この星の格闘技を追いかける

【Special】中村拓己がVTJ 1st、その意義と見所を語る(01)

2012.12.20

VTJ 1st

【写真】左からカルロ・プラター、イアン・ラブランド、ダレル・モンタギューのVTJ 1st来日選手 (C) GONGKAKUTOGI & MMAPLANET

24日(月)、東京・代々木競技場第2体育館で開催される「VTJ 1st」。思えば日本の格闘界はVale Tudo Japan openでMMAとグレイシー柔術を知り、Vale Tudo Japanは、その後も日本人ファイターと世界の物差しであり続けた。

そして今年、VTJはケージ&ユニファイドMMAルールを用い、日本人の強さを計ることができる外国人選手を招聘して行われる。MMAPLANETでは、この意義や見所をMMAPLANET執筆陣で、VTJ 1stのTV解説を務める中村拓己氏に訊いた。

――VTJ 1stの解説者で、海外のMMAについての知己もある中村さんですが、今回VTJで元UFCファイター、そして元UFCファイター兼現役のTPFチャンピオン、さらに元TPFチャンピオンが出場して、ケージ&ユニファイドルールで日本人選手と戦うということについて、どのような印象をもたれていますか。

「一番は海外に行かなくても、ケージで外国人と戦うことができる大会がある。そこが一番大きいと思います。ケージで外国人選手と戦いたいと思った場合に、日本よりもアジアの大会の方がチャンスがあるという考えを持つファイターが生まれてきつつある状況で、北米で活躍してきたファイターと戦うチャンスがある場が日本に存在する。それは選手、ファンにとっても意義のあることではないでしょうか」

――日本のMMA興行のシステムとして、TV中継により放映料や大手スポンサーがないなかで、どうしてもチケット販売に結び付かない傾向の強い外国人ファイターを招聘するケースは減少傾向にありました。そんななか、コアファン層がようやく響くかというイアン・ラブランド、ダレル・モナヒュー、カルロ・プラターという選手を招聘するのは、非常に思い切った判断に見えました。

「今回、サステインの坂本(一弘)さんにお話を伺わせていただいて、『1994年から1999年まで6年に渡りVTJを開いてきたのは、当時の強いモノを追い求める、強大なモノに向かっていくことで色々なモノを得ることができた。結果、修斗が成熟していった』という内容のことを言われていました。

そういう歴史背景があるなか、修斗が公式戦でないなかで何かを求めるというのであれば、それが北米ルールで金網、そして外国人と戦うということ。これはある意味、必然の流れなんだと感じます」

――2年前にケージを導入していても、良いのではないかと思います。

「それはイベントとして、どの時期に導入するかというのは、それぞれの判断ですし。いずれにしても、今回を第一弾として継続して開催していくということなので」

――2年前と現在、日本の格闘技環境を廻る状況はまた変化してきています。今、もうここで動き出さないと日本のMMAは北米に追いつけなくなる――という空気が、業界にも流れてきたのではないか。そんな気がします。

「確かに……リングだからケージだからだとか、ネヴァダ州ルールだから、そうでないという議論が起こりがちですが、もうそれ以前の問題として、日本人のMMAのレベルと、他の国で差がついてきているというのは間違いなくあると思います。

それを埋めるということではないですけど、日本人と北米でできた溝を埋めるには、ケージでヒジ有り、米国で行われている形式でやらないといけないというところまで来ていたのでしょうね」

――1995年6月、修斗公式戦がパウンド有りに統一化された時のように今後、修斗がヒジ有り+ケージ化が進むことがあると中村さんは考えられますか。

「これも坂本さんが『リング・スポーツは、リング・スポーツとして確立していて、今後なくなることもない。修斗がリング・スポーツとして存在し、築いてきたことは存在していていい。それとは別にVTJがある』という風に話されていました。

VTJも年に1度でなく、定期化して開催していくようですし、リングで培ったモノをケージに持って行くという場が、これまでなかったと思うので、サステインという興行会社が、VTJに関してはVTJ実行委員会という形ですが、二つのMMAスタイルを開催していくことは意義のあることではないかと思っています。

VTJが大会のコンセプトとして、イベントとしてUFCに勝つということではなくて、『世界各国から優秀な選手が集まっているUFCで日本人ファイターが結果を出さないといけない』『VTJから海外で勝てる、活躍できる日本人ファイターを作る』ということを打ち出したのは凄いと思います。主催者サイドが、そういう部分でハッキリと言葉にしたことが」

――ケージを場として、危なさの象徴として使用するケース。あるいはケージをより規制の少ないルールでの戦場とする。DREAMやDEEP CAGEも現時点ではそうですが、CAGE=北米へのステップとならないケースが日本は続いていました。

「対イベントとしてケージを使用することはあったのですが、北米へ……という部分ではCAGE FORCEに近いのかなと。このタイミングで、UFCで勝つ選手を育てる場所ですということを改めて大会のコンセプトとして打ち出すということは意味があることだと思います。一つの道筋を打ち出して、大会を開くことは大きいです」

――では、MMAPLANETらしく、国際戦の3試合の見どころをお伺いしたいと思います。

(この項、続く)

■VTJ1st決定対戦カード

<135ポンド契約/5分3R>
佐藤ルミナ(日本)
所英男(日本)

<155ポンド契約/5分3R>
弘中邦佳(日本)
カーロ・プラター(米国)

<125ポンド契約/5分3R>
マモル(日本)
ダレル・モナヒュー(米国)

<135ポンド契約/5分3R>
堀口恭司(日本)
イアン・ラブランド(米国)

<115ポンド契約/5分2R>
藤井 惠(日本)
V.V.Mei(日本)

<136ポンド契約/5分3R>
リオン武(日本)
大沢ケンジ(日本)

<177ポンド契約/5分3R>
中村K太郎(日本)
鈴木信達(日本))

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