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【OFC19】青木真也 「中間距離を無くして、ずっとプレスを掛けます」

Aoki vs Shalorus【写真】OFCビクター・クイ代表にプレスの方に向くよう指示を受けてからも、青木はシャロルスの体を見やっていた。その青木の視線を少し気にしているシャロルス (C)MMAPLANET

29日(金・現地時間)、ONE FC19「Reign of Champions」=UAE・ドバイ大会でカマル・シャロルスの挑戦を受けるOFC世界ライト級チャンピオン青木真也。試合前はシンガポールで調整することが当然となった青木は、公開計量を終えた後も夕刻から撮影スケジュールが入っており、大会前夜もチャンピオンの責務を果たしてきた。

試合まで24時間を切ろうかという頃に、青木を宿泊先の自室でキャッチ、試合前夜の心境を語ってもらった。

――今回もシンガポールでの調整をしました。もう、そうすることが当たり前となり、青木選手に合っているのでしょうか。

「う~ん、合うとか合わないじゃなくて、これで飯を食っているので、世界中回っているテニスの選手じゃないですけど、順応していくしかないんですよね。コーチが代わろうが、それに合わせるしかないですし、合わないからって代えてくれとも言えない」

――日本語を使えない生活にストレスは感じないですか。

「僕は英語が上手くないし、カタコトで何をしたいとか伝えているだけですけど、困ることはないです」

――今大会は本計量とパブリック・ウェイインに分かれていませんでした。試合前夜がこれまでより休めたのではないですか。

「あんまり変わらなかったですよ。夜に撮影が30分ほどあったけど、体の仕上がりが凄く良かったと思います。大きく作れたという自信はあります。不安もありますけど」

――公開計量では、随分とシャロルスの体を眺めていたように見えました。

「どう絡むのだとか……。どう相手の体に絡むのか、体の形がどうなっているのか凄く気になるんです。裸の体を直接見られる機会もそれほどないので、ああいう時にどんな体つきをしているのか見たいんです(笑)。自分で言うのもアレなんですけど、そういうところは緻密な方なので。ジョイントがどうなっているのか。首回りがどうなっているのか。腰回りがどうなっているのか、見たいんです」

――背中をかなり凝視しているように見受けられました。

「ハイ。背中がどう発達しているのか。コントロールしやすいのか。なで肩で丸まっていると、気を付けないと背中を取っても落ちてしまいますからね」

――実際に近くで確認し、どう攻めるのかは大体、頭のなかででき上がっていますか。

「ハイ。自分の考えていた作戦が大丈夫だろうと、確認できました」

――シャロルスのどのような攻撃を、一番気を付けないといけないと思っていますか。

「右の一発です。それを貰わなければ大丈夫だと思います」

――それはフックということですね。これまで見せていないストレートを警戒することはないですか。

「それは気にし始めると、ここまでやって来たことが成り立たなくなるので。それって僕がパンチで攻めてきたらなんて、シャロルスが想定しないといけなくなるのと同じことですよね。想定することが無限に広がってしまいます。ただ、傾向として気を付けないといけないのは右のパンチであることは間違いないです」

――振りは鋭い一方で、手を出したときは踏み込みが小さく、足が揃っているケースも多いです。

「ハイ、だから組みやすいです」

――フックが大外過ぎて見えなくなることは避けたいですね。

「いつも言っていることなのですが、だから中間距離を無くして、ずっとプレスを掛けます。1Rが始まってから、ずっとプレスです。そうすれば、消耗するはずです」

――シャロルスはレスラーでフックの選手ですが、青木選手からすればもっとパンチが上手くてテイクダウンには来ない朴光哲選手戦と同じように戦うということですね。

「もちろん、一緒です。朴さんと戦ったときも、凄くプレッシャーを掛けて戦いました。右手を前に突き出して。あれと同じです」

――それをシャロルスがプレッシャーと感じるのか、ですね。

「この2年、3年間、ギルバート・メレンデスとエディ・アルバレス戦が頭から離れないんですよ。もし、シャロルスがメレンデスだったら、アルバレスだったらって考えてしまい……怖いです。だから……メレンデスより、アルバレスですね。怖いです。あの時の怖さは、『これはどうしようもないでしょ』っていうのがあったんで」

――その敗北があるから、克服するためにトレーニングを重ねてきたわけですよね。

「勿論、そうです。ただアレがあるから、怖さと屈辱感のようなモノをずっと味わい続けて生きているんですよね(苦笑)。誰とやるにしても、去年の年末の相手でも、『アルバレスのように動かれて、触ることができなかったらどうしよう』って思いました」

――そのトラウマを無くすには、明日の試合もしっかりと勝って、また辿りついて克服するしかないわけですよね。それとも、頭から消し去って人生を続けるのか。

「今後、僕がアルバレスと戦う日が来るのか。50パーセントないかもしれない。これからも、そんな思いを背負い続けて生きて行くのですが、どうなるのか……。だからここで躓くわけにはいかないし、緊張もしている。怖いです(苦笑)。怖い。本当に怖い。誰と戦っても本当に怖いです。でも、不思議なもので――辞めたくなるんですけど、またやっちゃうんです。格闘技って不思議なモノです」

――試合前夜に深く話し込むべきではないかと思いますし、その続きはまた勝って聞かせてください。

「ハイ。もう、ずっとプレスします。それが答になります。プレスし続けることは、怖がっている自分にも勝つことになるので。そこができるのか、勝負です」

■ OFC19対戦カード

<OFC世界ライト級選手権試合/5分5R>
青木真也(日本)
カマル・シャロルス(イラン)

<OFC世界ウェルター級選手権試合/5分5R>
鈴木信達(日本)
ベン・アスクレン(米国)

<OFC世界フェザー級選手権試合/5分5R>
大石幸史(日本)
ジャダンバ・ナラントンガラグ(モンゴル)

<ライト級/5分3R>
ロジャー・フエルタ(米国)
クリスチャン・ホリー(英国)

<フェザー級/5分3R>
エウベウ・バーンズ(ブラジル)
田中半蔵(日本)

<フライ級/5分3R>
デェダムロン・ソーアミュアイシルチョーク(タイ)
アリ・ヤコブ(マレーシア)

<ライトヘビー級/5分3R>
ジェイムス・マックスウィーニー(英国)
クリスチアーノ上西(ブラジル)

<76キロ契約/5分3R>
ヴォーン・ドネール(フィリピン)
モハメド・ワリッド(UAE)

<女子フライ級/5分3R>
アン・オスマン(マレーシア)
アナ・フラトン(米国)

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