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【Interview】タイマングロ、田中戦延期の理由&過去と未来

2013.02.08

Baby Joe

【写真】5月に田中路教と対戦するという話も伝わってくるジョー・タイマングロ、アライアンスMMAという世界トップレベルの環境でトレーニングを積んでいる (C)MMAPLANET

PXC35で田中路教とPXCバンタム級暫定王座決定戦を行う予定だったジョー・タイマングロ。鼠蹊部の奥の痛みで、トレーニングが積めなくなり、試合をキャンセルせざるを得なくなった。

ところでグアム出身、現在はサンディエゴのアリアンスMMAでトレーニングを積むベイビージョーこと、ジョー・タイマングロとはどのようなファイターなのか。田中戦の欠場と、これまでと今後を語ってもらった。

――PXC35で暫定バンタム級タイトルを田中路教選手と戦う予定だったベイビージョーですが、負傷で欠場が決定しました。

「いろいろと怪我が重なったんだ。去年の7月の試合で拳を骨折し、12月にもまたやってしまって。それでもタナカとの試合に出るつもりだったんけど、今度は睾丸の奥に痛みを感じてしまって……。もう練習も仕上げになっていたときだったけど、歩くことも無理な状態になった。

3日間安静して、トレーニングこそ再開したものの、試合に出るために必要な練習ができるような状態ではない。試合では100パーセントの体調で挑みたかったけど、それが無理になったので欠場することを決めたんだ」

――どのような状態で、鼠蹊部を負傷したのでしょうか。

「何か攻撃を受けて負傷したとか、そういうことではなくオーバーワークがたたってしまったようなんだ。痛みを感じたのは先週の金曜日(1月25日)で、その日はキックからテイクダウンのMMAスパーと、レスリングにミット打ちと徹底して体をいじめていたんだ。そうしたら、次の日には痛みを感じた。疲れが溜まってしまったようなんだ。

ナイフで切り裂かれたような痛みを感じて、歩けなくなった。今は歩いて、少しは練習できるようになったんだけど、こんな痛みは人生で初めてだった。ちゃんと、ストレッチとか準備運動もやってきたのに……。

なんとか3月には復帰して、タナカと戦いたい。コーチといつ戦うべきが、話し合うよ。とにかく今は、体が普通に動くようにペースを落としている状態だからね(※田中路教は3月に違うファイターと戦うことが決定した)」

――なるほど、それは本当に残念なニュースです。ところで、このような一件でベイビージョーの名も日本のファンに注目されるようになったと思うのですが、そのプロフィール的なモノは知らない人が多いです。いつ、MMAを始めたのでしょうか。

「2004年、19歳のときに柔術とMMAを始めた。グアムではスパイク22に所属し、本土ではATTで練習してきたけど、アライアンスに所属して2年になる。柔術ではATTやBJ・ペン、マーク・ライモンのところでトレーニングをし、今はシャルート・ベヒーシモ(ノヴァウニオン黒帯、ハワイ在住で、UFC参戦経験もある)の茶帯なんだ。シャルートはグアムに指導にきてくれて、僕の柔術の技術も上がった。MMAでも常にフィニッシュを目指して戦っている」

―グアムと本土、サンディエゴのアライアンスMMAとの違いはどの点にありますか。

「アライアンスではコーチ陣の知識が深く、適切な指導を受けられることかな。それに各分野の指導者が揃っている。そしてトレーニング・パートナーも世界中から優秀なファイターが集まっている。グアムでも良い指導者の下、練習相手にも恵まれていたけど、選手層が違う」

――ところでPXCでは現在フェザー級のチャンピオンです。そして今回は暫定ながらバンタム級のベルトを狙っていまいた。今後はフェザー級のベルトの方はどうする予定ですか。

「まずバンタム級の暫定王座を取って、返上する。今回は決まっているファイトなのに責任を果たせなかった。だから、ちゃんと戦って一度はベルトを巻いて、その後はフェザー級に戻るつもりだ。

バンタム級で戦うのは、積極的にチャンレジする姿勢を持ち続けたいからだよ。そして、その気持ちをもってフェザー級で戦っていきたい。ただし、今はとにかく傷を癒して完璧な体調になってからタナカと戦いたいと思っている。ベルトが掛かっていなくても、タナカとは戦いたい。タイトルが掛かっている方がより良いけどね。

いずれにせよ、タナカのような強いファイターと戦うことは、勝敗がどうなろうが良い経験にあり、今後につながっていくだろう」

――では、マーク・ストライグルのような成長著しいフィリピン勢とフェザー級王座の防衛戦を行っていくということですか。

「そうだね。フィリピンは以前のグアムのようだよ。喧嘩のようなファイトから、しっかりとMMAとして成長している。まだまだ無名のファイターが多いけど、すぐに名前も知られるようになるだろう。

PXCから既にUFCファイターが誕生している。僕もそのチャンスを手にして、UFCで戦いたい。その時はバンタムで戦うよ。みんな、UFCでは凄い減量をして戦っているから。チャンピオンはこれまで2年も一緒に練習してきたドミニク・クルーズだけどね……。とにかく、彼のようなファイターと一緒に練習できて幸せだよ」

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