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【Strikeforce】世界最高峰ライト級戦はメレンデスに軍配

(C) ESTHER LIN/Strikeforce■第6試合 Strikeforce世界ライト級統一戦/5分5R
[暫定王者]ギルバート・メレンデス(米国)
Def.5R終了/判定
[王者]ジョシュ・トムソン(米国)

【写真】序盤をリードされたギルバート・メレンデスだが、接近戦で徐々にジョシュ・トムソンに打ち勝つようになり49-46、49-46、48-47の3-0で勝利。ストライクフォース世界ライト級王座に返り咲いた (C) ESTHER LIN/Strikeforce

スタンスの広いメレンデスに対し、アップライトで構えるトムソン。ジャブからローを叩き込むメレンデスは、序盤から2度テイクダウンを狙ったが、いずれも仕掛けが遠いか、トムソンは苦もなくきっていった。

だが、次の展開では、恐ろしい速さで拳を交換する両者。的確さではややトムソンが上回り、左フックを叩き込んだ。残り2分、パンチからシングルを狙い、きられるやパンチを叩き込むメレンデス。ジャブからロー、ジャブを放つメレンデスに、軽快にステップを踏むトムソンも負けじとローを返してプレッシャーを強めた。その後も、度々凄まじいスピードでパンチを打ち合い、世界最高峰ライト級戦、その1Rが終了した。


2R、左ジャブから前に出ようとするメレンデスは、カウンター狙いで前に出てきたトムソンに右を合わせて一瞬ダウンを奪う。すぐに立ち上がったトムソンだったが、ダメージが残っているのか、メレンデスの右で再びバランスを崩す場面も。直後の打撃戦では、メレンデスの右ローがトムソンの急所を直撃し、試合が一時中断する。

再開後、トムソンの左ローに姿勢を乱したメレンデスは、距離が縮まりシングルレッグを仕掛けたが、トムソンは苦もなくきっていく。トムソンの左足を掴み、距離を詰めてヒザを見せたメレンデスは、5回戦と思えないほど積極的に動き続ける。

トムソンの左ボディフックから、距離が詰まり激しい打ち合いになる。と、ここでメレンデスの右フックから右ショートアッパーがヒットし、トムソンがダウン。パウンドで攻め込みたいが、トムソンはラバーガードで窮地を凌ぎ、白熱の2Rが終了した。

3R、左ローと右前蹴りでメレンデスを突き離そうとするトムソン。メレンデスは踏み込んで、右ローを蹴り込む。ややペースを落とした両者、メレンデスの右ローにトムソンが右を合わせようとする。後ろ重心から、鋭い右ストレートを見せるトムソンだったが、やや距離が遠い。前に出るメレンデスは、パンチのプレッシャーでトムソンをさがらせるが、無理して攻めることもない。静かな展開のなか、ダブルからシングルレッグをトムソンが仕掛けたが、ここも何が何でも倒そうという意識ではなく、すぐに距離を取り、ラウンドを終えた。

4R、まずはローを出し合った両者。トムソンがテイクダウン狙いからバックに回るが、メレンデスはすぐに向かい合う。首相撲からヒザを突き上げるが不発に。再びケージ中央で足を止めて打ち合うシーンが出てくるが、メレンデスはさがりながらも長いリーチを生かした右を伸ばす。

左ボディから右を狙ったトムソン。右肩下がりの構えから右を伸ばすメレンデス。パンチの打ち合いのなか、目を突かれたとアピールし、ブレイクを要求したトムソン。再開直後、4Rが終わり、遂に最終ラウンドへ。

最終回、互いにジャブを起点に攻撃を繰り出す。トムソンのインローに対し、メレンデスはパンチで前に出る。これにトムソンは組み付きヒザ。そこから足を止め、左右のフックを放つと、メレンデスが呼応し、再び激しいパンチが交錯される。

だが、肩で息をするトムソンが右ローを放ったところにメレンデスの右ストレートがヒット。尻餅を付くように倒れたトムソンへ、メレンデスはケージ際まで押し込み、バックをうかがう。それでも、立ち上がったトムソンはパンチを繰り出して前進。集中力が切れているトムソンは、バックキックを見せるが力は感じられない。

それでも、組み付きテイクダウンに成功したトムソンが一瞬マウントを奪うも、メレンデスはすぐ立ち上がる。そして、残り時間はラストスパート状態に。持てる余力の全てを出し尽くした壮絶な打撃戦を繰り広げる両者。判定の結果は、49-47、49-46、49-46の3-0でギルバート・メレンデスが王座を統一、新たなライト級王者に君臨した。

試合後、「これまでで一番タフな試合だった」と振り返る新王者に対し、トムソンは「言い訳をするつもりはない。今日、ギルバートが勝ったのは、彼が自分よりもいいファイターだったからだ」と語った。

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