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“柔術セレブ”デミアン・マイア UFC4連勝後の談話

(C) GONG KAKUTOGI15日(土・現地時間)、ブロック・レスナーがランディー・クートゥアーを破り、歴史的な一夜となった『UFC91』。大会前はアンダーカードの弱さを指摘されたが、蓋を開けてみれば好勝負の連続となり、結果的にUFCのレベルの高さを改めて知らしめる結果となった。そんな高レベルの戦いのなかで、4連勝&4連続一本勝ちを飾ったのがデミアン・マイアだった。

【写真】柔術セレブ=デミアン・マイアは、青タンを作っているが、まるで意に介さない。端正な顔立ちで、強い気持ちの持ち主だ (C) GONG KAKUTOGI

「柔術はMMAで通用してこそ柔術」
Interview by Manabu Takashima

――デミアン、ネイト・クォリーを秒殺で下し、UFCで4回連続で一本勝ちを収めました。今回はどのように準備をしていたのですか。

「ラスベガスには3週間前に入って、ヴァンダレイ・シウバと練習してきたんだ。ブラジルにいるときも、ヴァンダレイのフィジカル・コーチに作ってもらったトレーニング・メニューに沿って、エドゥアウド・テレスらとMMAの練習を積んできた」


――ブラジルでのトレーニング・パートナーは、あの亀ガードで有名なテレスということですか。

「おちろん、エドゥアウド以外にも練習仲間はいるし、ジャカレイもブラジルに戻っているときは合流することもある。あと、柔術のトレーニングは自分のアカデミーでやっているよ」

――グラップラーが苦戦を強いられるなか、正直な話デミアンがMMAに転向して、ここまで結果を残すとは思っていなかったです。

「そうかい? 僕は自信があったよ。そりゃあ、ずっと一本勝ちできるとか、そこまで大言を吐くつもりはないけど、柔術をずっとやってきたんだ、MMAで通用しないわけがないと思っていたよ」

――日本でもデミアンの同僚だったホナウド・ジャカレイや、シャンジ・ヒベイロがMMAを経験していますが、苦戦を強いられています。デミアンと彼らの間には、どのような違いがあると思っていますか。

「それは僕が柔術を始めた時から、柔術のコンペティションだけでなく、MMAで戦うことをずっと想定してやってきていたからだと思う。柔術はMMAで通用してこそ柔術なんだ。だから、ずっと柔術の大会で勝つ技術を磨いて、そこからMMAを考えるようになった柔術家とは、MMAへの馴染み方が違うと思うよ」

――柔術の技術を持っていても、その展開に持ち込むことができない場合もありますが、デミアンは見事にMMAで柔術の技術を出すことができていますね。

「MMAは柔術の技術をマスターしていることが絶対で、でも打撃もレスリングもできないといけない。僕はちゃんと立ち技でも戦える。それぐらいの自信がないと、柔術の技術を使いこなす試合展開に持ち込むことは難しいよ。打撃の腕前を披露する機会はなかなかないけど、僕がスタンドでも戦えることを証明したい」

――王者アンデウソン・シウバ選手への挑戦もみえてきたのではないですか。

「そうだね、アンデウソンは立ち技もそうだけど、寝技でも柔術をよく理解している最高のファイター。でも、柔術の腕前なら絶対に負けない。もう少し経験を積んで、正しい柔術の技術を使うことができれば、UFCでもチャンピオンを狙えるよ」

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