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【UFC FX06】豪州版TUFコーチ対決、ソティロパロス×ピアソン

Sotiropoulos vs Peason

【写真】豪州版TUF=Smashesのコーチ対決。元はミドル級でウェルター~ライト級と階級を落としたソティロパロスが、フェザー級より戻してくるピアソンに対しフィジカルでは優位か(C)GONGKAKUTOGI&MMAPLANET

UFC on FX06「Sotiropoulos vs. Pearson」が、14日(金・現地時間)に豪州クイーンズランド州ゴールドコーストのゴールドコースト・コンベンションセンターで開催される。

今大会のメインイベントはTUF豪州版「AUS vs UK-Smashes」のコーチ対決としてジョージ・ソティロパロスとロス・ピアソンが対戦する。一時は7連勝を収め、UFCライト級トップコンテンダーとなりつつあったソティロパロス。しかし、デニス・シバーとハファエル・ドス・アンジョスに連敗し、ライト級トップ戦線から一歩後退した感は否めない。

一方のピアソンはTUF9ウィナーとして、2009年からUFCライト級で安定した成績を残していたが、昨年8月にエジソン・バルボーザにスプリットの判定負けを喫してからは、フェザー級に転向。その後も、ジュニオール・アスンソンに辛勝、カブ・スワンソンに逆転KO負けと思うような結果を残すことが出来なかった。このような背景を考えるとソティロパロス、ピアソン両者にとって再起戦となる一戦だ。

エディ・ブラボーに師事し、ラバーガードを使いこなすなど、ソティロパロスはグラップリング技術がクローズアップされる。試合で強みを発揮するのはグラウンドゲームだが、脇の締まったコンパクトなパンチと、それでいて距離を詰めてからのタックルで試合のペースを掴んでいることも大きい。

逆をいえば、パンチが当たらず間合いが遠くなり、タックルでケージまでドライブしても、それを凌がれ続ければ、苦しい展開を余儀なくされる。シバーに判定で競り負けた一戦はまさにそうした試合展開だった。そんなソティロパロスが対戦するピアソンは、細かくステップを踏んで上体を振りながらジャブを突き、パンチから打撃を組み立てるスタイルの持ち主だ。サンディエゴのアライアンスMMAに所属しているだけに、展開によってはテイクダウンを狙う、というクレバーさも併せ持っている。

敗れはしたものの、ライト級屈指のストライカーのエジソン・バルボーザとほぼスタンドオンリーで互角に打ち合った打撃スキルはかなり高いレベルにある。同様にパンチを主体としつつも、そこから右ロー、左ミドル、飛びヒザ蹴りと打撃のバリエーションは豊富だ。ソティロパロスは両足のスタンスが広いボクシングスタイルで、パンチのプレッシャーをかけてからテイクダウンにつなげるため、前足に受けるローキックへのカット・ディフェンスは自ずと甘くなる。

ピアソンが距離を取りつつ、ソティロパロスの前足をローで削る。そして試合が進むにつれて、間合いを詰められなくなったソティロパロスをパンチで追い込む。ピアソンがそうした戦い方をすることは十分に考えられる。ソティロパロスとしては、どれだけピアソンとの間合いを潰せるか。打撃だけの相性でいえば、ピアソンに分があるが、ピアソンのローやヒザ蹴りに構わず前に出たアスンソンはピアソンを大いに苦しめている。

だからといって、ソティロパロスが蹴りのカットに重きをおいてスタンスや構えを変えるようであれば、パンチ&テイクダウンという武器がなくなり、グラウンドに持ち込めないことを意味する。ピアソンの蹴りに対して、どれだけ地の利のあるソティロポロスが前に出られるのか。組みの攻防に入る前の2人の距離がどうなるかがポイントとなるだろう。

■UFC on FX「Sotiropoulos vs Pearson」対戦カード

<ライト級/5分3R>
ジョージ・ソティロパロス(豪州)
ロス・ピアソン(英国)

<ウェルター級/5分3R>
ロバート・ワイッタカー(豪州)
ブラッド・スコット(英国)

<ライト級/5分3R>
ノーマン・パーク(北アイルランド)
コリン・フレッチャー(英国)

<ミドル級/5分3R>
ヘクター・ロンバード(豪州)
ホジマール・トキーニョ(ブラジル)

<フェザー級/5分3R>
チャド・メンデス(米国)
ヨージン・メザ(米国)

<ライトヘビー級/5分3R>
ジョーイ・ベルトラン(米国)
イゴール・ポクライェク(クロアチア)

<ウェルター級/5分3R>
セス・バクジンスキー(米国)
マイク・ピレース(米国)

<ウェルター級/5分3R>
ベン・アロウェイ(豪州)
マヌエル・ロドリゲス(豪州)

<ライト級/5分3R>
マイク・ウィルキンソン(英国)
ブランドン・ラフネン(英国)

<ライトヘビー級/5分3R>
コディ・ドノヴァン(米国)
ニック・ペナー(カナダ)

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