この星の格闘技を追いかける

【on this day in】4月13日──2006年

13 04 06【写真】スパーはやらない発言から、自分が極めるまで時間をオーバーし、エンドレス・スパーにこうじたハニ。自分の弟子の前で、見知らぬ日本人を受け入れてスパーをする。腕に自信のある人の親切は、礼儀を持って受け入れないといけない。それが出稽古の嗜みだ(C)MMAPLANET

OC Brazilian Jiu-Jitsu
@カリフォルニア州レイクフォレスト、オレンジカウンティ柔術&MMA
「選手と一緒に格闘技ジムを回るという意志の下、行った取材は2009年1月の宇野薫との旅が初めてだ。ただ、その下地を作ってくれたというか、結果的に記者として僕の仕事に新たな遺伝子を組み込んでくれた経験を9年前の今頃していた。当時、大げさでなく人生を懸けているつもりで取り組んでいた雑誌の仕事を失った。それでも、書くことができなくても見る目だけは養わないといけないと、執筆予定のない大会取材、ジム訪問を行った。これが……想像以上に精神的にきつかった。運悪く、パンナム柔術期間中に体調を崩した。初めてのUFC Fight Night取材後、ベガスの空港で何時間も冷房に当たっていたせいかもしれない。弱気な僕を見て、植松直哉が驚いていた。同じころ、中山巧は食中毒になり、大会出場を諦め──自力で現地の病院に行って診察を受けていた。渡辺直由君は腰か、ヒザを痛め、思うように動けないままパンナム遠征を終えた。熱があった時、それまで挨拶程度しか言葉を交わしたことがなかったKさんが、ホテルにうどんとおにぎりを持ってきてくれた。パンナム終了後、Kさん宅にお邪魔させたもらい植松、中山、そして今はぺサードな黒帯、当時は紫帯になったばかりのペナな森雄大さんとアカデミー巡りを行った。ジャンジャック・マチャド、10thプラネット、ショータイム柔術、そしてハニ・ヤヒーラ率いるOG柔術。後日、この模様を植松の話す『出稽古の嗜み』とともに沢田ケンさんが柔術レジェンズというムックに動画として掲載してくれた。人生は色んなことがある。いつの間にか『明日は明日の風が吹く』だけでなく、『冬来たりなば、春遠からじ』が僕の人生訓に加わった。でも、最近は春になっても花粉でキツイ──、ホントに。だから──やっぱり僕の人生は明日の風向きで変わってくる。チャンチャンっ!!」

on this day in──記者生活20年を終えようという当サイト主管・髙島学がいわゆる、今日、何が起こったのか的に過去を振り返るコラム。自ら足を運んだ取材、アンカーとして執筆したレポートから思い出のワンシーンを抜粋してお届けします。

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