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【Special】キックボクシング・ルネッサンス Glory vs K-1対談(01)

2012.05.24

Glory vs K-1

【写真】上段左からジョルジオ・ペトロシアン、ファビオ・ピンカ、ロビン・ファン・ロスマーレン、アンディ・サワー、シュー・イェン、クリス・ンギンビ。下段左よりケム・シッソーピノーン、キー・ホーレンバック、シャバル・アスケロフ、ハルート・グリゴリアン、アンディ・リスティ、アルトゥール・キシェンコ。左側6人がGlory参加選手で、右側6選手がK-1出場ファイター、まさに世界を代表するキックボクサーたちだ(C)BEN PONTIER/EFN, GOOD LOSER, GONGKAKUTOGI, ROTK, WBC MUAY THAI & MMAPLANET

26日(土・現地時間)にストックホルムのエリクソングローブ・アリーナでGlory Sports International主催Glory World Series 2012が開催され、翌27日(日・同)にはマドリッドのパラシオ・ビスタアレグレでK-1 GlobalHoldings によりK-1RISING 2012が行われる。

そして、両大会ともヘビー級のトップファイターの登用とともに、70キロトーナメントをイベントの軸としている。実に18年という歳月に渡り、日本中心のK-1、キックボクシング界が存在していたが、この2日間により、キック界は新しい時代を迎える。

そこで欧州キックボクシング・ルネッサンス直前企画として、Krushの解説でお馴染みの中村拓己、意外にも1998年K-1オフィシャルビデオのレポーターを務めていた高島学、MMAPLANET両執筆陣にGloryとK-1MAX両イベントが開催する70キロトーナメントの見どころを〝プチ″徹底追及してもらった。MMAじゃないぞ――という声に負けず、両者のキックボクシング談義、まずは第一弾を!!

高島 5月の最終週に、欧州中心のキックという歴史がスタートするかもしれません。

中村 まさに両大会を合わせて、32人制の70キロ世界最強決定トーナメントが開催されるように思います。K-1 World MAXの第1回大会から10年経ち、世界トーナメントという形でも、これだけのファイターがピックアップされるほど、選手層が厚くなったのかと。

高島 両トーナメントの出場選手の顔触れを見て、まず中村さんとしてどのような印象を持ちましたか。

中村 佐藤嘉洋選手に伺った範囲でのルールの違いなのですが、Gloryの方は首相撲が5秒間許されている。当然、K-1ルールをそのまま用いるK-1MAXと違いが出てきます。そういう首相撲を認めたルールの在り方を理解したうえで、Gloryは選手をセレクトしているように感じます。

そこがプロモーションとして、見せていきたい部分、今後築いていきたいイベントの性格というものが現れている。そんな人選に映りましたね。

高島 首相撲5秒ルールというのは、微妙ですよね。あくまでもK-1の大会ではないので、違いをルールで出したい。UFCと違うルールを採用することで、そこに独自性があるという風にしているMMAプロモーションと似通っているルール選択のように見受けられます。

何よりもレフェリーが、どのように裁くのかも気になりますね。5秒間の首相撲を終えて、パンチを一発放ってから、また組みつくことも許されるのか。あるいは連続で首相撲を使ってはいけないのか。

中村 確かにクリンチまで首相撲として認められるのか、あるいはクリンチはすぐにブレイクになるのかなど、次の大会を見てみるまで、分からないですね。『こかし』はありなのか。単にヒザ蹴りだけのかも、そうですよね。

高島 It’s Showtimeでも、首相撲の解釈は実際に試合を見てみるまで、言葉で聞かされたものとは、ギャップがありました。

中村 基本は禁止されているはずなのに、パジョンスックが延々と首相撲をやっていたりとか、レフェリーとジャッジの個人の裁量、好みが反映されがちのところはありますよね。

