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【UFN170】デミアン・マイアと夢の対戦──ジルベウト・ドゥリーニョ「打撃だけでなく組み技でも僕が上」

Dulinho【写真】ウェルター級転向後、アレクセイ・クンチェンコとグンナー・ネルソンに勝利しているドゥリーニョ (C)Jeff Bottari/Zuffa LLC/UFC

14日(土・現地時間)、ブラジルの首都ブラジリアはジナ―シオ・ニルソン・ネルソンで開催予定のUFN170:UFN on ESPN+28「Lee vs Oliveira」。

メインはライト級5回戦=ケビン・リー✖シャーウス・オリヴェイラが用意された今大会には、MMA王国らしくズラリとブラジル人選手がラインナップに名前を連ねている。

ヘナト・モイカノ、ジョニー・ウォーカー、ジョズエ・フォルミーガ、アマンダ・ヒーバス、エリゼウ・カポエイラ、ハニ・ヤヒーラらが国際戦に臨む中、唯一のブラジル同朋対決=デミアン・マイア✖ジルベウト・ドゥリーニョ・バーンズのウェルター級戦は、間違いなく今大会の再注目ファイトだ。

昨年10月にベン・アスクレンをRNCで下した柔術セレブ、レジェンドのマイアに対し、ムンジアル王者から打撃で倒せるMMAファイターに成長したうえで、今もグラップリングや柔術で戦い続けるドゥリーニョ。

デミアン・マイアとの戦いの「夢の試合」と言うドリーニョに話を訊いた。


──デミアン・マイア戦が迫ってきました。

「調子はバッチリだよ。ブラジルでこんなに大きなチャンスを得ることができた。あとは試合を待つだけさ」

──昨年10月にシンガポールを訪れていたドリーニョは、MMAと並行してグラップリングや柔術も戦い続けると話しており、その言葉通りQuintet Ultraではイーブス・エドワーズ、桜庭和志選手、そしてジェイク・シールズに勝利しました。さらに10日後には敗れはしたもののクレイグ・ジョーンズとも対戦しました。

「僕の柔術はハイレベルにある。そのレベルを維持するには、試合に出るのが一番だからね。サクラバやジェイク・シールズと戦えて素晴らしい経験になった。もちろん、イーブス・エドワーズやクレイグ・ジョーンズとの試合も同じだ。自分の柔術力をキープするには持ってこいの機会だった。

あの時はまさかデミアン・マイアとMMAで戦うことになるとは思ってもいなかったけど、結果的に良い準備になったね」

──グラップリングの試合に出るときは、グラップリングに特化した練習をしているのですか。

「そんなことはないよ。ボクシングもレスリングもしっかりとやっている。あまりキックボクシングはしないけど、コンディショニングとボクシング、レスリング、柔術は変わりなく続けているよ。ファイトウィークになると、さすがにスパーリングはしなくて打撃はミット打ちが多いけどね」

──ところでマイア戦のオファーはいつ届いたのでしょうか。

「クインテット・ウルトラの後だったよ。ダナ・ホワイトとショーン・シェルビーがクインテットを観戦していて……もともと、あの試合の前に上のランカーとの試合を組むと言われていたけど、サクラバとジェイク・シールズに勝ったから、彼らも僕でいこうと思ったんじゃないかな。

実は前日にショーン・シェルビーから『デミアン・マイアがブラジルで戦うことは知っているよね?』って話しかけられていたんだ(笑)」

──正式オファーを受けた時は、どのような気持ちになりましたか。

「夢のようだったよ。デミアン・マイアはもう数試合しか戦うことはないだろうし、本当に嬉しかった。デミアンにとって僕と戦うことにメリットはないだろうから、この試合を戦うと決めるまで少し時間を要したみたいだけど……。彼が試合を受けたという連絡が来た時は、とにかく感激したね。そして、すぐに練習に向かったよ(笑)」

──ドゥリーニョはシンガポールで、デミアンがベン・アスクレンに一本勝ちした時に会場にいましたね。

「あんなに嬉しい勝利はなかったよ。試合前にはデミアンにアドバイスもしていたしね。アスクレンをフィニッシュするなんて柔術家として最高の勝ち方だったし、いやぁ本当にデミアンと試合をするのが楽しみでしょうがないんだ。デミアンに勝てば、僕のキャリアは大きく動き出すよ」

──デミアンは素晴らしいグラップリングをUFCで披露してきました。ただし、ウェルラウンドのMMAファイターであるのはドゥリーニョです。

「確かに僕の方がオプションを持っている。最高のグラプリングをMMAで見せてきたデミアンとは、思い切りブラップリングで勝負したい。と同時に、これはMMAだから打撃を効かせたいとも思っている。そういう意味でも僕の方が、武器が多いよ。皆が驚く試合をする。僕はどんな局面でも戦えるし、多くの人が僕の方が彼より打撃が上だと思っているはず。だけど打撃だけでなく、グラップリングだって僕の方が上だから」

──この試合はMMAファンだけでなく、柔術ファンにとっても夢のカードです。

「さっきも言ったけど僕にとっても夢のような試合だし、MMAファン、柔術ファンにベストを尽くすことを約束するよ」

──ところで実弟のエウベウチが、UFCで戦うようになったことはドリーニョにとって新たなモチベーションになっていますか。

「もちろんさ。今回の試合に向けて、弟は最高のトレーニングパートナーになってくれた。今はもう昼前だというのに、隣のベッドでまだ寝ているけどね(笑)。今年中には同じ大会に出たいと思っている。そうなれば最高だよ」


            
■ UFN170対戦カード

<ライト/5分5R>
ケビン・リー(米国)
シャーウス・オリヴェイラ(ブラジル)

<ウェルター級/5分3R>
デミアン・マイア(ブラジル)
ジルベウト・ドゥリーニョ・バーンズ(ブラジル)

<ライト級/5分3R>
ヘナト・モイカノ(ブラジル)
ダミア・ハゾヴィッチ(デンマーク)

<ライトヘビー級/5分3R>
ジョニー・ウォーカー(ブラジル)
ニキータ・クリロフ(ウクライナ)

<ライト級/5分3R>
フランシスコ・トリナルド(ブラジル)
ジョン・マクデッシ(カナダ)

<フライ級/5分3R>
ジョズエ・フォルミーガ(ブラジル)
ブランドン・モレノ(メキシコ)

<女子ストロー級/5分3R>
アマンダ・ヒーバス(ブラジル)
ランダ・マルコス(カナダ)

<ウェルター級/5分3R>
エリゼウ・カポエイラ(ブラジル)
アレクセイ・クンチェンコ(ロシア)

<バンタム級/5分3R>
ハニ・ヤヒーラ(ブラジル)
エンリケ・バルゾラ(ペルー)

<女子フライ級/5分3R>
マリラ・ブエノ・シウバ(ブラジル)
マリナ・モロズ(ウクライナ)

<フライ級/5分3R>
ブルーノ・シウバ(ブラジル)
ダヴィッド・ドヴォルザーク(チェコ)

<女子バンタム級/5分3R>
ヴェロニカ・マセド(ベネズエラ)
ビー・マレッキ(スウェーデン)

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