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【UFC109】ヘンゾ門下から、ホーレス・グレイシー出陣

2010.02.02

 (C) ZUFFA6日(土・現地時間)に行なわれるUFC109「Relentless」では、グレイシー一族がオクタゴンに帰ってくる。2006年5月のホイス・グレイシー以来、3年9カ月ぶりにオクタゴンで戦うのは、ヒクソン以前の最強グレイシー、ホーウス・グレイシーの息子ホーレスだ。

【写真】グレイシーらしく眼光鋭いホーレス。今回の対戦では、打撃が問題になることはない可能性も高く、存分に本領を発揮できるステージが用意された (C) ZUFFA

UFCファウンダーの一人、ホリオン・グレイシー一家とは距離をおくヘンゾ・グレイシーの一門で成長したホーレス。ホリオンはエリオの息子で、ヘンゾはそのエリオの長兄カーロスの孫に当たる(父はホビオン・グレイシー)。

グレイシー一族は、カーロス&エリオが前線から退いたのち、カーロス系のグレイシー・バッハ(ホーウス→カリーニョス)、エリオ系のグレイシー・ウマイタ(ホリオン、ヒクソン、ホイス、ホイラーら。現在はホリオン、ホイス、ヒクソンに親交はなく、昨年亡くなったエリオの直系はホリオン・グレイシー一家とされている)、故カーウソン・グレイシー(血族に関係なく、数多くの門弟を育て、BTTの中心となったムリーロ・ブスタマンチ&マリオ・スペーヒー、ATTのヒカルド・リボーリオ、ジャングルファイトを運営するヴァリッジ・イズマイウらを育てた)の3派に実質、分かれて成長してきた。


カリフォルニアを拠点に置いたホリオンに対し、東部ニューヨークに拠点を作ったヘンゾ。彼の下にはホーレスの実弟イーゴリー、父が違う義弟グレゴー、そして従兄にあたる英国在住のホジャーなど、バッハ系グレイシーが集結している。

またヘンゾの教え子ではマット・セラや、ヒカルド・アルメイダらが既にUFCデビューを飾っており、カート・ペリグリーノやフィリップ・ノヴァーもヘンゾ門下のUFCファイターだ。

ヘンゾ自身、4月10日のアブダビ大会でUFC出場を果たすことが決定しているが、まずはヘビー級でホーレスがカーロス・グレイシー一派から、初めてオクタゴンに上がることとなった。

既に31歳のホーレス、これまでのMMA戦績は3戦3勝で、IFLと中国のMMAイベント=アート・オブ・ウォーで戦ってきた。当初の予定ではムスタファ・アルトゥルクと対戦が決まっていたが、ビザを取得できなかったため、TUF10に出場していたジョン・マジソンとの対戦する。いずれにしても、打撃系ではないホーレスにとって組みしやすい相手といえるだろう。

一見、冷静に戦うエリオ一派と比較し、ヘンゾやハウフ、故ハイアンなど感情を表に出すアグレッシブなファイターが多かったが、一世代下になると、ホジャーのようにポーカーフェイスのグレイシーが増え、ホーレスも同様に淡々とグラウンドで仕留めるタイプだ。

とはいえ、そのポーカーフェイスの下で、ホーレスは違った一面を隠し持っている。98年のブラジリアン柔術世界選手権紫帯無差別級決勝で、対戦相手のフェルナンド・テレレに三角絞めを仕掛けられ、反則のスラムを犯して反則負けに。その裁定に我を失った彼はレフェリーに手を出し、叔父の国際ブラジリアン柔術連盟代表カーロス・グレイシーJrから1年間の出場停止処分を受けたこともある。

もちろん頭に血が上っていてはUFCで勝利を得ることは難しくなるが、内なる闘志を胸にクールに戦うよう成長したホーレス、果たして、15年2カ月振りにUFCで勝ち名乗りを受けるグレイシーとなれるのか注目が集まる。

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■UFC109「Relentless」対戦予定カード

<ライトヘビー級/5分3R>
ランディー・クートゥアー(米国)
マーク・コールマン(米国)

<ミドル級/5分3R>
ネイト・マーコート(米国)
チェール・ソネン(米国)

<ウェルター級/5分3R>
マイク・スウィック(米国)
パウロ・チアゴ(ブラジル)

<ミドル級/5分3R>
デミアン・マイア(ブラジル)
ダン・ミラー(米国)

<ウェルター級/5分3R>
マット・セラ(米国)
フランク・トリッグ(米国)

<ライト級/5分3R>
マック・ダンジグ(米国)
ジャスティン・ブコールス(米国)

<ライト級/5分3R>
ホニー・トーレス(ブラジル)
メルビン・ギラード(米国)

<ライト級/5分3R>
フィリップ・ノヴァー(米国)
ロブ・エマーソン(米国)

<ライトヘビー級/5分3R>
ブライアン・スタン(米国)
フィル・デイビス(米国)

<ヘビー級/5分3R>
ティム・ヘイグ(カナダ)
クリス・トゥクシャー(米国)

<ヘビー級/5分3R>
ジョン・マジソン(米国)
ホーレス・グレイシー(ブラジル)

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