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【TUF7】第10週 サバイルウォー佳境、準決勝進出者決定

2008.06.05

(C) ZUFFATUFシーズン7、第10週。前回の中継で、ジェシー・テイラーとアミール・サダローが準決勝進出を決め、いよいよTUFボーイズたちの生き残り合戦も佳境を迎える。惜しくも準決勝で敗れたマット・ブラウン。その敗戦直後に彼に二回戦で敗れたジェレミー・メイが、「次はまた俺と戦えた」とKYな要求をする。

【写真】ハーフの状態からヒールホールドを仕掛けたクレドゥアーが一本勝ち(C) ZUFFA

人の良いブラウンへの挑発に、チーム・フォレストの面々の表情が強張る中、準決勝進出を決めたテイラーが、嫌悪感を露にした。ホームに戻り、「あいつは失礼極まりない負け犬だ」とメイをこき下ろす。


「何を陰でこそこそ言っているんだ」と、今度はメイが噛みついた。そして、チームの面々を脇に従え、両者がアルコールを煽りながら、話し合いを開始。しかし、すぐに熱くなりほとんどの会話が放送禁止用語で占められるようになったなか、テイラーが立ち上がり、メイの胸を蹴りあげようとした。

「あいつはビッチと言いやがった。もう、何もかも忘れて奴のことを殴りたくなった」というテイラーだが、チームメイトに悟られ、如何に自分が大切な状況にあるかを再確認し、落ち着きを取り戻す。そんなテイラーに、握手をし一応の謝罪を済ませたメイだが、舌を出しながら自室に戻っていった。

ホームで騒動をよそに、UFCジムでは残りの準々決勝がスタート。まずはティム・クレドゥアーがダニエル・クレイマンと対戦した。「ティムは柔術黒帯だけど、打撃に難がある。打撃で勝負する」と言い残し、クレイマンはオクタゴンへ。

その宣言通り、いきなり左右のフックをヒットさせクレドゥアーを追い込むクレイマン。右へ右へサークル移動を行うクレドゥアーだが、その動きも緩慢だ。何とか組みついたクレドゥアー、しかしテイクダウンを奪ったのはクレイマンだった。

そのままサイドを奪い、さらにマウントへ。金星奪取かと思われたクレイマンだったが、マウントから一度もパンチを放つことなく、クレドゥアーにマウント返しを許してしまう。

形勢を逆転となったクレドゥアーは、担ぎバスからサイドを奪うと、クレイマンは片足タックルが立ち上がることに成功する。しかし、ここで一瞬の隙ができたクレイマン。クレドゥアーがハーフの状態からヒールホールドを仕掛け、そのままグラウンドへ引きずり込まれると、絶叫タップ。クレドゥアーが、一本勝ちで準決勝進出を決めた。

5週間、ホームに籠り切りのボーイズたち、この日はベガス郊外のカート場で、ゴーカートを運転し欝憤晴らし。ホームに戻っても、酒を煽り、家中を破壊する騒ぎへ。「もう少しの辛抱だ」と乱痴気騒ぎが収まる頃には、階段の手すりは全て壊され、ソファーが一階に投げ落とされていた。

準決勝最後の一戦は、チーム・ランペイジの本命CB・ダラウェイが登場。レスリングに秀でたグラップラータイプながら打撃センスもよく、既にHDNETファイツで全米デビューを果たしたキャリア6戦6勝のファイターだ。

そのダラウェイに対するケール・ヤーブローは打撃勝負の作戦を立てていたが、反対にミドルやパンチを決められ、命綱のスタンド戦で劣性を強いられてしまう。

そのままトップを奪ったダラウェイ、マウントからいいようにパンチを落とし、最後は亀状態のヤーブローにパウンドの連打。ここでレフェリーが試合をストップし、圧倒的な強さを見せつけ準決勝進出最後の一枠を獲得した。

「グラウンドへ行った時点で、ケールの心は折れていた。あとはレフェリーが試合を止めるまで、殴るだけさ」と、勝利はさも当然とばかりのダラウェイ。

これで準決勝進出の4人が決定。ジェシー・テイラー、アミール・サダロー、ティム・クレドゥアーがチーム・フォレスト。CB・ダラウェイは、ただ一人チーム・ランペイジから生き残りとなった。

誰がダラウェイにストップを掛けるのか。チーム・フォレストでは3人のサバイバーとフォレスト・グリフィンがミーティングを行う。「俺はあの生意気な態度が許せないんだ。奴と戦いたい者はいるか?」と3人に問うフォレスト。

真っ先に手を挙げたのが、テイラーだった。テイラーとダラウェイが戦えば、つまりそれはチームメイト同士サダロー×クレドゥアー戦が決定することになる。重苦しい雰囲気のミーティング、言葉が弾むことはなかった。

翌日、UFCジムにダナ・ホワイトが現れ、準決勝の対戦カード決定の話し合いが両コーチとともに行われる。が、何とランペイジが遅刻し、決勝進出を決める大切なミーティングは一方のチーム・リーダー抜きで行われることになってしまった。

ここでダナは、ダラウェイを筆頭に個々をミーティングルームに呼び、「決勝に上がるために誰と戦いたいか?」という性悪な質問を投げかける。

ダラウェーは一人、対戦相手を明言。クレドゥアーと戦いたいとダナとフォレストに伝えた。しかし、同じチームから3名が残ったフォレスト勢は、ハッキリとした意思表示ができない。格好良くダラウェイと対戦する気持ち、何とか決勝に残って優勝したい。そのために誰かが危ない橋を渡ってダラウェイを倒してくれないか――、そんな想いがそれぞれの胸に交錯する。

「いやぁ、昨日はずっとTVを見ていて寝坊した」とランペイジがやってきたところで、準決勝の対戦カードがダナの口から発表された。

TUFシーズン7、準決勝はCB・ダラウェイ×アミール・サダロー、ティム・クレドゥアー×ジェシー・テイラーに決定。フォレストは、「シーズンを制する者が、僕のチームから出ることを念頭においてカードを決めたんだ」とその理由を語った。

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