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【WEC37】12・03 アメリカン・リアリティ出場

2008.11.08

(C) ZUFFAユライア・フェイバーがマイク・ブラウンに敗れ、世界フェザー級王座から陥落したWECタイトル戦線。衝撃の幕切れの余韻が残るなか、次回12月3日(水・現地時間)にラスベガスのハードロック・カジノ&ホテル、ザ・ジョイントで行われる「WEC37 TORRES vs TAPIA」のカードが、続々と発表となっている。

【写真】20歳、キャリア12勝1敗のジョシュ・グリスピは現在の米国MMAの真実ともいえるファイターだ (C) ZUFFA

3月から6月、8月から11月とインターバル期間があり、ややコンスタント感に欠けつつも、サクラメントやフロリダ、アルバカーキーに進出を果たし、08年も躍進の1年としたWEC。本年度、最後のイベントが12月3日WECの聖地ともいえるラスベガス、ハードロックのザ・ジェイントで行われる。

メインは既報の通り、WEC世界バンタム級選手権試合ミゲール・トーレス×マニー・タピアの一戦。そして前回大会終了後に、新たに3つのマッチアップが発表された。


同日に王座が争われるバンタム級で、次期チャレンジャー決定戦の位置づけにあるのが、ブライアン・ボーウェルズ×ウィル・ヒベイロ。ボーウェルズはキャリア5戦全勝、WECでも3戦3勝で全て一本かTKOというパーフェクトレコードを残している。対戦相手のヒベイロは、この試合がWEC2戦目。初戦となった前回の試合では、前バンタム級世界王者チェイス・ビーヴィを破っており、両者とも勝てば世界王座に挑戦できる資格は十分となる。

日本のファンの注目は、かねてから噂されていた前修斗世界ライト級(65kg)チャンピオン田村彰敏が、正式発表となったことだろう。対戦相手は活動停止したIFL世界フェザー級王者だったヴァグネイ・ファビアーノ。柔術パウンド4パウンドの異名をとり、現在は修斗ブラジルで活躍するレオ・サントスの実兄で、寝技の強さは定評がある。軽量級の実力者が集結するWECらしい、実力派対決といえる。

wec32_05_grispi_vs_hominick_002この2試合に決して劣らない注目株が、キャリア11戦無敗のブラジル人ファイター=ディエゴ・ヌンと対戦するジョセフ・グリスピだ。フェザー級で180cmの長身、しかもまだ20歳という若さを誇るグリスピ。

UFCが始まった時は、僅か5歳。そんな世代のファイターが、既にMMAキャリアで13戦を誇る――、これが米国MMAの現実といえる。06年9月、18歳でMMAデビュー。2年で13試合。それだけ実戦の場があり、結果を残せば、早くもメジャーデビューできる環境がある。

結果、グリスピはマーク・ホーミニックという強豪をWECデビュー戦で破った。米国MMAの勢いが生み、育んだジョセフ・グリスピこそ、アメリカンMMAリアリティといえる存在だ。

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