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【RFC23】初防衛戦に臨むバンタム級王者イ・ユンジュン 「このスポーツの根本は『戦い』です」

Lee Yoon-Jun【写真】韓国のTJ・ディラショーと呼びたくなる見事なスイッチからのミドルを蹴りこなすイ・ユンジュンだが、自信ではまだまだ納得できていないという(C)MMAPLANET

5月2日(土・現地時間)韓国ソウルのチャンチュン体育館で開催されるRFC23のメインで、RFCバンタム級王座防衛戦を行うイ・ユンジュン。

スマート& アグレッシブ、ネオ・コリアンMMAスタイルの旗手に韓国新時代のMMAと防衛戦について尋ねた。

──昨年12月にバンタム級チャンピオンとなりました。ベルトを巻いた時の気持ちを今一度、教えてもらえますか。

「チャンピオンになるまでの苦労、応援してくれていた方達のことが頭に浮かんで、泣きそうになりました」

──激しい打撃戦のなか、ハイキックが勝因となりました。どのような作戦を立てていたのでしょうか。

「テイクダウンと打撃を織り交ぜ、乱打戦を避けることを意識していました。そしてイ・ギルウ選手がボクシング・スタイルのガードなので、ハイキックが必ず有効になると思ったので、特に練習していました」

──あのような戦いのなかで、相手を惑わせる攻撃は欠かせないと思いますが、あの試合でも右の前蹴りから着地後、即左ミドルを放っていきました。結果的にスイッチをしての蹴りですが、あの動きは完全にモノにできているように思います。ご自身でその精度についてどのように思っていますか。

「ありがとうございます。ただ、まだ自分では左右のスイッチを完全にモノに出来ていないと思ってます。もちろん継続して練習していますが、完全にモノにするためにはまだまだ時間が必要なようです。なかなか思い通りにいかないんですよね(苦笑)」

──日本では以前のただ、ガツガツ真正面から殴り合うのではなく、テイクダウンディフェンスに優れ、距離やタイミングを変えて打撃戦をし、ここ一番というときには殴り合いも辞さないファイトをネオ・コリアンMMAを呼ぶことがあります。そのようなスタイルの変化について、イ・ユンジュン選手自身、どのように感じていますか。

「それがMMAのスポーツとしての発展だと捉えています。以前は色々なスタイルがバラバラにあったものが、今はその色々なスタイルが一つのユニークなスタイルに固まったように思えます。そのため色々なスタイルを一つに固めることが出来る良い指導者の存在が欠かせないです」

──そのようなスタイルのなかで、韓国人選手の特徴はいざとなれば足を止めて打ち合うことができる強さです。そのような強さが如何に大切か、イ・ユンジュン選手の考えを教えてください。

「このスポーツの根本は『戦い』です。その『戦い』を捨てて小手先の技術だけで戦おうとすれば、上には行けないと思っています」

──これだけMMAが進歩していますが、今も足を止めての打ち合いは絶賛される傾向にあります。MMAはただ殴り合いだけでないはずですが、ファンの好みがなかなか変わっていかないことに関し、韓国MMA界を代表する一人として、どのような想いでいますか。

「選手の心構え次第だと思いますね。グラウンドでも打撃でも相手を倒すことが目的ですから、小手先だけで戦うのではなく、その『倒す』目的を果たすために乱打戦になってしまうのだと思いますが、自分は乱打戦でなくとも、色々な局面を生み出して、面白い試合をファンの皆さんにみてもらえないかと考えています」

──実際、イ・ユンジュン選手を始め、ROAD FCのチャンピオン──チェ・ムギョム選手、そしてクォン・アソル選手は皆が皆、蹴りが使えて距離のコントロールが巧いです。イ・ユンジュン選手からして、これら2人のチャンピオンの戦い方は参考になりますか。

「もちろんとても参考になります。ただ試合では何が起きるか分からないので、とにかく油断しないこと、が一番重要だと思います」

──今回の挑戦者のムン・ジェフン選手は、まさに殴り合い上等のファイターです。彼のようなスタイルは長所と短所が紙一重だと思います。その戦い方をどのように評価しますか。

