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【Road to ONE02】強大な相手=工藤諒司戦に向け、椿飛鳥─02─「弱い人間なりに頭を使って戦います」

Tsubaki【写真】トライデント・ジム、森修会長とともに戦う椿 (C)MMAPLANET

17日(金)に開催されるRoad to ONE02で、工藤諒司と対戦する椿飛鳥インタビュー後編。

キャリア5戦未満のファイターで、一時的とはいえ注目度は国内チャンピオン・クラスより高かった。そんなキャリアの積み方をしてきた椿だが、恵まれた環境だからこそ他の選手が経験したことがない状況とも向き合っている。

そんな椿はアマ修斗時代に敗れたことある工藤のことを「人間として強い、人種が違う」とまで言う。強大な敵との戦いに向け、椿はプロデビュー戦となったアンヴァー・アマーリ戦の苦い経験をも重ねて、必勝の期して挑む。

<椿飛鳥インタビューPart.01はコチラから>


──どこかでトライアウトに受からなくて、格闘代理戦争にも出演せずに新人王トーナメントからキャリアを積んでいたらなと後悔したことはありましたか。

「あぁ……、そういう風に考えたことは正直ないです。想像ができないというか、もうこうやってキャリアを積んできたので。やっていることで結果を残そうと思ってきただけですね」

──前田浩平選手、葛西和希選手という代理戦争出演メンバーもパンクラスで一からキャリアを積んでいます。格闘技が好きな人間は、どういう状況でも戦っている。平田樹でなくても、皆、格闘技と向き合っている。

「格闘技は本当に好きです。それとトライデント・ジムのことが好きだし、会長のことが一番好きです。このジムで格闘技を始めて、会長にずっとお世話になってきました。指導だけでなく、金にもならないのに会場への送り迎えもしてくれたり……会長の熱意に接させてもらってきました。何のために格闘技をやるのかといえば自分のためですが、会長が教えてくれる格闘技で結果を残したいです。それが恩返しといえば恩着せがましいけど、会長に喜んでほしいと思っています」

──工藤選手との試合で結果を残せば、それは森会長も大感激かと。ただし強大な相手です。一番気を付けないといけないと思っている攻撃はどこになりますか。

「やっぱりレスリングです。あのテイクダウン能力はずば抜けています。テイクダウンという軸があって、ボクシングが滅茶苦茶うまいです」

──そういう工藤選手に対して、椿選手がしなければならないことは?

「弱い人間なりに距離だとか、細かい部分で頭を使って戦います。生物としてフィジカルとか敵わないし、そこでは勝てないので」

──ウォリアーシリーズはリングですが、今回はケージが使用されます。

「僕、ケージの方が好きなんです。その方が戦いやすいですし」

──工藤選手もそうではないでしょうか。

「アッ……。ちょっと、そこ考えていなかったです!! 『俺、ケージ得意だ』ってばっか思っていて。向うもそうですよねっ!! でも、自分のやるべきことをやるしかないです。間違いなく精神的、肉体的、頭脳的にも厳しい戦いになることは覚悟しています」

──プロデビュー戦で7勝0敗のアンヴァー・アマーリと戦い、最後は気持ちが折れて背中を見せたように見えました。

「技術的も気持ち的も僕は足らなかったです。だからこそ、あの試合は多くのモノをもたらしてくれました。戦い方だけでなく、人生の過ごし方にも影響しています。

試合はきつくなるのだから、そこから逃げないよう戦います。アマーリ戦は指摘されたように、気持ちが折れて背中を見せました。甘ったれていたし、四点ヒザを蹴られた時点でヤバイと思ってしまって。あんなのが怖くて背中を見せるなら、格闘技なんて辞めちまえって……今の僕は言えます。

そう言った手前、工藤選手との試合は……あの試合と同じようなコトを繰り返すようなら……色々な面で覚悟を決めて、17日にはケージに入ります。上にいくために内容まで問われる試合……僕は回りにどう思われても一番を目指しています。チャンピオンになりたいですし、会長や会社に恩返しがしたいです。そういう意味で、この試合は自分が上に行けるかどうかが見えてくる試合になるかと思っています」

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