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【OFC08】朴光哲(02)「主導権は青木君、勝敗を決めるのは俺」

Park Kwang-cheol

【写真】KRAZY BEEの強さの秘密は、その打撃力ではなく、レスリングに強い相手との距離感にある。朴光哲も復帰後、この部分が際立っている (C)MMAPLANET

4月5日(金・現地時間)にシンガポール・インドアスタジムで開催されるOFC08「Kings & Champions」で、OFC世界ライト級王座初防衛戦に臨む朴光哲。

青木の強さを体で知っていると語る朴のインタビュー第2弾は、さらに踏み込んで青木戦について語ってもらった。

<朴光哲インタビュー、第1弾はコチラから>

――青木選手は朴選手が、どのように攻めてくるのか予測がついているといことでしょうか。

「近づかないと打撃も当たらないですからね」

――青木選手と戦うファイターの多くが、『打撃では青木選手よりも上回る。だから寝技に持ち込まれないよう戦う』というプランを持つのですが、そのほとんどの選手が組みつかれて倒されてきました。

「まぁ、だから……アレっスよね。試合のイニシアチブを握っているのは、彼なんですよね。打撃をやりたければやればいいし、組みたければ組める。だから、そこを踏まえて、そういうようにならないようにはしたいなぁと思ってはいるんですけど(苦笑)」

――アントニオ・マッキー戦で、パンチから組みつきに行った際、そのパンチはスナップがきいて、以前よりも重いパンチになっていたと思います。

「ああいうことを凄くやっていると思うんです。いっこ入れてから組みにいくっていう感じで。打撃ができないなんて思わないですし。自演乙との1Rの打撃ルールでも、攻撃をいなしていましたからね。アレ、普通のMMAのファイターはできないですよ。それを普通に……、パンチの距離を計って、見て組みついていくわけじゃないですか。

で、今はムエタイでしょ。あの手足の長い人間が、打撃をしっかりと練習している。皆が思っているほど、青木君は打撃を不得意にしていないと思います。ただ、だからって打撃で勝負を懸けることはないから」

――本当に朴選手の言っている通りなんでしょうね。前提として組みついてくる相手、そしてルール的にはサッカーボールキックが認められている点については、どのような解釈をしていますか。

「う~ん、俺、結構ルールに忠実に戦うことができる人間だから、蹴ることができる場所に顔があれば、普通に蹴られると思います。サッカーボールキック有きで戦い方を組み立てていると、絶対に上手くいかないけど、そういう状況になったら使うと思います。

でも、サッカーボールキックが蹴られる状態になるっていう期待は微塵も持っていません。四点ヒザとか、サッカーボールに頼るような感じだと、絶対にやられちゃうから」

――先ほど、青木選手はムエタイの練習を積んでいると言われましたが、選手ってやはり練習したことを出したくなることがあると思うんです。もちろん、ガチガチに勝ちに来るという可能性が高いのですが、でも、何かやってくるかもという部分は考えたりしますか。

「彼がノーリスクで攻めるときは、打撃を織り交ぜてテイクダウンを狙ってくる。そこは対処しようがないけど、この細い目でよ~く見るしかないです。そうスね」

――青木選手の強さを知り抜いているからこそ、勝算を持てるのか。それとも乾坤一擲の試合となるのか。

「フフフ。また、怪しい言い方になりますけど、試合の主導権を握っているのは、青木君なんです。でも、勝つか負けるか。勝ち負けを決めるのは多分、俺なんです(微笑)。俺が勝つ覚悟ができていれば……、勝った後の責任とか全部背負えるだけの覚悟ができていれば勝てると思うし。

負けた方が絶対に楽なんです。負けたら、やっと落ち着ける。勝ったら、勝ったで茨の道が続くわけじゃないッスか。自分がソレ、どっち選ぶかですよね。茨の道を選ぶんだったら、もちろん勝てると思うし。試合までの期間で、『これ、厳しいな』って弱音入っちゃったら、ソレはもちろん試合に表れると思うんです」

(この項続く)

■OFC08決定対戦カード

<OFC世界ライト級選手権試合/5分5R>
[王者]朴光哲(日本)
[挑戦者]青木真也(日本)

<ミドル級/5分3R>
メルビン・マヌーフ(オランダ)
ブロック・ラーソン(米国)

<バンタム級GP準決勝/5分3R>
ジェンス・パルバー(米国)
上田将勝(日本)

<バンタム級GP準決勝/5分3R>
ケビン・ベリンゴン(フィリピン)
タン・ブー(豪州)

<ライト級/5分3R>
エディ・アング(香港)
アルナウド・ルポン(フランス)

<バンタム級/5分3R>
ユサップ・サーデュラエフ(ロシア)
レオナルド・イッサ(ブラジル)

<フライ級/5分3R>
レネ・カタラン(フィリピン)
アレックス・シウバ(ブラジル)

<フェザー級/5分3R>
バシール・アーマッド(パキスタン)
シャノン・ウィラチャイ(タイ)

<ライトヘビー級/5分3R>
ヌアー・ムハンマド(インド)
ジェイク・バトラー(米国)

<フライ級/5分3R>
チェン・ユンタン(マレーシア)
ロナルド・ロウ(シンガポール)

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