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【PXC47】サイパンの日本人キラー=カマチョ戦へ。粕谷雄介、PXC初出場

Kasuya vs Camacho【写真】大一番を迎える粕谷とカマチョ。カマチョの寝技の防御能力も気になるところだ(C) MMAPLANET

13日(金・現地時間)、グアムのUOGカルボ・フィールドハウスで開催されるPXC47。同大会では2階級のタイトル戦が組まれ、日本の矢地祐介が王者キム・ジャンヨンに挑戦する以外にも渡辺健太郎、粕谷優介という日本人ファイターが出場する。

PXCのケージに初めて足を踏み入れる両者、ONEで1試合経験している渡辺に対し、粕谷は活動停止したLegend FCで3試合(※2勝1敗)と、キャリアの1/4以上が海外での試合となっている。一昨年12月にかつて新人王(※2011年ウェルター級=70キロ)となった修斗のリングに一度上がったものの、それ以降はブランクが空いている粕谷。ブランク空けが初めてのケージで、対戦相手がフランク・カマチョというのは厳しいマッチアップという見方もできる。

キャリア8勝1敗2分の粕谷に対し、カマチョは15勝2敗。PXCでは松本光史、中村K太郎という2人の日本人ライト級ファイターを破っている。ただし、昨年6月には同じく日本の加藤忠治とPXCライト級王座決定戦へのチケットが掛かった一戦を、体重を落としきれず試合をキャンセルしている。元はウェルター級のカマチョは、体重を落とすのが厳しいという噂は以前からあったが、さすがにプロモーションにとって目玉のカードだった一番で計量会場に来ないのはまずかった。温厚なPXCのEJ・カルボCEOもこのときばかりは、厳しい表情で、「とにかく一度、話し合いをしなければならない」と語っていたほどだ。

この後、昨年12月に地元サイパンで戦い、肩固めで快勝したカマチョは禊の一番に臨むこととなった。以前はラフなパンチャーという印象が強かったカマチョだが、メインランドからマリアナに戻ってきて以来、打撃&組みともに強さを成長の跡を見せてきた。松本戦ではパンチで圧力を掛け、テイクダウン狙いを徹底して防ぐと、スイッチでトップを奪い返すなどスクランブルの攻防で的確な反応をみせ、ポジションを取ってからの勢いのあるパンチは強いインパクトを残している。K太郎戦でもダウンを奪うなど、ウェルラウンダー振りを発揮しているカマチョに対し、粕谷が如何に自分の戦いに持ち込むか。粕谷といえば、フィニッシュ。これまでの挙げた8勝の内訳は腕十字が3試合、RNCが3試合、足関節とTKOがそれぞれ1試合で判定勝ちは一つもない。

粕谷としては、テイクダウンから寝技で勝負という試合展開が第一に考えられるが、25歳で1年以上実戦から離れており、この間にどの部分が伸びているのかで、試合展開も変わってくるだろう。現ライト級チャンピオン加藤は、UFCで戦えるなら現役続行の意思は持っているが、最近では都内の出稽古先にはほとんど姿を見せていないという。つまりこの試合に勝てば、ベルトがグンと近づく両者。カマチョがしっかりと体重を落とすことができるかどうかは、やはり気になるところだ。

■ PXC47対戦カード

<PXCフェザー級選手権試合/5分5R>
[王者] キム・ジャンヨン(韓国)
[挑戦者] 矢地祐介(日本)

<PXCウェルター級選手権試合/5分5R>
[王者] ゼバスチャン・カデスタム(スウェーデン)
[挑戦者] キム・ハンソル(韓国)

<フライ級/5分3R>
ダレン・ウエノヤマ(米国)
渡辺健太郎(日本)

<フライ級/5分3R>
ヴィンセ・マスガ(北マリアナ諸島)
スコット・エクラヴェア(グアム)

<ライト級/5分3R>
フランク・カマチョ(北マリアナ諸島)
粕谷優介(日本)

<女子ストロー級/5分3R>
コートニー・ケイシー(米国)
ヘレン・ヘルパー(英国)

<ライト級/5分3R>
ピーター・セペダ(米国)
タイロン・ジョーンズ(グアム)

<バンタム級/5分3R>
クァク・グァンホ(韓国)
トレヴィン・ジョーンズ(グアム)

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