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【Metamoris05】シモエス×キーナン因縁の再戦。カード変更が重なるも見所満載

Simoes def Cornelius【写真】ノーギワールズの無差別級決勝の再戦が思わぬ形で実現する。無念の臍を噛んだキーナンとシモエスの2014年トリロジー最終幕だ (C)(C) Kenny Jewel /GrappleTvT

22日(土・現地時間)、カリフォルニア州ロングビーチ・コンベンションセンターにて、プロ柔術大会Metamorisの第5回大会が開催される。メインはヘンゾ・グレイシー×桜庭和志、セミはローリー・マクドナルド×JT・トレスがマッチイングされている今大会。それ以外は大きくカードが変更されたが、逆に興味深い試合が実現することとなった。

もともとユーリ・シモエスと対戦予定だったラファエル・ロバトJrが負傷欠場し、コーネリアスの代打出場が決まって生まれたこのカード。相手の裾を引き出して複雑に絡めるワームガード等最新技術の開発者として名を馳せる若き天才コーネリアスの登場で、かえって注目度は高まったといえるかもしれない。

というのは、この試合は先月大きな話題を呼んだノーギ世界選手権における無差別級決勝の再戦となるからである。その時はコーネリアス有利という下馬評のなか、鬼気迫る表情で攻め続けたシモエスが2度のテイクダウンを決めてまさかの完勝。世界を驚かせたこの勝利でシモエスは、強豪から超強豪──組み技世界一の有力候補の一人──へと飛躍を遂げたのだった。

しかし、その前にこの2人が今年の2月にFive Grappling大会でギありルールで戦っていることにも留意したい。この時のシモエスは、序盤のオモプラッタ狙いが仇となってバックを奪われてしまう。後半上を取り返し必死にパス狙いを続けたものの、結局最後までコーネリアス得意のラペル(裾)コントロールを崩せずにポイントで完敗している。

今回の再戦は2月と同様のギありルール。しかし同時に、2月とは違ってポイント無し、決着はサブミッションのみというメタモリスルールでもある。通常のギあり柔術におけるコーネリアスの切り札=ワームガードは、「膠着を誘発する&極めにつながらない」という理由で批判されることの多い技術だけに、これがメタモリス向きかどうかは疑問が残るところ。実際、かつてメタモリスにおいてブラウリオ・エスティマが、やはり裾をコントロールするギャラクシー・ガードを用いて膠着気味の試合をし、主催者のハレック・グレイシーから酷評されたこともあった。進化する天才コーネリアスは、ワームガードを極めにつなげるムーブを我々に見せてくれるのか、そして闘将シモエスはいかに対抗するか、そういう点でも楽しみな一戦だ。

続いてケビン・ケイシーの負傷欠場により、急遽決まったマガリャエスとマテウス・ジニスの対戦だ。メタモリス側は「もしマガリャエスから一本を取れたら賞金一万ドル」と銘打って対戦相手を募集した。そこで集まった候補者の中で選ばれたのが神童マルセロ・ガウッシア道場の新星の一人ジニスである。師のガウッシアを彷彿とさせるXガードからのスイープや強烈なパスを駆使するジニスは、今年のムンジアルで茶帯ミディアムヘビー級3位、今年のパン・ノーギ大会では茶帯のヘビー級優勝と、将来を嘱望される米国の若手の一人だ。

対戦相手が11年ADCC世界王者にして、テイクダウンからのタイトなトップゲームも柔軟なガードもどちらも強いマガリャエスだけに、ジニスとしては厳しい戦いとなることは必至だろう。ただ、ポイント稼ぎ偏重のモダン柔術について聞かれた時に「僕は師マルセロの哲学を信じて、常に攻めて一本を狙ってゆくんだ」と応えたジニスにとって、サブミッションオンリーのメタモリスルールは臨むところとも思われる。勝てばその名を世界に轟かせることができるうえ、負けても失うものなど一切ないジニスが、神童流の闘いで世界的強豪に挑む姿に注目したい。

続いて米国期待の若手同士の闘い。ヘンゾ・グレイシー・ネットワークから出て来たゲイリー・トノンは、昨年のADCCでクロン・グレイシーのバックを奪い、あわやのところまで追い詰めたことで一躍名を挙げた選手。その後の試合でも強烈な極め力を披露し続け、前回のメタモリス4でもキット・デイルにギロチンを極めて勝利している。対するマックスウェルは、師ホイラー譲りの折り目正しい柔術を駆使し、12年にギありの試合で上述のクロン・グレイシーに完勝経験のある選手。メタモリス3では階級上のショーン・ロバーツ相手に引き分けたものの、後半は圧倒して極めかける場面を作ってみせた。

この試合、前半のトノンの極めを防げばマックスウェルのペースになってゆく可能性が高いとも考えられるが、トノンはクロン戦でも見せたように驚異のエスケープ力の持ち主でもある。柔術のオールドファンとしては、ヘンゾ・グレイシーとホイラー・グレイシーという、共著まで出したことのある二人の名選手&名伯楽の遺伝子を、この若手対決に見るのも愉しいことだろう。

さらに、今大会も前回同様一試合シークレットマッチが組まれている。前回大会では解説席のジェフ・グローバーがジャケットを脱ぎ、そのまま相手のバレット・ヨシダの待つ試合上に向かうことでファンを沸かせたが、今回はどんなサプライズが用意されているのだろうか──楽しみだ。

■Metamoris 05 対戦カード

<ノーギ/20分1R>
ヘンゾ・グレイシー(ブラジル)
桜庭和志(日本)

<ノーギ/20分1R>
JT・トレス(米国)
ローリー・マクドナルド(カナダ)

<20分1R>
ユーリ・シモエス(ブラジル)
キーナン・コーネリアス(米国)

<20分1R>
ヴィニー・マガリャエス(ブラジル)
マテウス・ジニス(米国)

<20分1R> 
ゲーリー・トノン (米国)
ザック・マックスウェル(米国)

<シークレットマッチ/20分×1R>
TBA
TBA

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