「以前は打ち合う場面が多かったですが、最近は打ち合うだけでなく、左右のステップと蹴りで試合展開を作っています。乱打戦になれば、自分には良いです。打ち合いの場面になるとムン・ジェフン選手のガードがかなり開くことを知っていますし、揺さぶりも掛けやすくなります」

──そこに穴があるというわけですね。

「ムン・ジェフン選手はポイントゲームになると、やはり不利になる戦い方をしていると思います」

──詳しい作戦を尋ねることはできないですが、イ・ユンジュン選手は彼と比べると、ずっとウェル・ラウンダーです。どのようにムン・ジェフン選手を切り崩していきたいと思いますか。

「テイクダウンを狙えるチャンスが、何回か出てくると思いますので、うまく倒してパウンドで終わらせられればいいなと思っています」

──前回大会より、ヒジ打ちが禁止となったと聞きました。この裁定について、どのように思っていますか。

「自分の階級で自分も含めて、長身の選手達にはエルボーが認められると若干有利になるので少し残念ですが、韓国でこのスポーツが大衆化するため、より一般層へ普及するためには仕方の無い選択であったと思います」

──世界のスタンダードはヒジ有りです。ヒジ有りで試合経験を積めないと、後れを取るという恐れはないですか

「結局、一部分のことだと考えていますので、そこまで心配、不安になることはありません」

──そろそろ詳細が発表されるという話も伝わってくるRoad FC日本大会ですが、仮に日本大会で防衛戦が組まれるとすれば、ROAD FCで実績を積んでいる韓国人選手と戦いたいですが、それとも日本人選手と戦いたいですか。

「個人名は挙げることはできないですが、やはり日本で試合をするのであれば、日本の強い選手と戦いたいですね」

──以前は日本人選手のことは余り知らないと言っていました。今も変わりないでしょうか。

「UFCに出ている日本人選手は全員チェックしています!(笑)」

──大切な防衛戦を控えていますが、今後、ROAD FCのバンタム級で伸びてくると警戒しているファイターは誰ですか。理由とともに教えてください。

「やはり実力的にいえば、キム・スーチョル選手だと思います」

──では、素晴らしい試合、イ・ユンジュン選手らしいスピード感満点の試合を期待しています。今日はありがとうございました。

「ありがとうございます。良い試合を見せられるよう頑張ります」

■RFC23対戦カード

<ROAD FCバンタム級選手権試合/5分3R>
[王者] イ・ユンジュン(韓国)
[挑戦者] ムン・ジェフン(韓国)

<ヘビー級/5分3R>
チェ・ムベ(韓国)
ルカス谷(ブラジル)

<女子63キロ契約/5分2R>
キム・ジヨン(韓国)
ハティース・オズヨート(オランダ)

<女子ストロー級/5分3R>
藤野恵美(日本)
パク・ジョンウン(韓国)

<ライト級/5分3R>
ナンディンエルデン(モンゴル)
キム・スンヨン(韓国)

<80キロ契約/5分3R>
イ・チャンソプ(韓国)
カリム・ボウララッシ(モロッコ)

■ Young Guns 22 対戦カード

<ウェルター級/5分2R>
ソン・ギュソク(韓国)
チャ・インホ(韓国)

<ウェルター級/5分3R>
キム・ソクモ(韓国)
川口雄太朗(日本)

<フェザー級/5分2R>
ジョン・ヨンサム(韓国)
ホン・ソンホ(韓国)

<ライト級/5分2R>
ソン・ジンホ(韓国)
チェ・ジョンチャン(韓国)

<ミドル級/5分2R>
ラ・インジェ(韓国)
キム・ヒョンミン(韓国)

<バンタム級/5分2R>
ジャン・デヨン(韓国)
チョン・ソクチャン(韓国)

<フライ級/5分2R>
クァク・ジョンヒョン(韓国)
ホン・ジョンテ(韓国)

<バンタム級/5分2R>
ソ・ジンス(韓国)
イ・ユンジン(韓国)

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