この星の格闘技を追いかける

【DEEP】新ウェルター級王者、中村K太郎 「オーソドックス縛り──みたいな練習をしていました」

K-taro NakamuraDD【写真】本人はたまたまというが、やはりバックに回る流れは『さすが』という他ない素晴らしい動きだった (C) GONGKAKUTOGI

20日(月・祝)、東京都大田区・大田区総合体育館で開催されたDEEP CAGE IMPACT2015。悠太の持つDEEPウェルター級王座に挑戦し、1Rに必殺のRNCで一本勝ちして新王座に就いた中村K太郎。

フィニッシュは自身の代名詞でもある裸絞め(RNC)だったが、勝負を決めたのはそれに至るまでの過程、打撃での攻防だった。普段はサウスポーながら、この試合ではオーソドックスに構えてパンチ、さらには最近の試合ではあまり見せることがなかった蹴りも繰り出したK太郎。キャリア39戦目にして変貌を遂げつつあるファイトスタイル、そしてUFC再挑戦について語った。
Text by Takumi Nakamura

――悠太選手に圧巻の1R勝利で新王座に就いたK太郎選手です。試合を終えた今の率直な心境を聞かせていただけますか。

「すごくホッとしたし、すごく嬉しいですね。ああいう形でフィニッシュ出来たことが嬉しいです」

――短期決着は想定していたのですか。

「いえ、考えていなかったです。いつも短期決着で終わる妄想はするのですが、今回は3Rフルにやる覚悟を持って戦いました」

――まず試合が始まって驚かされたのが、いつものサウスポーではなくオーソドックスに構えたことです。いつからオーソドックスに構えることを考えていたのですか。

「しっかり考えるようになったのは半年くらい前からですね。前回の試合前も少しずつオーソドックスの練習を始めていました」

――なぜオーソドックスで練習するようになったのでしょうか。

「戦いの幅を持たせるためです。今回に限っては僕がオーソドックスに構えるのが初めてだったので、それで相手を動揺させようと思いました」

――もともとサウスポーに構えていたのは柔道時代からの流れ、組み技のオーソドックスがベースになっているからですよね。

「はい。柔道で右手を前に構えていたので、そのまま打撃もサウスポーに構えたという感じです。だから利き腕は右です」

――試合を見る限り、オーソドックスでもかなりスムーズに戦っていましたが、最初から違和感はなかったですか。

「いえ、さすがにやりづらかったですね。ミットやスパーをオーソドックスでやって、自分の中でもオーソドックス縛りみたいな形で練習して。1カ月くらい練習を続けていたら段々とオーソドックス構えも身体に馴染んできました」

――また試合が始まってすぐにプレッシャーをかけていったのもK太郎選手にしては珍しいなと思いました。

「あれは相手の動揺が見て取れたので、それで一気に行った感じですね。僕も結構もらっちゃいましたけど(苦笑)」

――その動揺はK太郎選手がオーソドックスに構えたというのも影響しているのでしょうか。

「どうですかね…。それも相手にとっては大きかったと思います。あとは蹴りも割と出せたので。今まではあんまり蹴るスタイルじゃなかったですからね」

――確かに今回はハイキックがよく出ていた印象です。蹴りが出るようになったのもオーソドックスにしたからですか。

「いや、蹴り自体はずっと練習していたんですよ。でも試合になると蹴りが出なくて。一時期、僕のスタイルがボクシング+レスリングみたいになったことがあって、その影響が強くてキャッチされるのが嫌であんまり蹴らなかったんです。でも植松(直哉)さんからはもっと蹴るように言われて、蹴る練習もしたし、試合では蹴ろうと思っていました」

――K太郎選手としてはどのパンチが最も手応えがありましたか。

「右も左も効いていた感触がありました」

――なるほど。最終的には得意のRNCでしたが、その前の打撃がポイントだったわけですね。

「はい。パンチが効いていたので、それで最後はたまたまチョークだったという感じです」

――今回がK太郎選手にとっては39戦目。その試合で新しいスタイルを出し、しかもタイトルを獲れたことは大きいですよね。

「それはもう指導してくれる皆さんのおかげです。僕は周りから『結構頑固だ』と言われることが多いんですけど(苦笑)、そういう性格を改善していただいて、戦いの幅も広がったと思います」

――これでDEEPウェルター級王者となったK太郎選手ですが、階級的にも今後は海外の選手とも戦ってみたいですか。

「はい。あとはDEEPで強い選手たちとやるのはもちろん、またUFCに出たいです」

――K太郎選手が以前、UFCに参戦していたのは7年以上前になります。実績と経験を詰んだ今の自分で再チャレンジしたいという気持ちですか。

「はい。やっぱり前回UFCに出ていた頃と比べると何もかも違うと思うし、間違いなく今の自分の方が強いと思います。だからこそもう一度UFCに出たいです。(近くにいた植松氏から『出たいじゃなくて勝ちたいだろ?』と言われて)そ、そうでした。“UFCに出たい”じゃなくて“UFCに出て勝ちたい”です(笑)」

PR
PR

関連記事

Arzalet

Road FC43

Movie