この星の格闘技を追いかける

【on this day in】1月30日──2006年

01 30 06【写真】ユーラシア大陸の西端、大西洋を望むロカ岬でヨーロピアンの金メダルを首から下げるナオさん。今はもっと明るくて青い海の人間になった(C)MMAPLANET

Naoyoshi Watanabe in Codo da Roca
@ポルトガル・ロカ岬、
「この前日、ヨーロピアン・オープン茶帯レーヴィ級で優勝したナオさんこと渡辺直由選手とカメラマンの伊賀さん、3人でロカ岬へ行った。中国人観光客の冷たい視線を受けながら、絶壁の上で柔術衣に着替えてくれたナオさんは、その道すがら気が付けば美声を響かせるか、居眠りをしていた。修斗のK’zファクトリーにいた男前の練習生。強烈な面々のなかで、ひょうひょうと練習していた風のあったナオさんは、いつの間にか僕のなかでは早川光由に次ぎ、植松直哉と並ぶ技術に明るい柔術家になっていた。柔術で青木真也と1勝1敗。自ら道場を持つ身になったが東日本大震災の時に起こった原発事故をきっかけに石垣島に移り住んだ。無責任ながら、僕はそういう行動は大賛成だ。人として不義理も働いたとは思う。ただし、放射能を嫌がり安全な土地へ行くことを否定していては、何かが起こった時、誰も生き残れない。ナオさんは一本勝ちを目指すけど、一本で勝つ人がポイントを守り切って勝つ人間より強いとは決して思っていなかった。そしてルールある競技に出て、ルールを否定しても意味がないと考えていた。柔術の基本は護身、生き残ることと捉えてもいた。2年前、家族で石垣島を訪れた時、ナオさんのガイドのおかげで、色んな自然を堪能させてもらった。今でもウチの3人娘にとってあの5日間は特別な日々になっている。もちろん、自分と家内にとっても。そのナオさんが、明日、武勇伝という大会で、デン・デン・デン、ケージに足を踏み入れる。今や漁師が本職のナオさんは、海で命と向き合う日を送りながら、コバリョフ・ゲンナディーというロシア人と戦う。格闘技の基本は護身、そういう意味でナオさんの生き様を、しっかりとケージのなかで見せて欲しい」

on this day in──記者生活20年を終えようという当サイト主管・髙島学がいわゆる、今日、何が起こったのか的に過去を振り返るコラム。自ら足を運んだ取材、アンカーとして執筆したレポートから思い出のワンシーンを抜粋してお届けします。

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