02】グランドスラムで出稽古、日沖発「気付き」(前編)

2013.07.02

Hatsu Hioki

【写真】 解説の仕事で上京し、タイトなスケジュールにもかかわらずグランドスラムで出稽古を行った日沖。出稽古は性善説と、探究心の兼ね合いのうえで成り立つ(C)MMAPLANET

インディア州インディアナポリスのバンカーライフ・フィールドハウスで8月28日(水・現地時間)に行われるUFC on Fox Sport1 02「Condit vs Kampmann 2」。既報の通り、日沖発が同大会でダレン・エルキンスと対戦する。

UFCでのキャリアを2連勝でスタートさせたが、リカルド・ラマスクレイ・グイダに惜敗を喫し、戦績が五分となった日沖。その彼が再び、首都圏のジムで出稽古をわずか2時間だけだが行った。『気付き』を求めてグランドスラムで練習を行った日沖を直撃した。

――先月のインタビューに引き続き、また関東で日沖選手のインタビューを行うこととなりました。

ひかりTVさんのUFC中継の収録で、解説に呼んでいただいたのですが、午前中に時間があったので横浜のグランドスラムさんで出稽古に行かせてもらいました」

――最近は解説と出稽古がセットになっていますね(笑)。

「一泊できれば、練習ができるので、今回もお世話になった形です。ひかりTVさんのスタッフの皆さんとグランドスラムの勝村(周一朗)さんのおかげです」

――一コマといえ首都圏で練習することは、刺激になるのでしょうか。

「出稽古で何かに気付きたいです。最近、練習は疲れることが目標でないと思うようになりました。もちろん、限界まで追い込む練習も必要ですが、それだけではなくて、何かを気付きたい。そこを意識しています。

以前はラウンド数に拘ったりしていたのですが、そこも大切だと理解したうえで、仮にラウンド数が少なくても、練習相手が有名な選手でなくても、何かを気付くことができる――それが大切だと思うんです。もっと言うなら、仮にスパーリングができなくても、自分の課題を見つけたり、改善すべき点に気付くことができれば、次の練習でまた成長できる。そこを意識しています」

――試合前の追い込みなどは、これまでと同様に行っていますよね? 疲れてから、どのように動くことができるかも試合において重要になってくると思います。

「そこも含めて、『気付き』ですよね。もちろん、追い込み練習はやっています。疲れてから自分には、どんな傾向があるのかを知ることも気付きです。細かい技術的な部分での気付きもそうですし、メンタル的な部分でもそうです。とにかく、何か気付くことができれば、自分にとってプラスになります。

そういう意味で軽量級のトップ選手が集まるグランドスラムさんで出稽古をさせてもらえると、気付く機会も増えるだろうと思っていました。実際に今日の練習でも、思うところがありました。良かった部分、悪かった部分を含めて」

――これまでやってきたことを確認するということに通じているようですね。

Hioki & Omigawa【写真】小見川道大のとの打ち込みでも『気付き』があったという日沖。小見川も頭を丸めて、再始動している(C)MMAPLANET

「テイクダウンのディフェンスで、工夫してきたことがあるので、そこを確認し、試し、課題を見つけることが出来ました。それと小見川選手と打ち込みをした時に、今のMMAで多いオーソドックスな入り方だけでなく、『片足を掴んでの大内刈りだとか、こういった発想も必要だな』と気付きました。それが次の試合に生きるかどうかは別として、何かトライできることを気付かせてもらえるのは大きいです」

――その次の試合はダレン・エルキンスと決まっているのですが、グランドスラムでの出稽古のなかで、エルキンス戦を意識することもあったのですか。

「もちろん、あります。ただし、エルキンス対策ということでなく、エルキンス戦のための練習で自分に何が必要か、どこを伸ばせばよいのか――ということで何か気付きたいという気持ちが大きかったです」

――グラウンドスラムで出稽古を行ううえで、事前にスパーをしてみたいと思っていた選手はいたのでしょうか。

Tokoro & Hioki【写真】所英男とも手合せ。22日のVTJで勝利を収めている所は先週から練習を再開しているという(C)MMAPLANET

「それは……これまでに接したことがなかった選手と練習することは楽しみではありました。実際に田中(道教)選手、所(英夫)さんと初めてスパーして、それぞれスタイルが違いますし、強い選手がいっぱいで楽しかったです」

――田中選手は、すぐに手を合わせたいと日沖選手にスパーを願い出ていました。

「嬉しかったですね。強かったです。体も柔軟で、リカバーする能力が高かったです」

――22歳、日沖選手が国内で戦っていた時代と、日本のMMA界の状況は違いますが、あのまっすぐな勢いを見て、どのように感じましたか。

「僕はジムメイトでもないので、アドバイスする立場にはないのですが、このまま突っ走ってほしい気持ちと、言い方は悪いですがスマートに……、老獪さを身につけて欲しいという二つの気持ちがあります。ただ、老獪さを身につけることで良さを失うこともあります。だから、行けるなら突っ走ってもらいたいです」

Hioki & Tanaka――日沖選手自身はいつまで突っ走っていましたか。

「僕は相当、突っ走っていましたね(笑)。戦略をもってラウンドを取るだとか、考えていなくて……とにかくフィニッシュしようと思って戦っていました。戦極のフェザー級GPの金原(正徳)選手との試合なんて見直してみると、ポイントは取れているのに無理やり取りに行こうとして……、そりゃあ疲れるよなって(笑)。いつまで突っ走っていたか、自分でも分からないですけど、今は逆にその気持ちを取り戻そうという想いもあります」
【写真】田中路教とは2度、スパーを行った。その若さを肌で感じ、自らを振り返ることとなった(C)MMAPLANET

<この項、続く>

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