この星の格闘技を追いかける

【on this day in】12月12日──2007年

12 12 07【写真】2R4分55秒、バーバルタップでWEC世界ミドル級王者パウロ・フィリョがチェール・ソネンを破った。ソネンはタップしていないと抗議をしていたが、写真を見れば彼の敗北は明白だ(C)MMAPLAET

WEC31
@ネヴァダ州ラスベガス、ハードロックホテル&カジノ内ザ・ジョイント
「僕にとって人生初WECは、今やミリオネアーとなったブドービデオのデイブ・コントレラス、シャードックのデイブ・マンデル、そして恩人KさんとLAから大会当日にドライブで会場入りし、終了後に即戻るという弾丸ツアーだった。休憩時間を入れて5時間ほどのドライブ。2階や3階の客席が増設される前のザ・ジョイントは、ひな壇がないためケージの高さは、50センチもないほど。地べたに這いつくばるようにして、写真を撮る必要があった。UFCの独走が明白になり、ズッファの第2ブランド=WECはそれ以前の人材発掘大会から軽量級を全米規模にプッシュするためのプロモーションに性格を変えていた。ライト級は厳しくなってきたけど、フェザー級やバンタム級なら日本人はトップに立てる──そんな思いは第2試合でマルコ・ロウロが当時は無名のブライアン・ボーウェルズに何もできずKO負けを喫したことで崩れ始める。続いてUFCからWECに移ったジェンス・パルバーのド迫力のギロチンの前に風前の灯となり、メインでジェフ・カーランを破ったWEC世界フェザー級王者ユライア・フェイバーの躍動感溢れるファイトを目の当たりにして吹き飛んでしまった。茫然自失というわけではないが、この帰路に夜食をとってからドライブを担当するはずだった僕は、何も考えずビールを注文し喉を潤していた。唖然とする両デイブとKさん、参ったの意思表示をごまかしたチェール・ソネン以上に3人の顰蹙を買ったことはいうまでもない……」

on this day in──記者生活20年を終えようという当サイト主管・髙島学がいわゆる、今日、何が起こったのか的に過去を振り返るコラム。自ら足を運んだ取材、アンカーとして執筆したレポートから思い出のワンシーンを抜粋してお届けします。

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