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【Strikeforce】MMA異文化交流ニック×ザロムスキー

2010.01.26

(C) Strikeforceフロリダ州マイアミ郊外サンライズのバンクアトランティック・センターで行なわれるStrikeforce「Miami」の開催が、30日(土・現地時間)と目前に迫り、25日(月・同)には米国勢以外も続々と現地入りを果たしている。

【写真】長いリーチを生かしたニック・ディアズのパンチが、マリウス・ザロムスキーを攻略できるか。注目のメインだ (C) Strikeforce

同イベントはSHOWTIMEで中継され、メインでは世界ウェルター級王座決定戦ニック・ディアズ×マリウス・ザロムスキー戦が用意されている。プロ修斗とDREAMにそれぞれ一度ずつ来日経験があるが、28戦のキャリアのうちこの2試合以外は全て米国で戦っているニック。

IFC~WEC~UFCと、北米MMAファイターの王道ともいえる順調なステップアップを果たしたが、そのUFCでは6勝4敗、途中ディエゴ・サンチェス、ジョー・リッグス、ショーン・シャークに敗れタイトルに絡むことなくオクタゴンを離れている。


それでも、ロビー・ローラーやドリュー・フィケット、ジョシュ・ニアー、グレイソン・チバウに勝利しており、エリートXCから好条件のオファーがなければ、UFCで活躍を続けていたと思われる。UFCを離れた直後にはPRIDE USで五味隆典をゴゴプラッタで下しながら、試合後のドラック・テストで陽性反応が出たため、このキャリアで最も大切な勝利はノーコンテストになってしまった。

喘息持ちで治療のためにマリファナ使用を医師から認められているということだが、リッグスを相手に試合後の病院で乱闘騒ぎを繰り広げたり、エリートXC時代にはケージ内でKJ・ヌーンの父親に殴りかかるなど、その問題児ぶりでも名を知らしめている。

そんな悪童キャラも買われ、エリートXCとストライクフォースでは常に主役に君臨しており、非UFCファイターのなかで実力&知名度ともナンバーワンといえるのが、ニック・ディアズだ。

ニックと王座を争うマリウス・ザロムスキーは、米国よりも日本でお馴染みのDREAMウェルター級GP覇者。5歳の時に松濤館カラテを始め、キックを経て2000年に母国リトアニアでオープンハンド&ロープエスケープ有りの総合を戦い、その後はドイツやスウェーデンを回り、2004年に英国ロンドンへ。UK MMA界の老舗ロンドン・シュートファイタージムで本格的にMMAで戦うようになった。

ケージレイジなどでキャリアを積んだザロムスキー、DREAM出場時の戦績は10勝3敗で、初戦の池本誠知戦を見る限り、優勝を争う実力の持ち主とは目されていなかった。しかし、この試合で判定勝ちを収めると、GP準決勝で桜井“マッハ”速人、決勝でジェイソン・ハイ、DREAMのケージ大会ではベン・ミョンホと3連続ハイキックによるKO勝ちで、一気に日本MMA界の頂点に駆け上がった。ストライクフォース世界ウェルター級王座決定戦という大舞台は、ザロムスキーにとって初めての米国遠征となる。

基本はサウスポーの構えで、長いリーチを活かし右ジャブだけでなく、右ストレートを伸ばすニック。右足を前に出し、顔面を堅く守るスタイルで、ミドルを蹴られればキャッチしてテイクダウン、シーザー・グレイシーの黒帯の力が十分に発揮できる寝技へ持ちこむ。

ただし、この一戦に限っていえば、その独特な構えが有効かどうかは試合が始まってみるまで分からない。米国MMAワールドの王道を歩んできた彼にとって、ザロムスキーは初めて本格的な蹴りの使い手ということになる。

ザロムスキー (C) MMAPLANET【写真】昨年10月、日本の試合では、田村潔司のウェルター転向初戦の相手にリストアップされ、リトアニア時代にテレビで見たヒーローとの対戦に燃えていたが実現せず。米国でビッグチャンスを掴んだが、今後、日本で彼の試合をみることができるのかも、試合結果同様に気になるところ (C) MMAPLANET

ニック同様にサウスポーのザロムスキーは、蹴り足を戻す位置を自在に操り、近距離・遠距離から、そして左右両方、上段回し蹴りを使い分けることができる。MMA特有の近距離でパンチを交換した際、組まれることを避け、ガードが下がったり、相手を押しのけるように動いた隙に、ハイキックを蹴りあげることは朝飯前だ。

スタンドのパンチ合戦で評価を上げたニックだが、ザロムスキーは全く未知の領域といえる戦法の持ち主といえるだろう。ただ、ニックと同じサウスポーのハイと戦った際、フィニッシュとなる右ハイこそ見事に決まったものの、ザロムスキーはローやミドルを右で蹴ることはなく、組み立てはあくまでも左側からの蹴りとなることが予想される。この辺りの駆け引きと、両者のステップワークに注目したい。

また、ザロムスキーの寝技だが、DREAMでの試合を見る限り、ガードを強いられても落ち着いて対処ができている。ただし、彼にとって、ニックのような寝技の使い手は初めての経験。体を制するという現代MMAで多くのファイターが忘れがちな、抑え込みに絶対的な強さを誇るシーザー・グレイシー門下生にあって、ガードファイターの印象が強いニックだが、トップからの攻めの強さもジェイク・シールズと双璧だ。

知らぬ間に左右のハイの距離を作るザロムスキー、一見、棒立ちでスローモーションながらダメージを蓄積できるニックのパンチ。この両者の遭遇は、MMAにあって独自のスタイルを持つ異端同士の対戦。かつてないMMA異文化交流戦が見られるだろう。

◆Strikeforce Miami主な対戦予定カード

<世界ウェルター級王座決定戦/5分5R>
ニック・ディアズ(米国)
マリウス・ザロムスキー(リトアニア)

<女子世界ライト選手権試合/5分5R>
クリスチャン・サイボーグ(ブラジル)
マルース・クーネン(オランダ)

<ミドル級/5分3R>
メルビン・マヌーフ(オランダ)
ロビー・ローラー(米国)

<ヘビー級/5分3R>
ハーシャル・ウォーカー(米国)
グレッグ・ネギー(米国)

<ヘビー級/5分3R>
ボビー・ラシュリー(米国)
ウェズ・シムズ(米国)

<ウェルター級/5分3R>
ジェイ・ヒエロン(米国)
ジョー・リッグス(米国)

<フェザー級/5分3R>
パブロ・アルフォンソ(米国)
マルコ・パフンピーニャ・ダマッタ(ブラジル)

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