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【Strikeforce】欧州MMAマヌーフ×米国MMAローラー

49d04837.jpg男女2つの世界戦が組まれたStrikeforce「Miami」。30日(土・現地時間)にフロリダ州サンライズで行なわれる同イベントは、日本で活躍したファイターと米国をベースにした選手の対戦という、新鮮な顔合わせがメインのニック・ディアズ×マリウス・ザロムスキー戦以外でも組まれている。

【写真】メルビン・マヌーフを迎え撃つロビー・ローラー。UFCやエリートXC時代よりもマッチメイクの決定が二転三転し、準備期間も短くなりつつあるストライクフォースの最近の傾向がどのような形で両者の調整方法に影響を与えるのかも気になる (C) Strikeforce

昨年の大晦日に行なわれたDynamite!!で、微妙なストップのタイミングながら三崎和雄に勝利したメルビン・マヌーフ。K-1とMMAという二つの舞台で活躍するオランダのマヌーフと元エリートXCミドル級王者ロビー・ローラーの顔合わせは、これまでの米国MMA界に見られなかった一戦といえるだろう。

2007年から2008年を通して、PRIDEの活動停止を受け日本で活躍したトップファイター――、ミルコ・クロコップ(※日本に一時的に復帰)、ミノタウロ・ノゲイラ、ダン・ヘンダーソン、マウリシオ・ショーグン、ヴァンダレイ・シウバらが日本を去り、UFCに活躍の場を求めた。


この間、日本ではDREAMや戦極というプロモーションで、新たにミドル級やウェルター級の人材発掘+育成を行なった。結果、MMAをリードするブラジルや米国だけでなく、欧州MMA界から急激に力をつけるファイターが見られるようになった。そんな欧州勢が、ゲガール・ムサシを筆頭にストライクフォースに結集しつつある。

玉砕覚悟のような殴り合いを恐れることなく挑むマヌーフは、今大会の開催地サンライズから10kmほどしか離れていないココナッツクリークにあるATTと交流し、グラップリング対策を5年も前から行なってきた。

いわば米国をホームとしながら、初めて米国での試合に挑むことになるわけだ。一方のローラーは、米国中西部で行なわれてきたエクストリーム・チャレンジで台頭し、UFCへ。その後、ハワイのICON SPORTで名前を挙げ、エリートXCからストライクフォースに主戦場を移してきた。名マネジャー=モンテ・コックス路線で、活躍してきたローラーは、18の勝ち星のなかで、KOあるいはTKO勝利は実に15試合も数えられる。

反対に5敗のうち一本負けが4試合もあるが、今回の対戦相手はグラップリング戦の想定する必要がないはず。それでも、マヌーフのアグレッシブな接近戦とローキックには要注意が必要だ。マヌーフの最大の敵はスタミナ。腕を振り回す豪快なファイトは、腕に乳酸が溜まりガードすらままならないという姿を何度となく見せており、マヌーフにとって最大の欠点といえる。

キック~MMAという欧州型メインストリームを歩んできたマヌーフと、ローカルMMA大会からメジャーMMAと米国MMA界の王道を進んできたローラー。一敗の重みが、オランダや日本の格闘技界とは違う米国MMA界で育ってきたローラーは、対戦決定が早く、対戦相手の研究が十分にできるという恩恵を受けてキャリアを重ねてきたということもいえる。最大の武器であるパンチ力を活かすためにも、マヌーフを研究した結果、足を使った持久戦に持ち込む可能性は決して低くない。

もちろん、マヌーフは足を使わせない瞬発力を持つが、それこそスタミナ面とリンクしているだけに、無暗に前に出ることは避けたいところ。それでも前に出るのがマヌーフの持ち味、いきなり仕掛ける可能性は大きいだろう。

デビュー後は6試合連続で1ラウンドKO勝ちしているローラーだが、過去5試合のTKO勝ちに初回KOは含まれていない。対戦相手のレベルが上がる一方で、まだ27歳ながら円熟味を増したローラーが、序盤は様子見をしてくることはまず間違いない。よってマヌーフとしては、まずは強力なローで試合を組み立てたいところ。そのような戦い方ができるなら、マヌーフの勝利の確率も上がるだろう。ただし、序盤からアグレッシブに攻めた結果、獲り逃した場合にその勝利の確率が下がることも間違いない。

■Strikeforce Miami主な対戦予定カード

<世界ウェルター級王座決定戦/5分5R>
ニック・ディアズ(米国)
マリウス・ザロムスキー(リトアニア)

<女子世界ライト選手権試合/5分5R>
クリスチャン・サイボーグ(ブラジル)
マルース・クーネン(オランダ)

<ミドル級/5分3R>
メルビン・マヌーフ(オランダ)
ロビー・ローラー(米国)

<ヘビー級/5分3R>
ハーシャル・ウォーカー(米国)
グレッグ・ネギー(米国)

<ヘビー級/5分3R>
ボビー・ラシュリー(米国)
ウェズ・シムズ(米国)

<ウェルター級/5分3R>
ジェイ・ヒエロン(米国)
ジョー・リッグス(米国)

<フェザー級/5分3R>
パブロ・アルフォンソ(米国)
マルコ・パフンピーニャ・ダマッタ(ブラジル)

<UFCチャンピオンベルト>
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