Fabio Pica【写真】フランス人のファビオ・ピンカは、キャリア100戦以上、勝ち星も80以上という27歳。フランスではムエタイルールは反則だが、タイ志向のファイターの数は欧州随一といっていいだろう(C) GONGKAKUTOGI

それでもGloryとK-1は、マッチメイクからも、それぞれの性格は表れていると思います。K-1はマイク・ザンビディスとシャヒットの一戦を組み、Gloryにはジョルジオ・ペトロシアンの相手にファビオ・ピンカを持ってくる。ケム・シッソーピノーンとコズモ・アレッシャンドリを組んだりだとか(※同対談後、グルジアのダビッド・キリアに変更された)。これはプロモーターの好き嫌いが、反映されたカードかなと思います。

高島 悪意をもってみると、ファビオ・ピンカの導入は、ペトロシアンを1回戦で潰しに来たのかと。ただ、ピンカの方が、相当小さいですよね?

中村 ピンカはタイファイトでは67キロで戦っていたので、実質はウェルター級が適正な階級かとは思います。ただ、最近の70キロ弱の選手で、タイでもずっと試合をして、ムエタイルールで戦ってきたトップ選手は、彼ぐらいです。

今年に入ってからも1月にイタリアでセンチャイ・ソー・キングスターに判定勝ちしています。まぁ、欧州ということで地元判定だったかもしれないですが、どちらが勝ってもおかしくない内容でした。タイファイトでもケムと試合をしています。ペトロシアンはK-1ルール中心になった今のヨーロッパのファイターでは、もう勝てないぐらい完成していると思います。ムエタイ・スタイルで、K-1ルールを消化した極みにいる選手です。

Kem vs Petrosyan【写真】2010年3月にイタリアのミラノで行われたペトロシアン×ケム、その後K-1のリングで見せたような圧倒的な強さはケム戦で見られたわけではないペトロシアンだ(C) BEN PONTIER/EFN

高島 殴り合わせたいルールのなかで、距離を巧みに使い、殴られない戦いができる。ただし、首相撲の許容範囲が広がり、接近戦が増えたとき、どのような戦いができるのか。

中村 ムエタイルールの強味をK-1ルールに当てはめて成功したファイターがペトロシアンだとすると、ムエタイのルールのなかで、タイ人が一番強い環境で勝負してきたのが、ピンカだと思います。ペトロシアンはムエタイのテクニックで上回っている相手と試合をしたことは、最近ではない。そんな相手であるピンカと戦ったときに、どうなるのか?

ケガをしていたという話もありますが、2年前にケムと試合をしたときは、わりと下がらされて、ローも蹴られています。結果、体格差を生かし、パンチの評価で判定勝ちをしましたが、ならファビオ・ピンカにそれができるのか。凄く興味深いです。

高島 そのピンカに加え、ケム、そしてコズモというムエタイに挑んだファイターが、Gloryには多いです。コズモは昨年からMMAに挑戦していますが、2009年のタイKINGS CUPで優勝し、翌2010年はヨーセングライ・フェアテックスに敗れ準優勝という結果を残しています。しかも、もともとはイッツショータイムも77キロ世界王者という対格もあります。

中村 コズモはデカいですよね。ケムは実際、スーパーフェザー級ぐらいから始めて、70キロで戦っているわけですからね。そのケムとコズモの試合が組まれているのも楽しみです。

Harut Grigorian高島 ペトロシアン×ピンカ、ケム×コズモ、Glory版ムエタイの香りがする試合とすれば、K-1では……。

中村 ロンガーン・スーパープロ・サムイ……、パジョンスックがいますね。

高島 おお、対戦相手はイッツショータイム世界ライト級王者クリス・ンギンビ、引退撤回ということですね。

中村 新生K-1の誕生、Gloryの規模拡大でモチベーションを取りも戻すファイターも出て来るのではないでしょうか。ンギンビはあの試合では、無気力に見えましたが、しっかりと彼を破ったハルート・グリゴリアンがK-1MAXの方では気になる存在です。

