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【PXC47】フランク・カマチョ戦へ、粕谷優介「PXCで勝てば一番得るモノがある相手」

Yusuke Kasuya【写真】減量もすこぶる順調そうだった粕谷優介。大きな1勝を期待したい(C)MMAPLANET

13日(金・現地時間)、グアムのUOGカルボ・フィールドハウスで開催されるPXC47で、マリアナ諸島ライト級最強といっても良いフランク・カマチョと対戦する粕谷優介。

一昨年12月の児山佳宏戦以来の実戦復帰の裏には、色々な人生模様が隠されていた。心機一転、自らのジムも開く粕谷にカマチョ戦の抱負を聞いた。

――前回の試合、プロ修斗の児山佳宏戦から1年3カ月ほどブランクが開いてしまいました。

「実は児山選手との試合のときに、家内が早産の気があったにも関わらず、試合に出て家族に迷惑をかけてしまいました。無事1月に出産できたのを機に、落ち着くまで試合はしないでおこうと決めたんです。修斗からはすぐにオファーをもらっていたのですが、練習もしていなかったので試合を受けなかったという形です。家族の命よりも、大切なモノなどないって本当に思っていました。ただ、児山選手との試合は、そういう状況が影響したということはないです」

――自らのジム、総合格闘技CROWNをオープンされるそうですね。

「ハイ、2月にプレオープンして、来週の月曜日が本オープンです。ジムを開くと決めた後に、今回の試合のオファーをもらいました。実は8月にもう一人、子供が生まれるんです」

――おぉ、おめでとうございます。

「ありがとうございます(笑)。週に6日働いていますし、職業が何かと尋ねられると完全に会社員なので……、将来のことを考えて格闘技を続けたいと考えたときにこの決断をしました」

――サラリーマンをしながら、ジム経営も。かなり大変そうですね。

「大変は大変なんですけど、ずっとアマチュアの頃から会社員を続けていてプロになったので、時間的な部分では特に変わりはないです」

――道場オープンを控え、大変な時期に試合用の練習をするままならなかったのではないですか。

「川那子(祐輔)さんが新しいジムにきてくれて練習相手になってくれました。キックのトーエル・ジムでもやっていました。試合に向けての練習はしっかりとこなせています。フランク・カマチョはPXCが用意してくれる対戦相手のなかで、勝てば一番得るものがある相手だと思います。無名の選手と戦うより良かったです」

――カマチョの印象は?

「パンチが強いですね。噛み合うと思います。それとあまり蹴られたことがなさそうですね」

――そこで左ミドルですね。

「そこは勝負したいところです。香港でも、マレーシアでも左ミドルが決まったので。簡単に一本は取れないと思っています。ただスタミナは負けないと思うので、児山戦のように3R掛けてドロドロの試合に持ち込めれば……と思っています」

――ケージやヒジに関しては?

「ヒジはレジェンドでもありましたし、ケージは実はCAGE FORCEに出ているんです。雰囲気が分かっているし、あまり気にはしていないです。負けたとしても、金網が原因で負けると思わないですね。ロープの方がテイクダウンが大変なこともありますし」

――勝って得るモノがある相手ということですが、その先に何を見ていますか。

「正直、今はカマチョに勝って家族とゆっくりしたいです。ただ、勝てば……まだまだそんなこと言える立場じゃないのですが、勝ち続けると行き着くところはUFCだと、皆が思っていると思います。僕にとっては児山選手が雑誌で見た人だって思っていたぐらいだし、UFCはTVで見るモノなのですが、そこに向けてまずは(加藤)忠治君の持っているベルトを目指したいです」

――日本での試合は考えていますか。

「気が小さいので日本語の応援が聞こえると、緊張しちゃうんです。だからブーイングのなかで戦う方が気持ちが楽で、戦いやすいです」

――初めてのグアムは?

「全く問題ないです。レジェンドで最後に戦ったマレーシアはホテルがバスタブもなくて、半身浴もできなかったし、かなりランクの低いホテルだったので、あそこと比べると凄く快適です。あと海外での試合は、仕事を1週間ほど休んで調整ができるので、日本で戦うよりもコンディションが良いんで頑張ります」

■ PXC47計量結果

<PXCフェザー級選手権試合/5分5R>
[王者] キム・ジャンヨン:144ポンド(65.32キロ)
[挑戦者] 矢地祐介:144.5ポンド(65.54キロ)

<PXCウェルター級選手権試合/5分5R>
[王者] ゼバスチャン・カデスタム:169ポンド(76.66キロ)
[挑戦者] キム・ハンソル:170ポンド(77.11キロ)

<女子ストロー級/5分3R>
コートニー・ケイシー:116ポンド(52.62キロ)
ヘレン・ヘルパー:120ポンド(54.43キロ)

<フライ級/5分3R>
ダレン・ウエノヤマ:126ポンド(57.15キロ)
渡辺健太郎:124ポンド(56.24キロ)

<バンタム級/5分3R>
クァク・グァンホ:136ポンド(61.69キロ)
トレヴィン・ジョーンズ:136ポンド(61.69キロ)

<ライト級/5分3R>
フランク・カマチョ:156ポンド(70.76キロ)
粕谷優介:154ポンド(69.85キロ)

<フライ級/5分3R>
ヴィンセ・マスガ:120ポンド(54.43キロ)
スコット・エクラヴェア:125ポンド(56.7キロ)

<ライト級/5分3R>
ピーター・セペダ:152ポンド(68.95キロ)
タイロン・ジョーンズ:150.5ポンド(68.27キロ)

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