この星の格闘技を追いかける

【on this day in】10月17日──2013年

17 10 13【写真】体調を崩すのもしょうがない──ほど、フェザー級の青木は必要な肉も削ぎ落しているような感じだった(C)MMAPLANET

Shinya Aoki
@シンガポール、コプソーンキングス・ホテル
「ONEには本計量とパブリック計量がある大会と、そうでない大会がある。シンガポールやフィリピンは午前中に本計量を行い、夜の8時ぐらいに繁華街で体の戻った選手たちが、計量台に乗る。進行役のレフェリー陣が真面目にやればやるほど、嘘っぽい。多くの選手も、やはり対戦相手を前にしてなおリラックスムードを漂わせている。しょうがない話だ。そんななか、青木真也だけはこれでもかというぐらいに入っている。本当に入っているのか、そう見せているのか分からないけど、やり切っている。青木は後ろ指差されても、構わない。ホントに平気かどうかも、パブリック計量で入っているのかどうかと同じように分からないけど、自分のへの批判を巻き込んで、自分を売るだけの裁量がある。そんな青木が2年前の今日、これまでの人生で唯一のフェザー級に臨んだ。本来は記者が立ち入ることを固く禁じているONEの本計量会場も、青木の鶴の一声で運営陣は何も口を挟んでこない。そして、この体だ。僕は格闘技記者として、青木にどのような人生設計があろうが、彼が世界の強豪と戦う姿が見たいと今も思っている。大きなお世話だろうけど、エディ・アルバレス後に格闘家・青木真也に相応しい相手はアントニオ・マッキ―と安藤晃司しかいなかった。それでも青木はストーリーを創ることができる。チャンネルが多いと自分を冷静に見ているけど、需要がチャンネルの多さを生かしている。RIZINの桜庭和志戦は彼にとって一つの選択肢でしかない。大晦日に頼る必要のない生活基盤を築いているから、大晦日とも勝負できる。おもねる必要がないから、勝ち残る。試合結果に関わらず、現時点で青木は大晦日の勝者になっており、その礎は彼のたゆまぬ努力で培われた──強さということだけは、生粋のMMAファイターも胆に銘じないといけない。青木に不満を持つ格闘家は青木を倒すしかない。指導者は青木に勝つ選手を育てるのみ。日本のMMA界には青木を倒す日本人選手が必要だ。そして青木はトコトン強さを追及している。結果的に体調を崩したけど、ここまで体を創ることができる環境とデタミネーションを併せ持つファイターは、彼以外に指折り数える必要もないほどの数しか、日本には存在しない。No Determinationは、Just Terminationなのだ」

on this day in──記者生活20年を終えた当サイト主管・髙島学がいわゆる、今日、何が起こったのか的に過去を振り返るコラム。自ら足を運んだ取材、アンカーとして執筆したレポートから思い出のワンシーンを抜粋してお届けします。

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