【写真】中村氏が気になるハルート・グリゴリアンとは――。
詳細は対談第2弾で(C) BEN PONTIER/EFN

この項続く


佐藤嘉洋出場:GLORY WORLD SERIES 2012 ライブPPVストリーミング[5月27日深夜1時]申込みはコチラ

■Glory World Series主な対戦カード

<ヘビー級/3分3R>
セーム・シュルト(オランダ)
エロール・ジマーマン(オランダ)

<ヘビー級/3分3R>
グーカン・サキ(オランダ)
カーター・ウィリアムス(米国)

<75キロ/3分3R>
ニキー・ホルツケン(オランダ)
アレックス・ハリス(スウェーデン)

<GWS70キロトーナメント 1回戦/3分3R>
ジョルジオ・ペトロシアン(イタリア)
ファビオ・ピンカ(フランス)

<GWS70キロトーナメント1回戦/3分3R>
アルバート・クラウス(オランダ)
モハメド・エルミール(デンマーク)

<GWS70キロトーナメント1回戦/3分3R>
マックス・ヴォロフスキー(エストニア)
サニー・ダルベック(スェーデン)

<GWS70キロトーナメント1回戦/3分3R>
キー・ホーレンバック(米国)
マイケル・コーリー(米国)

<GWS70キロトーナメント1回戦/3分3R>
ケム・シッソーピノーン(タイ)
ダビッド・キリア(グルジア)

<GWS70キロトーナメント1回戦/3分3R>
ロビン・ファン・ロスマーレン(オランダ)
ジャバル・アスケロフ(ロシア)

<GWS70キロトーナメント1回戦/3分3R>
デニス・シュナイドミラー(ドイツ)
ティム・トーマス(英国)

<GWS70キロトーナメント1回戦/3分3R>
佐藤嘉洋(日本)
シェムシ・ベキリ(スイス)

<MMAライトヘビー級/5分3R>
イリル・ラティフィ(スウェーデン)
トニー・ロペス(メキシコ)

<MMAライトヘビー級/3分3R>
ジェイソン・ジョーンズ(オランダ)
ドリタン・バルヤマイ(オースト

■K-1 Rising 2012主な対戦カード

<ヘビー級/3分3R>
バダ・ハリ(オランダ)
アンデーソン・シウバ(ブラジル)

<ヘビー級/3分3R>
ミルコ・クロコップ(クロアチア)
ローレン・ハビエル・ホルヘ(スペイン)

<ヘビー級/3分3R>
ダニエル・ギタ(ルーマニア)
ポール・スロウィンスキー(豪州)

<K-1 World Max 1回戦/3分3R>
ロンガーン・スーパープロ・サムイ(タイ)
クリス・ンギンビ(オランダ)

<K-1 World Max 1回戦/3分3R>
ハルート・グリゴリアン(ベルギー)
マルセル・グローエンハート(オランダ)

<K-1 World Max 1回戦/3分3R>
名城裕司(日本)
リース・マカリスター(英国)

<K-1 World Max 1回戦/3分3R>
ガーゴ・ドラゴ(オランダ)
アンディ・リスティ(オランダ)

<K-1 World Max 1回戦/3分3R>
シュー・イェン(中国)
城戸康裕(ロシア)

<K-1 World Max 1回戦/3分3R>
アルトゥール・キシェンコ(ウクライナ)
イ・スーファン(韓国)

<K-1 World Max 1回戦/3分3R>
アンディ・サワー(オランダ)
アブラハム・ロクエニ(スペイン)

<K-1 World Max 1回戦/3分3R>
マイク・ザンビディス(ギリシャ)
シャヒッド・エルハジ(オランダ)

<63キロ/3分3R>
モサブ・アムラーニ(オランダ)
セベン・ディアス(スペイン)

<ヘビー級/3分3R>
リコ・ヴァーホーベン(オランダ)
セルゲイ・レシェンコ(ウクライナ)


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