この星の格闘技を追いかける

【on this day in】6月11日──2011年

10 06 11【写真】僕にはピンとこなかったが、このユニフォームを見た時のバンクーバーのファンの反は、ヴィヴィッドなんて肯定的なモノでなく、恐怖すら感じられた (C)MMAPLANET

Kenny Florian in UFC131 weigh-in
@カナダ・ブリティッシュコロンビア州バンクーバー、ジャックプール・プラザ
「どう見てもヒールじゃないし、スーパーがつくほどのナイスガイのケニー・フロリアンにブーイングが飛んだのは、この計量と翌日の試合後ぐらいしか覚えがない。今やUFCアナリストとして活躍中のケニーはスーパースターでもなく、チャンピオンの肩書きも持たない。当然シルバースター勲章を持つ元軍人でもない。TUFシーズン01出身──この時、僕らは柔術界でチョットした話題を提供していたフロリアン兄弟の兄の方をディエゴより注目していた──だが、言ってしまえば彼ぐらいの戦績のファイターをUFCはいくらでも抱えていたはずだ。人柄の良さは疑いようはないけど、そんなことで職につけるほど世の中甘くない。いや、本当に人間が良い。その人となりの良さは三島☆ド根性ノ助に勝った直後にコメントを聞いて以来、(日本人記者のなかでは)誰よりも理解しているつもりだ。皮肉なことに引退後の方が、彼の話を聞く機会が多くなったが、格闘技に関してだけはクソ真面目な僕が酒の席で本領発揮した時、ケニーが『普段はこんなヤツなんだな』と笑いつつ、披露してくれて下ネタも本当に面白かった。”喋り“のセンスがあり、キャラが全面に立たない。全局面でMMAを理解している。何より、18年振りにスタンレーカップの頂点を戦うバンクーバー・カナックスを愛してやまない人々の前で、平気でその対戦相手で自ら出身地のチームであるボストン・ブルーインズのユニフォームを着てしまう度胸の良さを併せ持つ。この5日後にカナックスの敗退を受け、暴動が起きたのだから、本当にメチャな行為だったと思う。そうだな、長いモノに巻かれた方が絶対に得な世の中で、懸命にMMAの競技性を語り、米国人が外国人に勝った場合でも判定がおかしいと言ってしまうケニー。MMAが今のように世に認められる以前に、柔術の稽古のために13度もブラジルを訪れた気概が、その優しい物腰の軸にある。9歳も年下なのに、技術以上に人間としてケニーに学ぶことは、本当に多い」

on this day in──記者生活20年を終えた当サイト主管・髙島学がいわゆる、今日、何が起こったのか的に過去を振り返るコラム。自ら足を運んだ取材、アンカーとして執筆したレポートから思い出のワンシーンを抜粋してお届けします。

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