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【UFC171】MMAの叡智×常識外精神力、ジュリー×ディエゴ

Myles Jury vs Diego Sanchez

【写真】現代MMAスタイルの申し子マイルズ・ジュリーと、根性ファイターのディエゴ・サンチェス、どのような化学反応をオクタゴンで見せるか (C)MMAPLANET

15日(土・現地時間)にテキサス州ダラスで行われるUFC171「Hendricks vs Lawler」は13試合というボリュームのあるイベントとなる。メインのUFC世界ウェルター級王座決定戦を筆頭に注目のトップ戦線サバイバルウォー2試合=カーロス・コンディット×タイロン・ウッドリー、ジェイク・シールズ×ヘクター・ロンバードに加え、TUF17優勝ダスティン・ガステラム×リック・ストーリー戦、ショーン・スペンサー×アレックスガルシア戦とさながらウェルター級フェスティバルの様相を呈している。

そんななかライト級のディエゴ・サンチェス×マイルズ・ジュリーが面白そうだ。いわずと知れたオリジナル・アルティメット・ファイター、TUFシーズン1ミドル級を制したディエゴは、世界最高峰のUFCで理解の範疇を越えた精神力を発揮しているファイターだ。過去5試合の戦績はウェルター級&ライト級を合せて3勝2敗、それ以前に連敗をしていることを考えると、苦戦が続いているという見方は十分になりたつ。

その一方で、その過去5試合のうち4試合でファイト・オブ・ザ・ナイトを獲得している。元々はレスリング・ベースのグラップラーで、MMAになると強烈なパウンドとサブミッションを融合させて勝利してきた。その後、皮肉なことに彼を一躍スターダムに押し上げたTUFの成功により、UFC及びMMAが爆発的に普及し、試合のレベルも内容も一気に変化した。

結果、ディエゴテイクダウン能力は十分でなく、元来得意でなかった打撃だけでなく、グラウンドで勝負を掛けるという試合自体がMMAから減っていくことになった。そんなMMAの進化の中でディエゴはウェルター級→ライト級→ウェルター級、そしてライト級と階級を行き来きしてきた。最初のライト級の時には、BJ・ペンの持つ世界王座に挑戦しているが、スタンドとグラウンド、両面で完敗を喫してしまった。

所属先もジャクソンズMMAから、サンディエゴの柔術ユニバーシティに移り、またグレッグ・ジャクソンの下に戻ってきた。手堅い作戦、ポイントメイクを選手に指示する印象の強いジャクソンだが、その実、カブ・スワンソンやドナルド・セラーニに見られるように、アグレッシブ過ぎるファイトも容認している。つまりは選手の個性にあった戦いに導くことができる。結果、昨年のUFC JAPANの五味戦では距離と間合い、手数勝負をモノにしたものの、ディエゴ本来の良さは出ず、殴られても殴られても前に進み続けるファイトをギルバート・メレンデスを相手に披露し、判定負けを喫したものの3Rにはあわや大逆転という場面も演出し、これぞディエゴという試合をやってのけた。

ディエゴの激闘は、勝利目的。仮に彼と近しい真柄であれば、すぐにでもファイトを終えて欲しい危ない戦いではあるが、勝負論上、あの殴られて殴られても前に出るスタイルに、勝機を見いだせているのだから、認めないわけにはいかない。そんなディエゴとは何もかも対照的なのが、対戦相手のジュリーだ。アライアンス・トレーニングセンター所属のジュリーは、MMAファイターとして非常にバランスが取れている。殴れて、蹴れて、倒せて極めることができる。穴が無いことで、13勝0敗という戦績を残している。

KOパンチを持っているし、極めもできる。と同時に、徹底してケージレスリングで相手を削り続けて勝つことも可能だ。つまり、ジュリーは対戦相手の嫌がる局面で無理なく戦うことができる質の高いウェルラウンダー、完成度の高いMMAファイターといえる。いわば現代MMAの叡智が結集されたジュリー、対して常識適用外のディエゴ。両者が対戦することで、どのような化学反応が起こるのか。爆発するのも有り、そして肩すかしを食うのもまた、MMAの妙技、そして醍醐味といえるだろう。

■ UFC171 対戦カード

<UFC世界ウェルター級王座決定戦/5分5R>
ジョニー・ヘンドリックス(米国/1位)
ロビー・ローラー(米国/3位)

<ウェルター級/5分3R>
カーロス・コンディット(米国/2位)
タイロン・ウッドリー(米国/11位)

<ライト級/5分3R>
ディエゴ・サンチェス(米国/15位)
マイルズ・ジュリー(米国)

<ウェルター級/5分3R>
ジェイク・シールズ(米国/6位)
ヘクター・ロンバード(豪州/12位)

<ライトヘビー級/5分3R>
オヴァンス・サンプレー(ハイチ)
ニキータ・クリロフ(ウクライナ)

<ウェルター級/5分3R>
ケルヴィン・ガステラム(米国)
リック・ストーリー(米国/14位)

<女子バンタム級/5分3R>
ラケル・ペニントン(米国/13位)
ジェシカ・アンドレジ(ブラジル/9位)

<フェザー級/5分3R>
デニス・ベルムデス(米国/12位)
ジミー・ヘッテス(米国)

<ウェルター級/5分3R>
ショーン・スペンサー(米国)
アレックス・ガルシア(カナダ)

<ライト級/5分3R>
ヘニー・フォルチ(ブラジル)
フランシスコ・トレビノ(メキシコ)

<フライ級/5分3R>
ウィル・カンプザーノ(米国)
ジャスティン・スコッギンス(米国)

<ミドル級/5分3R>
ロバート・マクダニエル(米国)
ショーン・ストリックランド(米国)

<フェザー級/5分3R>
ダニエル・ピネダ(米国)
ロバート・ホワイトフォード(英国)

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